
スパイクタイヤとスタッドレスタイヤの違いって?スパイクタイヤで走行すると違反になる?
鋲の付いたタイヤを「スパイクタイヤ」と呼び、過去多くの車が装着して雪道を走行していました。ですが環境問題などにより現在では規制されてしまい、生産も終了しているためほとんど見ることがありません。しかし、原付やスクーターのタイヤにはスパイクタイヤが使われることもあります。 現在では、自動車への装着が期間限定で許可されている地域と、全面禁止されている地域があります。禁止時にスパイクタイヤを履くと違反の対象になることもありますので注意が必要です。 また、スタッドレスタイヤとスパイクタイヤとではどのように違うのか詳しく見ていきましょう。

免許取得歴:6年 今乗っている車種:MINI クロスオーバー クーパーS(新車で購入…
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- 投稿日:2018-1-10
スパイクタイヤとは?
スパイクタイヤとは、タイヤの表面に金属製の鋲を打ち込んだタイヤのことをいいます。
鋲が道路の雪や氷にしっかりと食いつき、スリップなどの事故を防ぐことができます。
しかし、雪のない道路をスパイクタイヤで走行してしまうと、道路を傷つけてしまいます。
路面に書かれたセンターラインや横断歩道がスパイクタイヤによって消えてしまうことや、削られたアルファルトから出る粉じんによって環境汚染や健康被害が問題となりました。
そのため、1988年にはスパイクタイヤの製造と販売を中止させる調停が成立し、『スパイクタイヤ粉じんの発生の防止に関する法律』というものができました。
タイヤチェーンとは違い、はき替える手間を面倒に思い長く履き続けるドライバーが多くなったことも、規制ができた原因の一つです。
スタッドレスタイヤとは?
スタッドレスタイヤとは、『スタッド=鋲』がないタイヤという意味です。
スパイクタイヤのように金属製の鋲がついていないタイヤを指すことから、このように呼ばれています。
雪や氷に食いつく鋲はありませんが、タイヤの溝を深くすることで鋲と同じような役割を果たしています。
また、タイヤゴムを柔らかくすることで表面の氷にピタッと密着することが可能で、除水性能を向上させるように溝の作り方も工夫されています。
このような構造にすることで、金属の鋲が付いていなくても、安全に雪道や凍結した道路を走行することができます。
環境にも優しく、乗り心地もマイルドになったスタッドレスタイヤは、多くの車に導入されています。
スパイクタイヤで走ると違反になる?
実は、スパイクタイヤで走行すると違反になることがあります。
「スパイクタイヤ粉じんの発生の防止に関する法律」でスパイクタイヤは規制されています。
この対象となる指定地域は様々あります。
▶スパイクタイヤ粉じんの発生の防止に関する法律第五条に基づく指定地域を公示する告示|環境省
指定地域で積雪、凍結の無いセメントコンクリート舗装もしくはアスファルト・コンクリート舗装の道路をスパイクタイヤで走行すると、10万円以下の罰金が課されます。
ただし、指定地域であっても橋の下の道路やトンネル内などは除外されていたり、消防や救急といった緊急自動車は使用可能となっていたりします。
どの場所が禁止されているのか、しっかりと把握しておく必要があるため、スタッドレスタイヤやタイヤチェーンの装着の方が確実に走行できます。
スパイクタイヤ自体の生産が終了しており、現在は原付や自転車のスパイクタイヤがほとんどですが、もしも使用するときは十分に注意しましょう。
使用可能地域なら本当に問題ないの?
指定地域で使用するのであれば、問題はありません。
しかし、使用可能地域でも期間が定められていることがありますから、しっかりと確認しておかなければなりません。
基本的には、積雪と凍結時のみ使用が可能となっています。
ただ、使用できる地域であっても、タイヤの性能が低下している可能性があるので注意が必要です。
現在では、1991年に販売が終了しているので、どんなに新しくても27年前のものになります。
このような古いタイヤがしっかりと性能を発揮できるとは言えませんね。
走行中に「鋲」が抜け落ちてしまうことも考えられるので、タイヤチェーンやスタッドレスタイヤを使用する方が望ましいといえます。
タイヤの冬装備も万全にしよう!
スパイクタイヤとスタッドレスについてご紹介してきました。
スパイクタイヤの存在がなければ、現在多くのドライバーが使用しているスタッドレスタイヤは生まれていなかったかもしれません。
現在では見ることが少なくなってしまったタイヤですが、使用する際には自分の地域の規制状況を確認しましょう。
雪道は非常に危険ですから、冬タイヤを正しく使用し安全運転を心がけましょう。
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