
スタッドレスタイヤを夏も履き替えないとどうなる?危険?車検通るの?性質・燃費の違いは?
スタッドレスタイヤと夏タイヤ(ノーマルタイヤ)は、季節ごとにきちんと履き替えをしたほうが安全です。ですが、スタッドレスタイヤを履きつぶす目的やタイヤ交換が面倒でそのまま夏も装着したままの車を多く見ます。また、そもそも夏タイヤとスタッドレスタイヤは、どのような部分で違いがあるのか。さらにスタッドレスタイヤを履き続けた時に起こる危険性など、について詳しくご紹介します。 スタッドレスタイヤを夏にも使用しても問題はないのか?と疑問に思っている方や、交換するタイミングがわからない…、や履きつぶしてしまいたい…と思っている方は、ぜひ参考にしてください。

免許取得歴:6年 今乗っている車種:MINI クロスオーバー クーパーS(新車で購入…
- 444
- 60,031
- 最終更新日:2017-5-26 / 投稿日:2017-5-12
目次
スタッドレスタイヤと夏タイヤ(ノーマルタイヤ)の違いって?
スタッドレスタイヤと夏タイヤの違い、きちんとご存知ですか?
タイヤの溝の数・深さが違う!
大きな違いは、見た目にもわかるように『溝の数』です。
@Aoi0629_Coco
右→スタッドレスタイヤ
左→ノーマル(夏)タイヤ pic.twitter.com/cNbeNnho7P— 向日葵@I♡K-POP (@Himawari_Coco) November 16, 2016
スタッドレスタイヤは、夏タイヤと比べてタイヤにある溝の数が多くなっています。
夏タイヤは溝の数が少ないため、路面との摩擦が少なくなるので滑らかに走行できます。
一方、スタッドレスタイヤは夏のタイヤと違い、路面との摩擦を多くすることで、グリップ力が向上し走行できます。
この溝が雪を掴んで雪道でも滑りにくくなり、安全に走ることができるんです。
また『溝の深さ』も違います。
スタッドレスタイヤの方が夏タイヤよりも溝が深くなっています。
溝を深くすることで、路面にある水をかき出すことができ、タイヤと路面の摩擦力を高めることができます。
このような形状にすることによって、スタッドレスタイヤは路面の氷や雪にしっかりと食い込み、凍った道路でも滑りにくくなるのです。
タイヤの硬さが違う!
スタッドレスタイヤと夏タイヤとでは、『タイヤの硬さ』が違います。
スタッドレスタイヤは、寒い日や気温の低い場合でも硬くならないような特殊なゴムを使用して作られています。
そのため、夏タイヤと比べてスタッドレスタイヤは柔らかくできています。
道路は平らではなく、多少デコボコしていますよね。
このデコボコした道路に、しっかりと密着させグリップ力を高めるためにスタッドレスタイヤは柔らかくなっているんです。
スタッドレスタイヤを夏に履いたらどうなる?
燃費が悪くなる
スタッドレスタイヤを夏に使用すると、燃費が悪くなります。
その原因は、柔らかさと重量です。
スタッドレスタイヤは路面との摩擦を多くすることで、グリップ力を高めています。
路面との摩擦が多くなることで抵抗力が強くなってしまい、そこまでグリップ力がなくとも進む通常の路面だと燃費が悪くなってしまうのです。
また、スタッドレスタイヤは溝を深くするためタイヤの厚みを増し、さらに柔らさも出しています。
ですが溝を深くするとタイヤの剛性(弾力性)が弱くなってしまうため、それを補うよう強度も出しています。
一方、夏タイヤは溝が少ないので路面との摩擦がスタッドレスより少ないです。
またアスファルトによって削られにくくするために、剛性を高めています。
そのため、スタッドレスタイヤは夏タイヤよりも重いです。(そうでない物もあります。)
タイヤが重たいとスムーズに転がることが難しくなるので、燃費が悪くなる原因となっているんですね。
タイヤが破裂(バースト)する危険性がある
スタッドレスタイヤはゴムが柔らかいため、夏タイヤと比べると熱を持ちやすくなります。
急ブレーキ・急ハンドルなどで、タイヤの溝部分が変形してしまい亀裂が入って、バーストしてしまう危険性が高まります。
高速走行時は特に注意しましょう!
