車の技術の進歩でパーキングブレーキも電動へ!どう便利なの?危険は無い?
レバーをギギギと引いたり、足で踏んでかけるパーキングブレーキは今電動式のものがあるのをご存知でしょうか? 今後すべての車に搭載される技術かどうかは予測できませんが、昨今日本では一般の車にも、電動パーキングブレーキが搭載されるようになってきています。 この「電動パーキングブレーキ」とはどんな仕組みなのでしょうか?従来のハンドブレーキと比較して、どんなメリットがあるのでしょうか?新しいブレーキのシステムの構造と、そのシステムの魅力やデメリットがあるかどうかについて調べてみました。
免許取得歴:20年 今乗っている車種:トヨタ サーフ(中古で購入) 車に対する思い:古…
- 190
- 2,680
- 最終更新日:2019-6-5 / 投稿日:2019-1-16
目次
車の電動パーキングブレーキを知っていますか?
車を停車させておくときに使う、パーキングブレーキは車によって様々なタイプがあります。
昔ながらの手でレバーを「ギギギッ」と引き上げるサイドブレーキ・ハンドブレーキと呼ばれるタイプや、足で踏み込んでかけるタイプなどはお馴染みのものでしょう。
ここ数年で、パーキングブレーキがボタン式の電動のものが出てきているのをご存知でしょうか?
電動パーキングブレーキは、日本では2006年にレクサスLSで搭載されたのが最初だそうです。
スイッチでかかるパーキングブレーキがどんなものなのか?危険はないのか?など調べてみました。
電動パーキングブレーキってどんなもの?
https://twitter.com/E653_1100/status/1039856524959473664
電動パーキングブレーキは、従来のハンドブレーキや、ペダルを踏んでブレーキをかけるタイプのブレーキと構造は大きく異なっていて、単にハンドブレーキを電動にしたものというわけではありません。
従来のハンドブレーキは、レバーとブレーキがワイヤーでつながっていて、機械的にブレーキがかかる仕組みです。
一方でこの電動パーキングブレーキではモーターを使った自動制御となっているという点で大きく違います。
電動パーキングブレーキは、ボタンでオンにすると停車時に自動的にパーキングブレーキがかかります。
たとえフットブレーキから足を離してしまっても車が動くことはありません。
また、ブレーキの強さを自動的に調節してくれるタイプの車種もあり、坂道で停車している時にはより強くブレーキがかかり、坂道でも後ろに下がることがないようにしてくれます。
電動パーキングブレーキのメリットとは?
メーカーやディーラーの説明を見ると、電動パーキングブレーキのメリットの最大の点は、安全面だと説明されています。
ハンドブレーキのように停車の度にブレーキレバーを引かなくても自動でブレーキがかかるので、次のような運転で発生しがちだった「ハッとする」ことが防げます。
- パーキングブレーキの解除をし忘れて車を発進させることが無い
- 坂道発進が後退することなくスムーズ
さらに、「ブレーキホールド」などの名称の機能をオンにしておけば、信号待ちでフットブレーキを踏まなくても大丈夫です。
渋滞などで頻繁にフットブレーキが必要な場合、フットブレーキから足がちょっと離れてしまって焦ることがあります。
そんな場合でもパーキングブレーキがかかっているので、アクセルを踏むまで車が前進しないように出来たりと安心の機能だと言えるでしょう。
また、レバーだったものが小さなボタンになる点で、見た目やスペースの面でもメリットがあります。
電動パーキングブレーキにもデメリットはある?
電動パーキングブレーキは安全面でもデザイン的な面でもメリットが大きいと感じますが、デメリットはあるのでしょうか?
