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ドライブレコーダーはどこまで見える!?ドラレコの死角について
近年、売れ筋のカー用品といえばドライブレコーダーです。
ニュースでは車同士のトラブル・事件を報道する際に、ドライブレコーダーの映像が使われることも多いですよね。
映像で見るとまさに動かぬ証拠!という感じで、あおり運転など危険運転や、事故発生時の証拠として有用性を感じます。
ただし、ドライブレコーダーを取り付けていれば絶対に事故やトラブル時の証拠になる!・・・というわけではないので注意が必要です。
実は、ドライブレコーダーが映すことができる範囲が機種によって違うので、範囲を広く写せないドラレコを買ってしまうと証拠となる箇所が死角になっていて映像に無かったりすることがあるからです。
ドライブレコーダーの死角について
フロントガラスについているドライブレコーダーは、後方の車を映すことが出来ません。
そのため、後方から追突をされたとしてもそのドライブレコーダーの映像に加害者の車の情報を映すことが出来ません。
このようにドライブレコーダーにはどうしても死角が生じてしまいます。
こうした死角対策として、車の側面や後方も車の周りを360°録画できるドライブレコーダーもいろんなメーカーから販売されています。
従来多くのドライブレコーダーは、車のフロントガラス付近につけて、前方の限られた範囲の録画をするものが多かったように思います。
それが、球体型のカメラなどフロントガラスにつけていながら、後方もうつすことの出来るタイプのドラレコも販売されるようになったりと、「死角が無いドライブレコーダー」のニーズが高まっているのかと思います。
ただし実際には、360°のうち、後方を映すことができるのは車内の後方なので、リアカメラを取り付けておかないと、車の外側真後ろの映像は死角となって見えないので注意が必要です。
こうした、「360°」などドライブレコーダーの録画範囲を説明する時に、「視野角」という言葉が使われます。
この視野角はいくつか種類があって、ちゃんと理解していないと間違った認識でドラレコを買ってしまいがちなのでこのあと詳しく説明します。
ドライブレコーダーによって違う「視野角」の表記
カー用品店やネットで商品を見てみると、ドラレコの視野角(画角)の違いで録画範囲が広い物も狭い物も流通しています。
そして、視野角が広いほど価格が高くなっている傾向も見られます。
ドライブレコーダーの視野角の種類
この視野角(画角)と呼ばれているのが、ドライブレコーダーの見える範囲の意味として使われていますが、ドライブレコーダーの商品を見ると視野角にも種類があるようです。
ほぼすべてのドラレコのスペック表に視野角が明記されていますが、○○視野角という記載がいくつか見られるものが多いのです。
ドラレコのスペック表に記載されていることが多い○○視野角を詳しく説明します。
- 水平
- 垂直
- 対角
の3つのいずれか、もしくは3つのうち2つ、または3つともが表記されているものに分かれます。
「視野角○°」を数字だけで判断するのは危険!
- 水平画角:レンズの中心から左右の見える範囲を扇形で示した時の内角
- 垂直画角:レンズの中心から上下に見える範囲を扇形で示した時の内角
もう一つ対角と呼ばれる名称ですが、こちらは撮影できる範囲を長方形とすると、レンズの中心から対角線に見える範囲を示すものとなっています。
そのため、視野角には少なくても3つの種類があるので、商品に大きく「視野角170°!」と書いてあるものでも、「水平」「垂直」「対角」のどの種類の角度が170°なのか?をきちんと見る必要があります。
実際のドライブレコーダーが販売される場合には視野角がどのように表記されるか紹介します。
水平視野角
例:水平角140°
いろんな視野角の中でも重要視したほうが良いのが水平視野角だと言われます。
横の範囲をどれくらい録画できるかという数値です。
水平画角が広ければ広いほど、車の横や側面近くを録画できます。
垂直視野角
ドラレコが録画できる「縦」の範囲です。
垂直画角が広ければ広いほどより上下の範囲を広く録画することができます。
ドライブレコーダーで「垂直角●°!」と大々的にうたっている商品はみつかりませんでした。
スペックの表記を見ると垂直角は60°から70°、または360°カメラでは200から220°という記載のものがみつかりました。
対角視野角
例:対角110°
カロッツェリア(パイオニア) ドライブレコーダー VREC-DZ300 207万画素 Full HD WDR/GPS Gセンサー/対角111º/
垂直視野角と水平視野角が大きければ必然的に対角視野角が広くなります。
対角111°と記載されているものは(水平角95°、垂直角52°)という記載になっています。
「レンズ視野角」と「録画視野角」という表記にも注意!
