『車の寿命は10年10万キロ』は日本だけの常識だった!世界の車の寿命は?本当は何年乗れるの?判断ポイントはある?
10年で10万キロ走行したら車の寿命だとよく聞きますが、実際に『車の寿命』が明確にあるわけではありません。部品やパーツを交換すれば、車自体は長く持ちます。ですが、その交換代や修理代がかさむようになることで、寿命というワードが使用されているのです。では、実際の車の買い替えどきはいつ頃なのでしょうか。また、何を基準に自分の車の寿命を判断したら良いかなどをご紹介します。さらに、海外の人たちの考える車の寿命と私たち日本人が考える車の寿命についてもご紹介します。
免許取得歴:6年 今乗っている車種:MINI クロスオーバー クーパーS(新車で購入…
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- 最終更新日:2018-10-22 / 投稿日:2017-7-2
目次
車の寿命って何?どれくらいなの?
そもそも『車の寿命』って何でしょうか?
「故障が多くなった時?」「修理や車検に何十万円もかかってしまった時?」「今乗っている車に飽きた時?」
「この車、もぉ寿命だな〜」って判断する場面は多くあると思います。
また、車の寿命を判断する時に「走行距離」で決めていませんか?
「10万キロ乗ったら寿命だ!」なんて言葉聞いたことありますよね。
実は、車自体に特定の寿命はありません。
車は、様々な部品からできています。
故障してしまったら、その部分を新たに交換してしまえば、車の性能を長く維持することも可能なんです。
なんで10万キロが車の寿命と言われているのか
では、なぜ10万キロが車の寿命と言われているのでしょうか。
それは、「タイミングベルトの交換時期」「自動車税の増額」この2つが関係していると言えます。
□ タイミングベルトの交換時期
多くの車種に採用されているタイミングベルトの交換が約10万キロを目安にされています。
車の使用平均(1年で1万キロ)から考えると10年で10万キロということになります。
タイミングベルトが切れてしまったら、車を走らすことができませんから、必ず交換が必要です。
さらに、タイミングベルトだけでなく、周辺の部品などが消耗・劣化しているため交換を勧められることが多いです。
確かに10年程度乗っていれば、消耗してくる部分もありますし、交換が必要な部品も出てきます。
そこで、気になるのが費用ですね。
タイミングベルトや周辺部品を交換すると10万円以上することがほとんどです。
日本では、車検以外で車を点検に出すことはほとんどありません。(突然の故障以外でメンテナンスや点検をすることはないですよね...)
なので、車検時に交換を勧められ、車検費用と合わせると数十万円支払うこととなります。
このようなことから、「修理にこんなにもお金がかかるなら新しい車買ったほうがいいじゃん!」という結論に至るドライバーが多くいることが、寿命10万キロと言われている理由です。
□ 自動車税などの税金の増額
車を所有しているだけで、自動車税がかかります。
毎年、支払わなければならないので大変ですね。
この自動車税は、所有している年数が長いと増額されます。
- ガソリン車 13年経過で増額
- ディーゼル車 11年経過で増額
新車登録をしてから上記の年月の経過で、現在の税額に15%プラスされます。
例えば、2000ccの自動車を所有していたとしましょう。
毎年かかる自動車税は39,500円です。
この車が、上記の年月を経過したあとの自動車税は45,400円となります。
さらに自動車税だけでなく、重量税もアップするので車検時の費用負担が増えることになります。
車を維持するにはお金がかかるのも当たり前のことですが、そういった理由からも、10年で10万キロが車の寿命といわれている原因です。
新車を購入することを考えれば安いですが、様々な部分が不調になったり、新しい車に乗り換えたいという気持ちがあると寿命だと呼ばれるんですね。
日本以外の世界の国では車の寿命は10年以上ってほんと?
