
「法定12ヶ月点検」は必ず受けるべき?受けないと罰則がある?自分でチェックしてもいい?
法定12か月点検を受けていますか?はがきやDMで案内が来ますが、この点検は受けなければならないの?受けないと罰則はあるのか?車検との違いや点検項目、自分で行ってもいいのか?などを詳しくご説明します。 また、法定12か月点検を受けられる場所や方法などもご紹介しています。 法定12か月点検の期限が迫ってきている方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。

免許取得歴:6年 今乗っている車種:MINI クロスオーバー クーパーS(新車で購入…
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- 最終更新日:2019-8-8 / 投稿日:2017-4-13
目次

記事監修:整備歴11年 現役整備士 あいもらいと さん
(国家資格 2級ガソリン、ディーゼル整備資格、自動車検査員講習修了者)
車検のみの車としっかり点検を受けている車では長期で比べると程度にかなりの差がでます。
安心、安全、快適に自動車を使うためにも定期的な点検はしっかり受けていただきたいですね。
法定12か月点検ってなに?
法定12か月点検とは、12か月ごとに法令で定められた点検・整備を行うことです。
安全に、そして故障等なく車を走らせるために年に1回点検を行います。
この法定12か月点検、実は行っていない人も多いのですが、しっかりと法令で定められたものなんですよ。
法定12か月点検の前になると、ディーラーや整備を行ったことがある業者などからお知らせが届きます。
はがきでのお知らせが多いので、届いたら予約をして受ける準備をしましょう。
法定12か月点検と車検の違いは?
12か月点検と車検との違いは、
車検は『公道を走るための資格を得るための点検』
12か月点検は『安全かつ故障のない走行が出来るために必要な点検』
です。
また、点検項目数も違います。
- 12か月点検:26項目
- 車検 :20項目
- 24ヶ月点検:56項目
このように期間によって点検を行う項目の数が違ってきます。
車検は2年ごとに行われるため、24か月点検と車検の2つの項目を合わせて76項目をチェックすることになります。
また、法定12か月点検の項目は24か月点検の項目の一部を行っているので、12か月点検をせずに24か月点検で済ますことも実質可能となってしまっています。
法定12か月点検は強制?受けないと罰則はあるの?
法定12か月点検は法令で定められたものですから、受ける必要があります。
ですが、受けていないからといって厳しい罰則があるわけでもないのです。
「罰則がないならいっか」「2年経てば車検を受けなくちゃならないし、それまで点検しない...」と考える人もいるのが現状です。
また、警察の方に受けていない理由を問われても「自分で行っています」といえばOKになってしまうことも理由の一つでしょう。
車検は受けていないと公道は走れませんし、切れた状態だと重い刑罰を科せられてしまいます。
しかし、法定12か月点検に関しては、そこまでの厳しい罰則などは特にありません。
ですが命を預ける乗り物として、こまめな点検をするに越したことはありません。
また、12ヶ月点検はメーカーの保証を受ける条件になっていたり、中古購入や譲渡された場合には保証継承の手続きとして点検を受ける必要があります。
安心・安全を考えるのであれば、定期的に点検をすることをおすすめします。
皆さん12ヶ月点検は受けていますか?車検が「人間ドック」なら12ヶ月点検は「定期健診」です。症状が出ていない=問題ないではありません。クルマは使うと消耗するものですので、早めの処置をすると安心・安全ですし、修理費用も最小限に出来ます♪
— 津軽オートサービス (@tsugaru_auto) April 6, 2017
法定12か月点検の期間はいつまで?
期間は、最後に点検を受けた日から1年間有効です。
例:4月10日に点検を受けた場合
この場合の法定12か月点検の有効期限は、翌年の4月9日までとなります。
この期間までに受けるのが妥当ですが、期限を過ぎてしまったからといって罰則はありません。
次の点検までの目安の期限と思っておいても大丈夫です。
もし、期限が切れてしまっても公道を走ることができます。
★車検は、切れてしまうと公道を走ることができませんので注意!
法定12か月点検はどこでやるの?
「定期点検は分解整備など専門性の必要な作業があるため、一般的にトヨタ車の場合、トヨタ販売店かトヨタ認定サービス工場で行ないます。クルマを買ったお店以外での点検も可能ですが、今後のアドバイスもしやすくなるので、購入店での点検がオススメです」
このように、購入したところで点検をするのがオススメです。
実は、法定12か月点検は自分でもできる点検でもあります。
ですが、専門的な知識がないまま点検すると、そもそも点検の意味がなくなってしまうので、よっぽどの車の知識をお持ちでない限りは、業者さんにお願いすることになります。
法定12か月点検は、ディーラー・ガソリンスタンド・町の整備工場・オートバックスなどのカー用品店で、受けることができます。
法定12ヶ月点検を受ける場所ごとのメリット・デメリット・費用を比較!
私の友人に聞いてみたり、自分で実際に行ってみたりして、費用やメリット・デメリットの、おおよその平均をまとめました!
※費用は、点検の費用なので、点検後に整備・交換・修理などが必要な場合は別途料金がかかります。
行く場所や車の状況によって前後いたしますので、あくまで目安にしてくださいね。
・ディーラー
- 費用:1~2万円程度 ※輸入車(外車)はもっと費用が高い場合が多い(参考:法定12ヶ月点検で安心のカーライフを。料金の目安もご紹介|鳥取トヨペット)