レンズ視野角が170°となっていても、録画してみるとそんなに広い範囲が映っていないことがあります。
ドラレコの商品メリットで「広視野角170°!」といった書き方をしている商品も多く見られます。
この場合、よく説明を読むと「レンズ視野角が広い170°で、実際の録画範囲は140°」という説明がされていたりします。
この録画視野角を広くする為には、レンズだけでなくCMOSセンサーという物の選定や、解像度などの周辺機器や設定を調整しなければなりません。
CMOSセンサーとは?
光として取り込んだ映像を電気信号に変える装置で、人間の脳と同じ役割を持つ大事な部品となります。
視野角はドラレコカメラのレンズ種類も関係
レンズの種類として、広角レンズや望遠レンズをよく耳にします。
広角レンズは広く見える反面、物が小さく見えるようになります。
反対に望遠レンズは遠くの物を拡大して映すので、狭く大きく見えるようになります。
ドライブレコーダーのレンズとしては広角レンズが使われておりますが、広くなればなるほどに物は小さく見えるようになってしまいます。
レンズの性能がいいものは商品の価格も高額になってしまうので、ドライブレコーダーの視野角の広さと映像の精細さまで求めるとおのずとドライブレコーダーの商品も高価にならざるを得ません。
ドラレコを選ぶ時は水平画角108°以上を!
ドライブレコーダーの視野角は広ければ広いほど死角もすくなるなるのでいい、ということはおわかりいただけたと思います。
ただし、視野角の広さをもとめると価格が高額になりがちなので、最低限ドライブレコーダーとして欲しい画角はいったいどのくらいなのでしょう?
ドライブレコーダーの事故のケースを想定すると水平画角が108°以上は欲しいところです。
対向車は車の右側を通過しているので、事故は必ず真正面で起きる訳ではないのはイメージできるかと思います。
斜め前方からぶつかられたりした時、その映像が録画されていなかったとなるとドラレコの役目を充分に果たせませんよね。
しかし、108°あるからと言って万全ではありません。
画角108°のドライブレコーダーをフロントガラスに取り付けた場合では、運転席や助手席の真横は死角となります。
そのため、108°以上のより広い画角の物で、それほど高額では無いドライブレコーダーが理想的ですよね。
水平画角108°以上のお手軽価格なメーカーとは?
108°以上画角があって価格も手頃というドラレコを多く扱うメーカー2社を紹介します。
ユピテルは低価格のドラレコも種類が豊富
ユピテルは録画画角とレンズ画角のどちらも記載されており、価格が安い物であっても録画画角が108°あり、10,000円を切る価格の商品があります。
ケンウッドは広角度で高画質
ケンウッドというど音響機器やイヤフォンなどオーディオアクセサリーのイメージを持っていました。
ただ、近年のケンウッドはカーナビやカーオーディオに加えてドライブレコーダーの商品も多く持っています。
ケンウッド(KENWOOD) WideQuad-HD ドライブレコーダー DRV-830
例えばケンウッドはこちらの商品のように、10,000円を超えるタイプが多くなりますが、水平132°、垂直70°、対角144°の広視野角レンズで、水平画角108°以上の基準をクリアする商品です。
さらに、フルハイビジョンの1.8倍の高画質を誇るWQHDで高画質での録画が可能です。
ドラレコ映像は解像度も大事
ドライブレコーダーの視野角が大きければ大きいほどいいのかというと、そうではありません。
広く見えていても、映像がぼやけてしまうとナンバーがわからないとなると困ってしまいます。
一般に画質と言われる数値が解像度ですが、大きく分けて3つあります。
最近の発売されている機種のほとんどはフルHDのものが多く、さらにフルHDの約1.8倍の高解像度を誇る『WQHD(Wide Quad HD)』も登場しています。
視野角だけでなく、解像度にも注目しておかないと、広く見えるけど映像が汚い、映像はきれいだけど範囲が狭い、といったことにもなりかねません。
安過ぎるドラレコは画角が狭い可能性が!
最近は、5,000円以下で買える低価格のドライブレコーダーも沢山みかけるようになりました。
初めて購入される際に、高価なドライブレコーダーだと手が出しづらいでしょう。
そのため、特に5,000円以下のドライブレコーダーを選ぶ時のポイントとしては
- 水平角が108°以上あるか
- 解像度がフルFD以上あるか
という2点は最低限のスペックとして備えておきたいところです。
特に、「視野角110°」と書かれているから安心せずに、その角度は水平角のことなのかどうか?をチェックしましょう。
もし、対角画角が110°と書いてあっても、水平画角は110°よりも狭い画角となるので注意が必要です。
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