後悔しない車検・点検の基礎知識!認証工場と指定工場って何?どんな違いがあるの?
無駄な出費を抑えつつ、愛車にとって最適な車検・点検のお店探しをするためには、ある程度の知識が大事になってきます。車の車検や点検についての広告などで、「認証工場」や「指定工場」などの言葉を聞いた事があると思います。しかし、どちらも車の整備や修理をしてくれるので、その違いは良く分からないのではないでしょうか。実は、法律によって決められている大きな違いがあるのです。後悔しない、賢いお店選びのために、それぞれ詳しく見ていきましょう。
今乗っている車種:MINI…
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- 最終更新日:2017-4-13 / 投稿日:2016-12-26
目次
「認証工場」「指定工場」とは?~「認証・指定」を初めて聞く方に~
整備工場やディーラに行くと、建物に
- 「指定自動車整備事業」
- 「自動車分解整備事業」
と書かれた青や黄色のプレートを見た事があるのではないでしょうか。
これは、その場所で車に対してどんな対応が出来るかを示しており、「指定自動車整備事業」は「指定工場」、「自動車分解整備事業」は「認証工場」と法律上区分されています。
これは、議員や弁護士など、仕業の方のバッジの様な物なのです。
そして、それぞれには、法律で指定された役割や業務範囲があり、それらが工場の設備などで異なってくるのです。
「認証工場」と「指定工場」の大きな違いは【車検】にある?
認証工場も指定工場も、修理・整備が出来るのは同じですが、
- 指定工場は、認証工場の中でも、一定の基準を満たし優良である
と認められて、国が行う車検検査を代行する資格を持っている工場です。
つまり、認証工場と指定工場の大きな違いは、
- 車検に関して、どこまで自社の整備工場内で行うことができるのかどうか
といことになります。
認証工場での車検の場合
認証工場は修理・整備は出来ても、車検の検査自体は、所轄エリアの陸運局の検査設備で検査してもらうしかありません。その為、一旦預けて代車を借りるなど、少々不便な部分があります。
指定工場での車検の場合
別名、「民間車検場」とも呼ばれています。
指定工場では車検検査の設備が敷地内にあり、自動車検査員1名、整備士2名を含む工員が5名以上いるなど、認定のハードルは高いですが、車を預けるとその場で検査出来るので、普段から修理や整備の出来ている車なら、検査時間だけで車検が終わり、その場で車検手続きまで出来ます。
車検のCMで「最短○○分」という宣伝があるのは、こういった設備のある会社が自社工場で検査出来る事を謳っているのです。
「認証工場」と「指定工場」の指定を受ける基準の違い※一覧表で解説
国から指定を受ける場合には、たくさんの基準をクリアする必要があり、指定工場のほうが、よりたくさんの基準をクリアする必要があります。
指定工場のほうが、国家資格である「自動車検査員」「整備士」の数がたくさん必要なのですね。
平成27年度の国土交通省のデータによると、認証工場数92,156、指定工場数29,863で指定工場の比率は32.4%で指定工場の数は少しずつ増加しています。
指定プレートが無い工場では、車の整備を行えない?
巷には、「自動車分解整備事業」のプレートのある整備工場と、そうでない整備工場がある様に見えるのですが、実は、指定プレートの無い整備工場では、車の修理や整備のほとんどを、やってはいけない事になっているのです。
道路運送車両法第49条第2項施行規則第3条で、「分解整備」を行える資格として、認証工場と指定工場を指定しています。
「分解整備」とは?
分解整備とは
- 原動機(エンジン)を取り外しての整備
- 動力伝達装置(ドライブシャフト等)を取り外しての整備
- 制動装置(ブレーキドラム、ディスクキャリパ等)を取り外しての整備
などが該当します。
「タイヤ交換」「エンジンオイル交換」「ワイパー交換」などの、分解整備に該当しない作業以外は、認証工場と指定工場以外が行うのは違法なのです。
ガソリンスタンドやカー用品点にも、指定を受けているところとそうでないところがあるので、プレートを探して判断して下さいね。
認証工場と指定工場の意味を正しく知って、賢いカーライフを送りましょう
認証工場と指定工場では、出来る事に違いがあるため、車検一つとっても、金額も異なります。しかし、どんな場合にどんな事をお願いできるのかが違うので、自分のカーライフを考えるながら、賢く付き合っていきましょう。
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