例えば私が最初に気になったのは、電動で作動するのでバッテリー切れの影響を受けないか?という点でした。
調べて見ると、確かにバッテリーが上がると電動ブレーキも作動しないそうです。
バッテリがー上がってしまうとパーキングブレーキの解除が出来なくなるということなのですが、バッテリー切れの多くは停車中に起きてしまいます。
そのため、そもそも車が動いていない状態ならブレーキが解除が出来ないことでのトラブルはあまり心配がないかな?とも思いました。
しかも、車種によっては手動で解除もできるようですね。
慣れるまでは大変かも。。
電動パーキングブレーキのデメリットとしては、今までの手動のパーキングブレーキの感覚で利用すると慣れるまで大変という声はありそうです。
例えば、寒冷地(特に氷点下になる夜間など)では駐車中にパーキングブレーキをかけないのが一般的です。
これは、ブレーキが凍結してしまうからなのですが、電動ブレーキでは車を停めれば自動でパーキングブレーキがかかってしまいます。
解除を忘れていて、翌朝ブレーキが凍結するので発進時に解除が出来ないというトラブルがあるかも知れません。
電動パーキングブレーキが故障したら危なくない?
電動パーキングブレーキは、従来のサイドブレーキと言われるパーキングブレーキよりも故障する可能性があります。
電子制御であることやモーターを使用していることから、コンピューターシステムやモーターの故障で動かなくなってしまうからです。
電動パーキングブレーキをオンにしているのに、停車中にフットブレーキを離すと車がスーッと前に進んでしまうという現象があれば故障している可能性があります。
電動パーキングブレーキが故障した場合の対処方法
通常のフットブレーキは効きますので、停車中は必ずフットブレーキを踏むようにします。
また、駐車する時はシフトをパーキングにしておきましょう。
電動パーキングブレーキが壊れたからすぐに事故につながるような危険性があるというわけではありませんので、故障に気づいた段階で整備工場やディーラーに持ち込んで見てもらって下さい。
電動パーキングブレーキが搭載されている車種の例
電動パーキングブレーキは、日本で最初に導入された時期はレクサスなど一部の車にしか搭載されていませんでしたが、徐々に各メーカーにも採用されてきています。
レクサス 「LS」
電動パーキングブレーキが搭載されている車種の例としては、高級車のシンボルでもあるレクサスです。
LSグレードには基本装備として設置されています。
レクサスでは4輪で異なるブレーキ調節をしていて、より安心で快適なブレーキ操作ができるようになっているのが特徴です。
日産 「リーフ」
日産リーフも電動パーキングブレーキが装着されています。
リーフは電気自動車ということで、車の様々なパーツが電動化されているため、この電動パーキングブレーキの搭載がよりしやすいというのが理由となっています。
スバル 「レガシー」「レヴォーグ」
スバルでも電動パーキングブレーキを採用していて、レガシーやレヴォーグに着いています。
スバルの電動パーキングブレーキの特徴は、衝突回避システムと連動しているところです。
障害物を感知した場合、電動パーキングブレーキも同時に働いてブレーキを一気にかけるという機能が付いています。
まだまだ電動ブレーキの搭載車は少ないように思えますが、新車を検討する際のひとつの材料にしてみてもいいかも知れません。
新車選びをする際に、ネットで見積を簡単に取れる方法があります。
電動パーキングブレーキ搭載車は今後も増える?
ご紹介した車種の他にも、電動パーキングブレーキはマツダのCX-8やホンダのN-BOXなど、各メーカーでいくつかずつ採用されています。
今後、さらに安全運転支援機能技術や自動運転技術の発達で、電動パーキングブレーキはどんな車にも搭載されている、という時代になるかも知れませんね。
ただし、レバーを引くタイプのパーキングブレーキを好む方がいるのも事実です。
ゆっくりと普及していくかも知れません。
■車の比較的新しい技術に関するこちらの記事もオススメです!
このあとによく読まれている記事
クラッチのカテゴリー一覧
当社は、この記事の情報(個人の感想等を含む)及びこの情報を用いて行う利用者の判断について、正確性、完全性、有益性、特定目的への適合性、その他一切について責任を負うものではありません。この記事の情報を用いて行う行動に関する判断・決定は、利用者ご自身の責任において行っていただくと共に、必要に応じてご自身で専門家等に相談されることを推奨いたします。