
危険!長い下り坂でブレーキが効かない!?坂道での正しいエンジンブレーキの使いかたとは?
長い下り坂で、ずっとフットブレーキを踏んでいませんか?フットブレーキだけで坂を下っていると『フェード現象』や『ベーパーロック現象』が発生してします。この現象が起こると、ブレーキが効かなくなる可能性が高くなってしまいます。。長い下り坂で車が止まらなくなってしまうと、重大な事故に繋がりかねません。この現象が起こらないよう、坂道の降り方について詳しくご紹介します。

免許取得歴:6年 今乗っている車種:MINI クロスオーバー クーパーS(新車で購入…
- 271
- 10,856
- 最終更新日:2018-5-2 / 投稿日:2018-4-26
下り坂でブレーキを踏みっぱなしにして坂道を下りていませんか?
長い下り坂を下る際はスピードが上がりやすいため、ブレーキを踏みっぱなしにして坂道を降りる方も多いのではないでしょうか?
実は、フットブレーキばかり使って長い坂を下ると、『フェード現象』や『ベーパーロック現象』という大事故にも繋がりかねない危険な現象が生じることがあります。
長い坂道では、フットブレーキに頼りすぎず、エンジンブレーキを中心に使用しましょう。
では、ブレーキに悪影響の現象と、下り坂での正しいブレーキの使い方をご説明します。
フェード現象とは?
長い下り坂でフットブレーキを踏み続けていると、フェード現象が発生します。
これは、ブレーキによく摩擦熱が起こりすぎて、ブレーキが効かなくなる状態です。
フットブレーキを踏むと、ブレーキディスクとブレーキパッドが擦れ合います。
この擦れ合っている時間が長くなればその部分の温度が上がり、素材の許容温度を超え、部品に影響が出てしまうのです。
部品に不具合が生じ、摩擦係数が下がってしまうと車の制動力が一気に低下し、ブレーキを踏んでも止まらない可能性が高くなります。
ベーパーロック現象とは?
この現象は、フェード現象で発生した熱によって気泡が起こることです。
ブレーキオイルの中に含まれた水分が沸騰することで気泡が生じます。
この気泡が発生すると、本来ブレーキを踏んだ力は油圧によってブレーキ本体に伝わりますが、気泡が邪魔をしてうまく油圧がかからなくなってしまうのです。
ベーパーロック現象とフェード現象繋がって繋がっているため、まずはじめにフェード現象が起こります。
そしてそのままフットブレーキをかけ続けると、ブレーキシステム全体の熱が上がり、ベーパーロック現象が発生してしまうのです。
下り坂でもブレーキを傷めない2つの方法
1.エンジンブレーキを使う
フェード現象やベーパーロック現象に最も有効な対策は、エンジンブレーキを使うことです。
エンジンブレーキとは、AT車ならセカンドかローに入れてアクセルを離す、MT車なら落としたい速度に合わせて5速→4速や3速にギアを落としていくことです。
この方法で下っていけば、ブレーキに余分な負荷をかけずに済みますので、フットブレーキばかり使うことは避けましょう。
ただし、長い坂道の場合エンジンブレーキのみだと減速が足りない場合がありますので、その時はフットブレーキを使用して問題ありません。
エンジンブレーキをフットブレーキを交互にうまく使って、フェード現象やベーパーロック現象が起こるのを防ぎましょう。
2.ブレーキオイルの点検をする
ブレーキオイルが劣化し水分を含むことによって、ベーパーロック現象が起きやすくなります。
オイルが水分を含むと、沸点が低くなってしまうからです。
車検や一年点検の際に、交換すると安心です。
日頃のメンテナンスが、重大な事故を防いでくれますから、点検も重要ですよ。
エンジンブレーキをうまく活用して坂道を下ろう!
フットブレーキばかり使用して坂道を下るのは、ブレーキに負担をかけてしまいます。
万が一坂道でブレーキが効かなくなってしまったら、大きな事故に繋がりかねません。
エンジンブレーキとフットブレーキを合わせて上手く使用し、坂道は走行しましょう。
■こちらの記事もオススメです!

このあとによく読まれている記事
クラッチのカテゴリー一覧
当社は、この記事の情報(個人の感想等を含む)及びこの情報を用いて行う利用者の判断について、正確性、完全性、有益性、特定目的への適合性、その他一切について責任を負うものではありません。この記事の情報を用いて行う行動に関する判断・決定は、利用者ご自身の責任において行っていただくと共に、必要に応じてご自身で専門家等に相談されることを推奨いたします。