
「布製タイヤカバー」とは?チェーン規制時は金属やゴム以外もOK!布製の耐久性は?
車の滑り止めの「チェーン」に布製のものがあるのを御存知でしょうか? 従来の金属製チェーン、ゴム製チェーンに加えて「布製タイヤカバー」という新しいタイプのタイヤ滑り止めです。布製タイヤカバーは、チェーン規制にも対応しているアイテムで、雪道を安全に走行するための頼もしい助けとなります。従来のチェーンと比べても、軽さや着脱しやすさなどメリットがあるとても便利なアイテムですので女性でも簡単につけることができます。

免許取得歴:20年 今乗っている車種:トヨタ サーフ(中古で購入) 車に対する思い:古…
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- 最終更新日:2019-3-13 / 投稿日:2019-3-7
目次
布製タイヤカバーとはどんなアイテム?
平坦で走りやすい道路も、積雪があったり凍ってしまったりすると、一気に滑りやすい道に変わってしまいます。
雪道で安全に走るためには、従来二つの方法が採られてきました。
その方法とは、
- スタッドレスタイヤを履く
- チェーンを装着する
という二つの手段です。
スタッドレスタイヤに履き替えていない場合に雪が降ると、滑り止めとしてチェーンを装着することがあります
チェーンは従来、金属製のチェーン、もしくはウレタンやゴム製のチェーンが主流でしたが、今では布製タイヤカバーという選択肢が加わっています。
布製タイヤカバーとは、その名の通りタイヤ全体を布で覆うことで装着できるタイヤの滑り止めのことなのです。
布製タイヤカバーの滑り止め効果はどのくらい?
布製タイヤカバーは、特殊な布でできたタイヤの滑り止めです。
- なぜ布をかぶせることで、タイヤに滑り止めの効果が生まれるか?
ここが気になるところですが、これにはいわゆる布の「毛羽立ち」が関係しています。
素材はセメントの補強素材として用いられるほど強度の強い、アラミドがメインとなった布です。
布製タイヤカバーは、特殊な布の繊維が毛羽立っている状態で、雪面にしっかりと密着してくれて、タイヤのグリップ力を強めてくれるのです。
今までも布製タイヤカバーという商品自体はありましたが、金属チェーンやゴムチェーンに比べると、主流とは言えませんでした。
布製タイヤカバーという商品が注目されたきっかけの1つと考えられるのが、2018年の冬に国土交通省の「チェーン規制」に関する発表です。
チェーン規制とは
通常の範囲を超える大雪が降った時、主に高速道路などにおいてチェーンを着けていない車は通行できないというものです。
規制の内容では、チェーンと見なされるものは、以下の3種類と決められています。
- 金属製チェーン
- ゴム製チェーン
- 布製タイヤカバー
が記載されています。
布製タイヤカバーも、大雪が降った路面で滑り止めとして有効、ということを国土交通省がお墨付きを与えていることになります。
スプレー式の滑り止めのいわゆる「スプレー式チェーン」は、チェーン規制時の走行はみとめられません。
滑り止め効果はどのチェーンが良い?
金属製チェーンやゴムチェーンは、チェーン自体が大きな突起となって、その突起が雪面を捉えることによってスリップを防ぎます。
一方の布製タイヤカバーは、布カバー全体が雪面にぴたっと着いてスリップを防ぐという効果を生み出します。
スタッドレスタイヤと、布製タイヤカバーの比較をテストしてみると、布製タイヤカバーの方がタイヤの空転が少ないという結果も得られています。
金属やゴムのチェーンと比較して布製タイヤカバーのメリットとは?