- メリット:細かい部分までチェックができる。信頼度が高い。
- デメリット:点検にかかる費用が高い。
- その他:購入したディーラーで点検する場合、メンテナンスパックなどを契約していると、無料で12ヶ月点検を実施してくれるところもあります。
・ 町の整備工場 ※実際に訪問して確認してみました!
- 費用:6千円~2万円程度 ※ディーラーよりは安い場合が多いようです
- メリット:ある程度融通が利くので、様々なことに対応してくれる。よい工場を選べばディーラーより安く信頼のできる点検が受けられる。
- デメリット:工場によるレベルの差が大きい。レベルが低い工場の場合細かい部分の点検まで行えないことがある。(しかし、一般の方がレベルの差を見分けるのはなかなか難しいです)
・ガソリンスタンド ※実際に訪問して確認してみました!
- 費用:7千円~1万5千円程度 ※料金は安め
- メリット:どこにでもあるので、いつでも点検を受けられる。
- デメリット:設備や整備士が不足している店舗も多く、技術面などに不安が残る場合も。
・カー用品店
- 費用:5千~1万5千円程度 ※キャンペーンなども実施しており料金は安め
- メリット:ディーラーと同じような設備がある。ディーラーより少しだけ安い。
- デメリット:指定工場を探すのにやや手間がかかる。
・自分で行う ※やってみました!
- 費用:0円
- 時間:1~2時間程度
- メリット:点検費用を抑えられる。
- デメリット:点検にかかる時間と手間がかかる。知識がないとできない。
法定12ヶ月点検にかかる時間や日数は?
点検自体は1時間もかからずに終わる内容となっています。
- 混雑状況
- 不良箇所の有無
- 店舗に工場があるかどうか(ない場合は、契約している指定工場や認証工場に運んで点検する必要がある)
などによって、時間は変わってきます。
いきなり持ち込みというよりは、予約をしていくのが、一番確実な方法です。
スムーズに点検をしたい人は事前に確認と予約を取りましょう。
定期点検も信頼できる整備士さんにお願いしたい!良い整備工場の見分け方とは?
愛車が安全に走行するために大切な「法定12ヶ月点検」なので、信頼のおける整備士さんがいる工場にお願いしましょう。
誰でもわかる見分け方としては、
このどちらかのプレートがある工場であれば、国の認可をきちんと受けている「整備工場」なので、国家資格を持つ整備士さんがきちんといる、一定のレベルをクリアしている工場です。
指定工場(青いプレート)は、認証工場(黄色いプレート)よりも、より厳しいレベルをクリアしないと認可されないため、認証工場よりも数は少ないです。
平成27年度の国土交通省のデータによると、認証工場数92,156、指定工場数29,863となっています。
より詳しく知りたい方は下記の記事が参考になります。
後悔しない車検・点検の基礎知識!認証工場と指定工場って何?どんな違いがあるの?
まとめると、
- 黄色か青色のプレートがあれば、きちんと国から認可を受けている工場である
- 一般的に、認証工場よりも指定工場のほうが、質は高い
乗っている人の命を預ける大切な愛車の点検なので、費用だけで選ばず、整備士さんの「整備技術のレベル」も気にしてみて下さいね。
法定12か月点検の項目一覧
12か月点検は、全26項目です。
車の状況や走行距離、よく走る環境によって項目が変わる可能性があります。
自分では点検できるかわからない、という場合はディーラーや整備工場へ持っていったほうが安心でしょう。
自分の車に合った点検をしてもらえますよ。
中古車の場合はどこで点検してもらうの?
中古車の場合であっても、法定12か月点検を受けなくてはなりません。
上記でご紹介した場所(ディーラーや整備工場等)であれば、どこでも点検してもらうことができます。
ディーラーで行う場合など、たとえ違うメーカーの車種であっても、点検してもらえるので安心して任せましょう。
当然、同じメーカーのディーラーであれば細かな部分までチェックしてもらえます。
しかし、近くに同じメーカーのディーラーがない場合でも受け付けてもらえるので大丈夫ですよ。
自分で点検した場合の点検整備済ステッカーはどうする?
ちと早いがメインカーの12ヶ月点検実施
— ジェード@高層の狙撃者 (@jadegreen83) October 27, 2017
ついでにちと油膜酷かったガラスの研磨とコーティングをするなど pic.twitter.com/uJTysKjuAc
自分で点検を行った場合、点検整備ステッカーをもらうことはできません。
このステッカーをもらうには、陸運局長の認証がなされた工場で点検を行った場合のみです。
どうしても点検整備ステッカーが欲しい場合は、陸運局長の認証がなされた工場で点検を受けましょう。
※この12ヶ月点検のステッカーは、車検や24ヶ月点検のものとは異なりますので注意!
法定12ヶ月点検を受けていると車が高く売れる!?
法定12ヶ月点検を受けている車は、「メンテナンスをきちんと行っている車」という印象もあり、査定が高くなる傾向があるようです。
お金を払って点検しても、高く売れればちゃんと元が取れそうですね。
しかし、点検を受けていれば高く売れるわけでは無く、点検整備記録簿の有無も重要になってくるので注意が必要です。
法定12ヶ月点検を受けている車が高く売れる条件とは
法定12ヶ月点検はきちんと受けよう
法定12ヶ月点検は、しっかりと法令で定められています。
ですが、この法定12か月点検に関して受けていなくても特に罰則がないため、多くの方が任意であると勘違いしています。
罰則がないからという理由だけで、受けなくていい理由にはなりません。
安全に車を走行させることもドライバーの義務ですから、しっかり点検を行い事故のないように心がけましょう!

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