車検を徹底解説!3つの車検の種類~費用の内訳と相場~法定定期点検との違いまで!
車検にはいろいろな種類があります。 私たちが受けている車検は「継続車検」と言われるものです。このほかにも「新規車検」や「構造等変更車検」があり、それぞれ異なった意味合いを持っています。 では、「継続車検」や「新規車検」「構造等変更車検」はどのようなものか詳しく見ていきましょう。 また、車検にかかる費用や車検の流れ、法定定期点検との違いなどもできるだけわかりやすくご紹介します。
クラッチ編集部です。…
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- 投稿日:2018-2-2
目次
車検とは?実は種類が3つあるって知ってた?
2年に一度、新車の場合は3年に1度、必ず受けなければならない「車検」。
正式名称は「自動車検査登録制度」と言います。
車を持っている方にはとっても身近な車検ですが、実は車検には3つの種類があります。
「新規登録」「継続登録」「構造等変更登録」です。
いつも、私達が「車検の時期が来た!早く予約しないと」などと言っている車検は、「継続検査」のことを指します。
それぞれどのような車検なのか詳しく見ていきましょう。
1.新規検査登録(新規車検)
新規車検とは、ナンバープレートが付いていない車を公道で使用できるようにするための車検です。
新規検査(車検)を行い、その後新規登録手続きを行い、ナンバープレートを交付してもらいます。
新規検査は新車で車を購入した際にすることがほとんどですが、一時抹消登録中の中古車を再び使用する際にも、新規検査を受けます。
新車の新規検査登録はディーラーが行っていることがほとんど
新車の場合は、購入したディーラーが、納車の前に、新規検査と新規登録を代行してくれています。
その為、新車の購入者が自分で「新規検査登録」を受けることはほとんどありません。
海外から新車を直接個人輸入した場合など、かなり珍しいケースのみになります。
中古車の新規検査登録は自分で行うことも
ナンバーなしの中古車(一時抹消登録済の車)を、中古車店、個人売買、オークションなどで購入した場合などに、中古車新規登録が必要となります。
自分で行うか、代行業者などに依頼して、新規検査登録を実施します。
ナンバープレートが交付されていないと公道を走ることができないため、仮ナンバーを発行してもらったり、レッカー車などを使用して検査登録のできる運輸支局などへ持ち込みます。
2.継続検査(継続車検)※一般的な「車検」
新規検査登録はあまり自分たちで行うことはありませんので、私たちが通常行っている「車検」は主に「継続車検」になります。
初回は3年に1度、それ以降は2年に1度に実施している車検は、この継続検査のことなのです。
継続検査は、すでにナンバープレートが付いており、車検証の有効期限を延長して車を使用する場合に行う車検です。
車検を受けていない車は公道を走ることができませんから、車検の有効期間が切れる前に、この継続車検を受けることによって走行し続けることが可能となります。
どこで実施するの?
最寄りの陸運局、国土交通省の指定を受けている自動車整備工場などで受けることができます。
※継続検査(車検)と新規検査(車検)の違いって?
ナンバープレートが付いている状態の時は「継続検査」、ナンバープレートが付いていない状態の時は「新規検査」となります。
ナンバープレートがついてない車は、新車以外であれば、一時抹消登録してある車となります。
一時抹消登録してある車は、所有していても自動車税を支払う必要はありませんが、公道を走行することはできません。
なので公道を走るために、新規検査を受けてナンバープレートを再度交付することが必要になります。
3.構造等変更検査(構造等変更車検)
構造等変更検査は、車の構造を大きく変えた時に行うものです。
すべての車が受ける、新規検査や継続検査とは異なり、愛車カスタマイズの実施時や福祉目的の車両改造時などに受ける検査となります。
車を購入した時よりも、「車の高さや幅・長さ・最大積載量」に一定の範囲以上に変更が生じた時に、この車検を受ける必要があります。
たとえ車検の期限が残っていても受ける必要があります。
車検のいろいろな疑問を解決!
ここからは、いつもみなさんが「車検」と言っている、「継続検査(継続車検)」に関する情報を解説していきます。
車検の必要書類は?
