
なぜタイヤの片減りが起きるの?原因と対処・メンテナンス方法!
タイヤが片減りしてしまう原因や対策などを詳しくご紹介します。 タイヤは車のパーツの中で唯一地面と接触している部分です。乗っている人の命をあずけているという意味でも、最も重要な部分でもあります。 走行しているだけで、タイヤはどんどん消耗していきます。 消耗したままだと、安全な走行に支障きたす恐れがあるためとても危険です。 タイヤからの情報を理解するためにも、ぜひ参考にしてください。

免許取得歴:6年 今乗っている車種:MINI クロスオーバー クーパーS(新車で購入…
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- 最終更新日:2017-12-28 / 投稿日:2017-4-8
目次
タイヤの片減りとは?
タイヤの片減りとは、タイヤの内側か外側どちらか一方が偏ってすり減ってしまうことです。
タイヤの内側の片減りは気付かないと大惨事になります… pic.twitter.com/z4ftCnv55a
— まゅりん(仮)@私よりギャル!!!! (@mayurinz) January 15, 2017
片減りを起こしたまま走行することは大変危険です。
タイヤがバースト(破裂)する可能性や、ハンドルがとられしまって事故を起こす可能性もあります。
タイヤが片減りする原因って?
車のタイヤが片減りしてしまう原因は様々な要因が考えられますが、代表的な3つをご紹介します。
1. 運転方法
一番の原因は「スピードの出し過ぎ」によるものです。
直進している時はいいのですが、コーナーでのスピードの出し過ぎはタイヤに多くの負荷がかかってしまいます。
コーナーでは遠心力によって、車体が外側に振られます。
車のスピードが速ければ速いほど大きな力が加わるので、タイヤの外側が片減りしてしまう原因です。
コーナーへの侵入は、ゆっくり入りコーナーの出口で加速していく「スローインファーストアウト」運転を心がけましょう。
2. 空気圧
タイヤの空気圧によっても減り方が異なります。
タイヤの空気圧が高い場合は中央部分が減っていきます。
空気圧が高いとタイヤの中心部分が多く地面と接しているため、外側と比べて減りが早いです。
空気圧が低い場合はタイヤの両サイドが減っていきます。
空気圧が低いとタイヤと地面の接地面が多くなり、サイドの減りが早くなってしまいます。
車によって最適な空気圧が表記されているので、タイヤにあった空気圧にすると改善されますよ。
3. 車の異常
車には、その車種にあったタイヤの角度や開き方があります。
この角度や開き方に異常があると、タイヤが片減りを起こしてしまいます。
タイヤの外側が減っている場合は、トーンイン(*1)し過ぎているかポジティブキャンバー(*2)過多な状態です。
また、タイヤの内側が減っている場合は、トーアウト(*1)過多やネガティブキャンバー(*2)過多な状態です。
このように、ホイールアライメント(*3)が狂っていることが考えられるので、ディーラーなどで調整してもらう必要があります。
タイヤに関する難しい用語、解説します!
片減りの原因についてご紹介してきましたが、専門用語が出てきて「んっ?」ってなってしまった方へ、用語の解説をいたします。
(*1)トーイン/トーアウト
トーとは「つま先」という意味で、タイヤのつま先がどちらを向いているかを指します。
このトーの角度をつけることで、直進性能やハンドルのかじ取りの向上を図っています。
タイヤを真上から見た状態で、トーイン/トーアウトを判断します。
タイヤの先が内側を向いていると『トーイン』
タイヤが外側を向いていると『トーアウト』といいます。
(*2)キャンバー
キャンバーとは、タイヤの倒れ角度です。
タイヤを正面から見て、タイヤが倒れている方向が内側(ハの字)であれば、ネガティブキャンバー。
反対に外側に倒れている場合は、ポジティブキャンバーと呼ばれます。
このようにタイヤに角度をつけることで、コーナーリングやステアリングの操作性がアップするので、どの車種にも採用されているものです。
(*3)ホイールアライメント
車には、適切なタイヤ角度が付けられています。
この角度が狂ってしまうと、タイヤが片減りを起こしてしまう原因になります。
これらの角度を調節することを、「ホイールアライメント」といいます。
タイヤの溝の減りすぎで車検に通らない?
