車のカタログ燃費って何?実燃費との違いは?
車のカタログ燃費とは
カタログ燃費とはメーカーが公表しているカタログに記載されている燃費の数値を言います。
また、国土交通省で決められている一定の条件のもとで測定されているものです。
カタログに記載されている燃費の数値ですが、そこには『10・15モード』や『JC08モード』と表示されているものがあります。
この2つにはどのような意味や違いがあるのでしょうか。
□ 10・15(ジュウジュウゴ)モード燃費
この10・15モードは、10モード燃費と15モード燃費のそれぞれの項目に従って走行パターンを測定する方法となります。
- 10モードは決められた10項目を市街地を想定して測定されたもの
- 15モードは決められた15項目を郊外を想定して測定されたもの
例えば、「20km/hまで加速する(7秒)」や「70km/hから減速して停止(30秒)」などの項目があります。
この2つの測定方法を10モードは3回、15モードは1回測定して、その結果から燃費が算出されます。
□ JC08(ジェーシーゼロハチモード)モード
これまで参考にされてきた10・15モードは、実燃費との差が大きい事が指摘されていました。
そこで新たに登場したのが『JC08モード』です。
この方法は実際の走行パターンに近い形で測定したり、エンジンが温まっていない状態で測定したりと、より私たちが使用する環境に近づけて測定されています。
10・15モードを改善した測定方法がJC08モードということですね。
2011年4月以降に型式を指定された車より、このJC08モード燃費に表示が変わり、2013年3月からは11年4月より前に販売されていた車にも統一表示されるようになりました。
カタログ燃費と実燃費に差が出るのはナゼ?
では、なぜカタログ燃費と実燃費に差が出るのでしょうか。
簡単にいうと、「測定時に走行する環境」と「実際に走行する道路環境」の違いから生まれてしまいます。
メーカーが測定する燃費の数値は、「シャーシダイナモ」と呼ばれるローラーの上で車のタイヤを動かして走行させ、抵抗などを加えることによって、実走行に近づけて測定しています。
しかし、いくら実走行に近づけた環境で測定しても、私たちが運転する際に起こるアクセルの踏み具合やコーナーリングなどを完璧に再現することはできません。
また、10・15モードの例を見てもらうとわかるように、「20km/hまで加速する(7秒)」や「70km/hから減速して停止(30秒)」といった項目があります。
実際に車を運転している際、20km/hまで加速するのに7秒もかけるドライバーはいるのでしょうか?
70km/hから減速して停止するまでに30秒かけるのであれば、どれぐらい手前からブレーキをかけますか?
こんなに長くブレーキを踏んでいたら、後続のドライバーからクラクションを鳴らされてしまうかもしれませんね。(笑)
このように、通常の車道ではあまりやらないような項目での測定のため、燃費がよくなってしまうんですね。
実際に運転して出る燃費とかけ離れてしまうことから、JC08モードへと変更されました。
しかし、やはりあくまで統計的なデータとなりますので、正確な燃費を知りたい場合は、実際に乗っている人が燃費を公開しているサイトやディーラーに直接聞くことをおススメします。
車のカタログ燃費は参考程度にしておきましょう
測定されるモードの違いによって、カタログ燃費の数値に影響が出てきます。
またそれは、実際に私たちが走行する道路との環境の違いにより、実燃費との差が出てしまうのは致し方ないことです。
実際に乗られているドライバーの実燃費を参考にできるのであれば、それが一番ですね。
買おうとしている車と同じものに乗っている人が周りにいたら、聞いてみましょう。
カタログ燃費の数値は参考程度にし、ディーラーとも事前に確認をしてできるだけ多くの情報から判断するのをおすすめします。
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