海外での車の寿命は20年、30年とも言われています。
ですが、外車の方が寿命が長く、故障が少なく素晴らしい車と認識している方は少ないと思います。
これとは逆に「外車は壊れやすい」「メンテナンスに時間とお金がかかる」なんて言われているほどです。
壊れやすいのに長く乗る?メンテナンスにお金がかかるのに?
なぜ外国では一台の車を長く乗るのかというと『車に対する認識の違い』が関係しています。
◇ 海外での車に対する認識
アメリカやヨーロッパでは、ほとんどの国が日本のような車検制度はない国や地域があり、その場合は自分でメンテナンスを行います。
アメリカは州ごとに車検制度の有無が異なります。
車検がない州は自分の判断で点検・整備を行うので、毎年車を定期的にメンテナンスするのではなく、故障した部分を直しながら乗っていくというスタイルです。
◇ 日本での車に対する認識
日本では、初回3年、その後2年ごとの車検が必要となります。
さらに1年点検などの制度をもうけて、かなり自動車整備士が細かくチェックをしています。
日本では車を日常的に点検する習慣がないので、『自分ではメンテナンスの仕方が分からないのでやらない!』となってはかなり危険です。
そのため、国が強制的に点検の機会を設けているんですね。
車検から車検までの間は特にメンテナンスすることもなく、私たちが安全に車に乗れるのはこの車検制度のおかげです。
以上のように、海外と日本では車に対する認識に違いがあります。
海外では、「車は壊れるもの」ですから自分で修理して乗るという認識です。
しかし日本の場合は、どれだけメンテナンスをせずに長く乗れるかということに重点が置かれているため、車の寿命に対する認識も変わってくるんですね。
車の寿命を判断するポイントは?
車の寿命を判断するとすれば、それは『エンジン内のパーツが交換時期を迎えたら』です。
エンジン以外の消耗品パーツは簡単に交換できますし、費用も安く済みます。
車のエンジンは、最低でも10万キロは走れるようになっています。
また、メンテナンスを定期的に行えば、20万キロ・30万キロだって走ることができますよ。
ですがエンジン内部のパーツを交換するとなると、エンジンの状態によっては数十万円かかることもありますし、エンジン自体を乗せ変える必要がある場合もあります。
エンジンの修理は、新車を購入することを考えれば安いと思いますが、車の寿命と判断するポイントです。
車の寿命がきたら、すぐに買い換えるべき?
結論から言ってしまえば『替えたい時が買い替えどき』です。
家電芸人さんの言葉でもありますが、本当にコレです。(笑)
日本の車の寿命は、車業界が勝手に決めたものですから、「10年経ったから・10万キロ乗ったから」という理由で買い換える必要はないです。
部品を交換し、メンテナンスをしっかり行えば、交換部品がなくならない限り、長く乗ることができます。
ただ、長い期間乗った車は、維持費が多くかかってきてしまいます。
一回の修理に数十万円もかかる場合もありますから、手間をかけて維持するより定期的に新しい車に乗り換えた方が良い気もしてきますね。
日本の自動車メーカーが数年ごとにモデルチェンジをするのは、このような理由があるからです。
同じ車を長く乗られては、自動車メーカーは儲からないです。
しかし、すぐに壊れてしまっては売れなくなりますから保証などを充実させて、とりあえず数年は乗ってもらおう...っとなるわけです。
4~5年で新しい車に乗り換えると、最新の技術に触れることができますし、車に乗る楽しみも増えます。
新しいもの好きな人は、買い替えたくなってしまいます。
国産車の多くが、マイナーチェンジ・モデルチェンジを頻繁に行う理由は、ここにあります。
車の寿命とは、「自分が次の車に買い替えたい」時です。
いつが買い替えの時期か車の寿命かなどは、なかなか簡単に判断できませんの。
自分の『替えたい時が買い替えどき』で考えてみてはいかがでしょうか?
愛車を、無理に時間やキロ数で変える必要はありません。
自分のタイミングで、乗り換えをしましょう!
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