パワーステアリングはドライバーの操舵をサポートするシステムです。本来ならばハンドルを回す腕力はその車のサイズによって必要量が変わってきます。車重が重く、タイヤの大きな車は強い腕力が必要で、女性や高齢者では扱いきれないという制限がありました。しかしパワーステアリングの登場で、ドライバーは極めて小さな力で操舵が可能になったのです。また車輪が受けた衝撃・キックバック現象も軽減されています。これらの特性でドライバーは安全運転を行い易くなっています。パワーステアリングの方式は2つです。ひとつは油圧式で、エンジンの出力を利用して油圧ポンプを作動させるシステムです。エンジン停止中は機能しませんし、高速走行ではアシスト力を制御するのが一般的です。ただしエネルギー消費が高く、エンジン出力の3%程がロスします。一方電動式はモーターで操舵を補助しますので、エンジン出力にはさほどロスを生じさず燃費を落しません。