検査当日まで事前に準備するもの
- 自動車検査証(車検証)
- 定期点検整備記録簿
- 自動車損害賠償責任保険証明書(自賠責保証書)
- 自動車税納税証明書
お店に依頼する場合、車検に必要な書類はこの4つです。
「車検証」「自動車損害賠償責任保険証明書」は車のグローブボックスに保管されていると思いますが、「自動車税納税証明書」はなくしてしまわないように、しっかり保管しておきましょう。
「自動車税納税証明書」は、自動車税を滞納しておらず、納税から3週間以上経過している場合は、省略することができます。
※ユーザー車検(自分で車検をする)の時には、下記の書類を検査当日記入し提出します。
- 継続検査申請書
自動車検査票
自動車重量税納付書
車検の一般的な流れ
ディーラーや整備工場に依頼して車検を受ける場合は、必要書類を揃えておけば非常に簡単に行うことができます。
■一般的な流れ
- 必要書類を準備
- 電話やWEBで予約
- 事前来店・事前点検・見積り
- 車検当日(入庫・受付→継続整備)
- 整備結果説明・費用の支払い・車検終了
- 車検後のアフターケアがある場合も
参考:日産:車検|車検の流れ
車検にかかる時間
お願いするお店やプランによって、車検にかかる時間は様々ですが、一般的な目安としては、1~2日で完了します。
最短45分で完了する車検なども出てきています。
車のメンテナンスを普段から丁寧に行っていて車の状況が良い場合は、整備の時間が短縮されるので早く車検が終わる傾向があります。
反対に、修理が必要な箇所が多い場合などは、整備に時間がかかってしまったり、後日再度来店して修理をする必要などが出てくる場合もあります。
数日預ける場合は、代車が必要となりますから、その旨をお店に伝えておきましょう。
車検の費用の内訳と相場
車検の費用の内訳は「法定費用(国又は保険会社に支払うもの)」と「点検・整備料金(整備工場に支払うもの)」の2つの料金の合計となります。
○ 法定費用とは?
車検時にかかる法定費用は、自賠責保険料・重量税・印紙代(検査手数料)を合わせたものです。
国又は保険会社に支払うものであり、あらかじめ定められた、必ずかかる費用ですから、安くすることはできません。
軽自動車の場合は、約3万円程度
小型車(~1,000kg)の場合は、約4~5万円程度
中型車、大型車の場合は、約5~7万円程度になります。
↓こちらのサイトで簡単に計算することができます。
○ 車検基本料(点検・整備料金、車検代行費用など)
つまり法定費用以外の費用になります。
24ヶ月点検整備費用、車検代行手数料などの金額になります。
こちらの費用は一律で決まっているのではなく、ディーラーや整備工場などによって料金は様々です。
この車検基本料の金額が、車検費用が高くなるか安くなるかの分かれ目です。
法定費用以外の料金の相場は
・ディーラー車検:法定費用+4万円~10万円程
・車検専門フランチャイズ車検:法定費用+2.5万円~8万円程
・民間整備工場車検:法定費用+2.5万円~8万円程
・カー用品専門店車検:法定費用+2万円~6万円程
・ガソリンスタンド車検:法定費用+2万円~6万円程
・ユーザー車検:法定費用のみ
・車検代行:法定費用+1万円~3万円程
上記の金額以外に、消耗品の交換や、追加の整備などが発生すれば別途追加料金がかかります。
ユーザー車検(自分でやる)は0円、代行やお店は1万円~10万円とそれぞれ車検基本料に大きな差が出ています。
車の状態や予算に合わせて選択するといいですね。
車検と法定定期点検(法定12ヶ月点検、法定24ヶ月点検)の違い
- 車検…初回は3年に1度、それ以降は2年に1度(20項目)
- 定期点検整備(法定定期点検)…1年ごと26項目、2年ごとに1年毎の点検項目を含む56項目の点検整備を行う(法定12ヶ月点検、法定24ヶ月点検)
車検は2年ごとで、法定定期点検も2年ごとのものもあって、なんだかややこしいですね・・・
車検は、切れた状態で公道を走ることが法律上NG!です。車検切れが見つかれば、罰金や免停となります。
法定定期点検は、受けていないからといって厳しい罰則は特にありません。
ほとんどの場合、車検を受けるタイミングで、お店の方で24ヶ月点検を一緒に実施しているので、車検=24ヶ月点検と思っている方も多いかもしれません。
厳密にいえば、別なので、ユーザー車検などで車検は自分で通して、24ヶ月点検だけはお店にお願いすることも可能です。
車検に通っていれば公道を走れるが安全のために法定定期点検も受けよう!
車検の点検項目をクリアしていれば、法定定期点検の項目をクリアしていなくとも公道を走ることは可能です。
車検場では、法律に基づき装備しておかなければならないものや機能しなければならないものをチェックするだけなので、消耗品が劣化していても車検には通ります。
一方、定期点検は、車の状態を把握し、トラブルの防止や消耗品の交換を行うことをいいます。
定期点検の目的は、トラブルや故障を未然に防ぐものです。
車を安全に走行させるために必要な作業ですから、非常に重要なものなので、積極的に受けるのがオススメです。
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