布製タイヤカバーのメリットは、金属やゴム製のチェーンと比較してみると明らかです。
- かなり軽い
- かさばらないので収納スペースを取らない
- 脱着がしやすい
まず、布であるということで、とても軽く持ち運びがとても楽というのは大きなメリットです。
つけたことがある方はわかると思いますが、金属製チェーンだと、持ちあげるのにも一苦労というところです。
一方で布製タイヤカバーなら軽々と運べますので、車から出し入れするのも簡単です。
次に置き場所についてですが、金属チェーンの場合は硬い金属のため縮まったりしないのでトランクのスペースを取ってしまいます。
その点、布製タイヤカバーは折りたたんでしまえますので、かなりコンパクトになってスペースを節約できるメリットがあります。
最後に、布製タイヤカバーは軽いという理由とも関係していますが、脱着がとても簡単であるというのも便利な点です。
布製タイヤカバーの付け方
- タイヤの上にカバーをかぶせる
- タイヤをちょっと動かす
- カバーの両端をひっぱってタイヤ全体に巻く
- ホイール側のバンドを着ける
以上の工程だけで装着完了です。
チェーンのように重たい部品を引っ張ったり、タイヤの奥の方まで手を伸ばしたりしないといけないわけではありません。
布なら簡単かつスピーディーに取り付けることができるのです。
布製タイヤカバーの耐久性は?
布製ということで、「やぶけないの・・・?」と耐久性は気になるところです。
もともとは使い捨て、「突然雪が降った時の家やガソリンスタンドに到着するまでの緊急用」として使われていた布製タイヤカバーですが、改良されて継続的に使える耐久性を持つ商品が出てきました。
布製タイヤカバーの耐久性は、路面状況や使用法によって変わってきます。
また、例えば使用方法としてスピードは50km/h以内で走るよう制限されている商品がありますが、それを超えたりすると寿命は短くなるでしょう。
また、使用する道の状態も注意が必要で、普通のチェーンも、乾いた普通の道路で走ると寿命が短くなりますが、布製タイヤカバーの方がより傷みが早くなります。
また、縁石などに乗りあげると、その衝撃や摩擦で傷んでしまうこともあります。
寿命の目安としては、通常の表面は白いのですが、だんだんと黒い生地が見えてきたら交換ということになります。
布製タイヤの着脱は簡単だけど走行中に取れない?
布製タイヤカバーは着脱が簡単にできますが、走行中に外れないようにしっかりと作られています。
タイヤの側面に、カバーをしっかりと締めるバンドがありますので、振動を受けても外れることはありません。
カバー自体にも、タイヤにぴったり密着するようにフックが設けられていますので、運転しているうちにゆるくなって取れてしまうという心配もありません。
布製タイヤカバーを使用する際の注意点
このように、布製タイヤカバーにはいろいろなメリットがある、とても便利なアイテムです。
しかし、いくつかの注意点があります。
- 砂利道などの硬いものがある道では傷みが早い
- 滑り止めの効果を過信しない
- 表面が摩耗したら交換する
- 商品に記載されている走行スピードを守る
というものです。
布製タイヤカバーは、その素材上、硬いものとの接触、摩擦には弱いという特性があります。
そのため、雪が溶けてなくなった路面、また滑り止めのために砂利や砂を巻いているところでは、カバーが傷みやすくなります。
また、ここがとても重要な点ですが、雪道は対策をしていても滑るリスクが高いということを意識して、スピードを極力抑える、カーブではより慎重に運転することをこころがけましょう。
布製タイヤカバーは、チェーンのようにとりあえず切れるまでは使えるというものではありません。
表面の特殊繊維がはげてしまい、中身の黒い部分が見えてくると、破損していなくても滑り止めの効果は極端に落ちます。
そのため、傷みが見えてきたら交換する必要があります。
代表的な布製タイヤカバー2つを紹介!
AutoSock(オートソック) 「布製タイヤすべり止め」
布製タイヤカバーの元祖とも言える商品です。
ジャッキアップせずに装着ができて、緊急時に楽です。
SNOWTEX(スノーテックス) 「雪道走行用 布製タイヤ滑り止めカバー」
いろいろなサイズが用意されていて、脱着も楽にできるタイプです。
グリップ力があるという口コミがありますが、走行スピードは注意が必要です。
AutoSock(オートソック)よりも遅めの制限があるので30km/h以内を意識して走る必要があります。
布製タイヤカバーはいざという時用に準備しておこう!
軽くて着脱もカンタンなのに、しっかりとタイヤのスリップを抑えてくれる布製タイヤカバー、便利ですね。
チェーン規制時にも使えるので、突然の大雪のときに重宝します。
いざという時のために、車に1つ準備しておきましょう。
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