走行距離が増えると車検費用は高くなる?年数でも高くなる?
車検にかかる費用と走行距離にはどのような関係があるのでしょうか。 車には、消耗品と呼ばれるパーツが多くあり、走行距離が長くなればなるほど交換を必要とします。交換しなければならないパーツが増えると、必然的に費用はかさみます。では、どれぐらいの距離でどんなパーツを交換するのか。また、10万キロを超えたら廃車にしなけらばならないのかなども合わせてみていきましょう。 交換時期を把握しておけば、車検費用の目安もわかりますから、ぜひ参考にしてみてください。
免許取得歴:6年 今乗っている車種:MINI クロスオーバー クーパーS(新車で購入…
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- 最終更新日:2018-3-12 / 投稿日:2018-2-26
目次
走行距離が増えると車検費用が高くなるの?
走行距離が増えれば、車検費用もどんどん高くなる・・・というイメージをお持ちの方は多いのではないでしょうか?
ざっくりとはわかっているけど、なぜ走行距離が増えると高くなるのか?どれくらい走るとどれくらい高くなるのか?距離によって税金も高くなってしまうのか?などの細かいことに関してはなかなか理解がむずかしいですよね・・・
今回は車検費用と走行距離の関係に関する疑問に対して調べてみましたので、出来るだけわかりやすく説明していきたいと思います。
車検の「法定費用」は走行距離ではなく「年数」で変わる!
実は、「走行距離」では変わらない「車検費用」があります。
車検費用の内訳は、
- 法定費用
- 車検基本料
の2種類に分かれており、この2つを合わせた費用が「車検費用の総額」となります。
1.法定費用(年数で変わる)
車検時にかかる法定費用は、自賠責保険料・重量税・印紙代(検査手数料)を合わせたものです。
この法定費用は、国や保険会社に支払うものであり、あらかじめ決まっているため、安くしたり、節約することができません。
法定費用の中の、自賠責保険料と印紙代は、距離や年数によって変わりません。
法定費用のうち「自動車重量税」は「年数」で変わります。距離では変わりません。
13年目・18年目を節目に、自動車重量税が高くなります。
自動車重量税は13年目に約1.4倍に、18年目には13年目までよりも約1.5倍になります。
2.車検基本料(走行距離などで変わる)
この車検基本料は、車検費用の中の法定費用以外の費用を指します。
24ヶ月点検整備費用、車検代行手数料などの金額になります。
車検基本料は、走行距離や車検の依頼先(ディーラーや整備工場)によって費用に差が出てきます。
参考:車検を受けるときの費用は?|長崎県自動車整備振興会・長崎県自動車整備商工組合
法定費用以外の車検費用は「走行距離が増えると高くなる」のはなぜ?
走行距離が長くなれば、消耗品の交換が必要になってきたり、部品の劣化による交換も増えてきます。
交換部品が多くなれば必然的に車検基本料が増えますから、車検費用が高くなるのです。
車を安全に走行させるために、走行距離によって定期的に交換を推奨されている部品があります。
どのような部品がどれぐらいの走行距離で交換が必要になってくるのか、詳しく見ていきます。
(必ず交換しなくてはならないのではなく、目安とお考えください。)
走行距離 5,000km~1万km(約1年)で交換が必要になるもの
○ エンジンオイル・オイルフィルター
エンジンオイルはメーカーや成分によって異なりますが、おおよそ5,000km~1万km程度の走行で交換が必要です。
メーカー純正であれば、2年間交換不要のロングライフオイルというのもありますから、車検ごとの交換も可能となっています。
○ タイヤローテーション
交換ではないのですが、前後左右のタイヤをローテーションすることで、片減りや傷みを軽減することができます。
自分でも行なうことができますが、ディーラーなどで頼む場合は工賃がかかります。
走行距離 ~5万km(約5年)で交換が必要になるもの
約5年なので、新車から5年、つまり2回めの車検の時に交換が必要になりそうな部品になります。
○ デフオイル・ミッションオイル
エンジンオイルとは違い、ギアを正常に動かせるようにサポートする役割を持つオイルです。
粘度の高いオイルでエンジンオイルのように頻繁に交換する必要がないため、~5万km程度での交換となっています。
※交換の費用目安 6,000~30,000円
○ ブレーキパッド
目安としては3~4万kmでの交換です。
または、ブレーキパッドが3mm以下になった時も交換が必要となります。
※交換の費用目安 9,000~40,000
○ エアクリーナーエレメント
外からの空気に不純物が混ざり、燃焼効率の低下などを防ぐパーツです。
汚れが溜まる5万km前後の交換が最適とされています。
※交換の費用目安 3,000円~6,000円
走行距離 10万~15万km(約10年~)で交換が必要になるもの
10万kmにもなると交換する部品がかなり増えてきます。
新車から11年目、つまり5回目の車検の時に交換が必要になりそうな部品になります。
- プラグコード ※交換費用の目安 10,000~20,000円
- タイミングベルト ※交換費用の目安 30,000~100,000円
- フューエルインジェクター ※交換費用の目安 50,000~200,000円
- フューエルフィルター ※交換費用の目安 10,000~20,000円
- オルタネーテーブラシ ※交換費用の目安 6,000~15,000円
- サーモスタッド ※交換費用の目安 6,000~10,000円
- ラジエターホース ※交換費用の目安 10,000~25,000円
- タイロットエンド ※交換費用の目安 20,000~25,000円
- ブレーキホース ※交換費用の目安 20,000~30,000円
- ブレーキキャリパー ※交換費用の目安 20,000~50,000円
このように細かい部品など、多くが交換の時期になるため、10年を超えた車になってくると、車検費用も高くなることが予想されますね。
車検ごとに交換が必要になるもの
○ 冷却水・ウォッシャー液
約2年ごとに行われる車検で残量が減っていれば、補充が行われるため費用がかかります。
ですがこれは自分でも行えますから、費用を抑えることも可能ですよ。
※ご紹介した消耗品は目安ですので、使用頻度や走行環境によっても変わってきます。
10万キロを超えたら廃車にしたほうがいいの?
多くのドライバーが目安としている「10万キロ乗ったら廃車にして買い替えしよう」という認識ですが、10万キロを超えていたとしても、問題なく乗ることができます。
現在の車は非常に耐久性も向上しているため、10万キロを超えていてもこれまでの性能を維持して使用することが可能です。
ただそれは、日頃のメンテナンスをしっかり行っておくことが条件となります。
自分で行えるメンテナンスを行い、法定定期点検を受けることが重要となっています。
車に異常が出たらすぐに専門業者に見てもらい、車のコンディションを整えておきましょう。
走行距離が多くなれば確かに消耗品の交換や整備などで車検費用が多くなってしまいますが、新しく車を買う金額に比べれば安く済ませることも出来ます。
車検時の見積もりや車のコンディションから、継続して乗るのか廃車にするのか判断しても良いのではないでしょうか。
走行距離が長い=部品交換が増える=車検費用は高くなる
走行距離が多くなり、部品の消耗が多くなればなるほど、車検費用に大きな影響が出てきます。
最初の車検時の価格よりも高くなってしまうことは、覚悟しておきましょう。
しかし、日頃のメンテナンスや点検によって一気に部品交換などをすることがなくなれば、車検費用をぐっと抑えることも可能です。
定期的な点検は行い、愛車の状態をチェックしてみてくださいね。
車のコンディションを整えておくことで、車検費用を抑えられますし、長く維持することができますよ。
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