ハンドリングが鈍くなる
スタッドレスタイヤでのコーナーリングでは、やや反応が鈍くなります。
スタッドレスタイヤは溝が深く、ゴムが柔らかいため乾いた路面ではグリップ力が弱まることが原因です。
ステアリングの操作感覚は、軽くなったと感じることが多いですね。
また、ゴムが柔らかいので乗り心地もよく感じます。
夏タイヤよりもステアリングが軽くなったり、乗り心地がよくなったり快適性が向上します。
タイヤの寿命が短くなる
夏の路面は高温であることが多く、特殊な柔らかいゴムを使用しているスタッドレスタイヤは削られやすくなります。
また、紫外線や水分の影響でゴムの劣化が早まるので、一年中スタッドレスタイヤを履いていれば、必然的に寿命は短くなります。
ブレーキをかけても止まりにくくなる
スタッドレスタイヤは溝が深いため、水圧によって変形してしまいます。
そのため上手くブレーキングができない状態になってしまい、車が止まらない現象が起こります。
実際にスタッドレスタイヤと夏タイヤで、乾いた路面・濡れた路面を走った際の実験動画です。
かなり差が出るのがわかりますよ!
変形によって、路面とタイヤの間の水をうまくかき出すことができず、いわゆる水や氷の上をタイヤが滑っているという現象(ハイドロプレーニング現象)が起きてしまいます。
大雨の時や雨天の高速道路走行は十分に注意しましょう!
スタッドレスタイヤのままで高速道路を走行してもいい?
高速道路を走行すること自体に、違反等はありません。
しかし、先ほど説明したように雨の日はハイドロプレーニング現象が起きやすくなります。
スピードも出ているので、もし急ブレーキをかけなければならない事態になった際、止まらずに事故に巻き込まれる…なんてことも考えられますよね。
また、高速道路の事故でも多いバーストも起きやすくなるので、無理な運転をしないように心がけましょう。
スタッドレスタイヤのまま夏に車検を出しても通る?
スタッドレスで車検に出しても大丈夫です!
夏に車検を出した場合、スタッドレスタイヤだからという理由で車検が通らないわけではありません。
車検の時に必要なのは『タイヤの溝の深さ』です。
スタットレスタイヤでも夏タイヤでも、保安基準である一定の深さがあればクリアできます。
ちなみに、車検時に必要なタイヤの溝の深さは、1.6mm以上です。
ですがそこまですり減ったものは運転時かなり危険なので、タイヤ溝が3mm程度になったら変えるのが一般的です。
スタッドレスタイヤと夏タイヤはきちんと履き替えよう!
スタッドレスタイヤを夏に使用しても、問題ない場合もありますが、基本的には季節ごと履き替えるのが一番安全です。
使用する用途が違いますので、面倒だから…とかもったいないから…とかを理由にすると危険ですよ!
特に雨の日、気温の高い日、高速道路などで長距離運転をする日などは、必ず事前に履き替えましょう。
季節ごとにタイヤを交換し、保管状態が良ければスタッドレスタイヤは5年ほど使うことも可能です。
車のメンテナンスをこまめに行うことで、タイヤの寿命も伸びます。
タイヤ交換も、意外と簡単にできてしまうので一度挑戦してみるのもいいと思いますよ!
■こちらの記事もオススメです!

このあとによく読まれている記事
クラッチのカテゴリー一覧
当社は、この記事の情報(個人の感想等を含む)及びこの情報を用いて行う利用者の判断について、正確性、完全性、有益性、特定目的への適合性、その他一切について責任を負うものではありません。この記事の情報を用いて行う行動に関する判断・決定は、利用者ご自身の責任において行っていただくと共に、必要に応じてご自身で専門家等に相談されることを推奨いたします。