車検に通るには、タイヤの溝が1.6mm以上あることが条件としてあります。
それを下回ると法令違反となりますので、必ず交換しましょう。
タイヤにはスリップサインと呼ばれるタイヤ交換サインがあり、このスリップサインと同じ溝になってしまうとタイヤ交換の時期です。
ですが、一般的にはタイヤの溝が3mm程度になったところで交換するのが良いとされています。
スリップサインが出ていても車は走ります。
ですが、タイヤの溝がなくなってしまったら、どのようなことになってしまうのでしょうか。
溝がなくなってしまったら、雨の日に走行できなくなってしまいます。
なぜなら、タイヤの溝は雨水を上手に逃がし、濡れた路面でも安定して走行できる役割を持っているからです。
もし、この溝がなくなってしまったら地面とタイヤの間に水が入り、タイヤのグリップが効かず車が滑ってしまいます。
ツルツルとした氷の上を走っているのと同じ状態になり、かなり危険です。
ですからスリップサインが出てきたら、できるだけ早く交換しましょう。
また、磨耗が激しい場合でも車検が通らないことがあるので、スリップサインだけでなく磨耗状態もチェックするといいですね。
タイヤの摩耗について:タイヤの摩耗|GOOD YEAR
タイヤの内側が減る人
タイヤの内側がいつも減ってしまう人は、アライメントの調節がうまくできていないことが考えられます。
特にトーアウト・ネガティブキャンバー過多な状態です。
車軸はちょっとしたことで狂ってしまうので、一度ディーラーや専門業者に相談して見てもらうことをオススメします。
タイヤの外側が減る人
タイヤの外側がよく減ってしまう人は、ほとんどの場合走り方に問題があります。
多くの場合は、スピードの出し過ぎです。
コーナーへの進入速度が速すぎたり、急発進・急ブレーキなどが多いとこのような減り方をします。
この他にもアライメント調整がうまくできていなかったり、空気圧が最適でなかったりします。
アライメント調節や空気圧を整えてもまだ片減りする場合は、運転の仕方を見直してみましょう。
片減りしてしまう時は、タイヤのローテーションをしよう
片減りを防ぐには、定期的にタイヤのローテーションをしましょう。
タイヤ4本を約5,000kmごとに前後左右に入れ替えることでタイヤの減りを一定にし、長持ちさせることができます。
タイヤの位置を変えるだけなので、自分でも行うことができますよ!
スタッドレスタイヤへ自分で交換したことがある方などは、簡単にできますね。
自分で交換するのに自信がない方は、ディーラーやカーショップなどでもやってもらえます。
乗っている車種の駆動によってもローテーションの方法が違うので、よくわからない方は専門業者にお願いした方が確実です。
ただし、金額がお店や車種によって異なります。
・関東マツダ:2,057円
参考:サービス価格|関東マツダ
・Honda Cars東京中央 :3,240(通常料金)
・オートバックス:1本 2,000円~
ご自身の車とお願いしているディーラー、また予算等に合わせて選んでくださいね。
車種によって片減りする…車に合ったタイヤを!
車種によっても、タイヤの減り方が異なります。
特にミニバンなどの車高が高い車や重たい車は、コーナーでタイヤへかかる負担が大きくなってしまうことが多いです。
そのため、最近ではミニバン専用のタイヤが売られていますね。
安いからといって、ミニバン専用タイヤでないものを装着してしまうと、タイヤの交換が早まってしまったり、他の部分への負荷が大きくなり、故障の原因になってしまうこともあります。
必ず、車種にあったタイヤを選ぶようにしましょう。
タイヤは命を預ける部品です!
タイヤは車のパーツの中でも特に重要な部分ですから、こまめに点検やメンテナンスを行うようにしましょう。
交換時期などもしっかりチェックし、思わぬ事故になってしまわないように!
タイヤからわかる車の状態や運転方法の見直しなど、タイヤが教えてくれることは多くあります。
目立つパーツではないですが、車からの声を聞き取り安全運転を心がけましょう。
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