運転免許の自主返納で困らない為の知識!車が無くなっても大丈夫?メリットは?親の説得はどうする?
そろそろ自分も車の運転に自信が無くなってきた。 親が高齢になるにつれ、ニュースで見たりするアクセル踏み間違いで起こる交通事故など、心配になってきた。そうした場合に頭に浮かぶのが「運転免許の自主返納」です。 ただ、返納した後の車の無い生活についての不安がありますよね? そうした交通手段についての支援は、各自治体で積極的に対策を講じています。 交通機関利用割引やタクシーの割引はもちろんのこと、温泉施設割引、ショッピング割引などの特典が提供されますので、実は自主返納はとてもお得です。 ご両親の説得に悩まれている方も、ご自身の地域で受けられる特典を調べて自主返納のメリットを伝え、前向きに車の運転から卒業してもらえるよう話合いをしてみませんか?
免許取得歴:20年 今乗っている車種:トヨタ サーフ(中古で購入) 車に対する思い:古…
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- 投稿日:2018-11-30
運転免許の自主返納とは?
年齢を重ねていくうちにだんだんと運転をするのが怖くなってきた
高齢者の事故のことを聞くたびに自分もいつか同じようになるのではないかと心配になってきた
そういう方が運転免許の自主返納という手続きを選択して、自分で車の運転をすることをやめています。
この免許の自主返納は、運転免許の申請取り消しというのが正式名称で、手元に免許証がなくなりますので車を運転しないということをはっきりさせることができます。
ただ、皆さんこうした心配が頭に浮かびませんか?
- 車という移動手段が無くなる不便さをどうするか?
- 身分証明はどうするのか?
また、親が高齢になるにつれ、ニュースで見たりするアクセル踏み間違いで起こる交通事故など、心配になっている世代の方も多いです。
しかし、そこには難しい問題があります。
親が自分で「運転免許を自主返納しよう」と決めた場合は良いのですが、親は運転するつもりでいても子供が運転してほしくないという場合にどう説得したらいいのか?というのが大きな課題となっている人が多いようです。
先日、父親が運転免許の自主返納をしてきました。後期高齢者の父親はF1観戦に行くほどの車好きで免許返納には大反対でした。諦めずに説得すること5年半。ようやく返納に応じてくれました。60年にわたるカーライフを無事故で終えた父を誇りに思います。おつかれさまでした。そして、ありがとう親父。
— 麻布猫 (@azabu418) March 28, 2018
身分証については、自主返納をすることによって免許証の代わりとなる運転経歴証明書でIDを発行してもらうことができますので問題ありません。
一方で、車の無い不便さや、上手に親を説得するにはどうしたらいいのか?という心配について、解決できないものかと、色々情報を集めてみましたので、参考にしてみて下さいね。
車が無くなることでの移動手段の心配はどうする?
常に車を運転していた方にとって、運転が出来なくなるということはとても不自由なものです。
特に、公共交通機関がバスだけ、しかも最寄りのバス停までとても遠いといった土地は車が無いと大変です。
車運転中、対向車線を高齢者マークと初心者マークのついた車が走っていた。
…高齢者の免許自主返納をすすめているけど、車がないと不便な土地で暮らしていくには免許は何歳になっても必要なんだよなぁと思った。
— つぶあんぱん (@konomiping925) September 5, 2018
- 重い買い物(お米など)はなるべくまとめて買うと送料無料になるような宅配のものを利用する
- イオンなど無料のバスがあるスーパーを利用する
など日々の買い物については工夫が必要です。
費用の面では車を乗り続けるデメリットがあります。
車を持つ場合の維持費について改めて考えてみると思いつくだけでも
- ガソリン代
- 自動車保険
- 壊れた場合や古くなったパーツのメンテナンスにかかる費用
- 自動車税
- 車検代
年間かなりの金額がかかりますよね。
バスやタクシーを利用したほうがずっとコストを抑えることができるかも知れません。
もちろん、住んでいる場所によりますが、一度「車の維持費と別の交通手段を使った場合の金額比較」をしてみると良いでしょう。
親の説得は車の維持費と手放した後のメリットで!
親をどうやって説得しようかな、、と悩んでいる方にとっても、こうした費用の面で車を乗り続けることのデメリットを伝えてみるのも一つの方法でしょう。
そして、車を高く売ったらいくらくらいになるか?と買取見積もりを取ってみるのも手かも知れません。
予想外に高く売れる、となるとそのお金でちょっとプチ旅行に行くような話題が出たりして盛り上がるかも知れませんよ!
間違っても「運転が危ないから・・」といった自尊心を傷つけるような内容では無いほうが良いかと思います、私の友人が親と話た時には言い合いになってしまったと嘆いていました。
認知症と診断されると自主返納が出来ない
年齢が75歳以上の方で免許更新する場合、更新手続きの前に認知機能検査の受検と高齢者講習などをうける必要があります。
2017年3月から、認知症によって運転が困難と判断されると、免許の更新ができなくなるという制度が開始しました。
免許更新ができなくなると、免許失効となってしまいます。
免許が失効した場合には、自主返納していれば受けられた、運転経歴証明書の発行や自治体からの特典が受けられなくなってしまいます。
こうした認知機能検査の対象になる時期にむけて、あらかじめ自主返納をした方が特典も受けられるのでメリットが大きいとも言えます。
自主返納の効果・メリットについて
自主返納をすることによって、もう車の運転をしないということをはっきりと表明して免許証をなくしますので、きっぱりと決意できます。
手元に免許証を持っていると、ついつい運転してみようかという思いがでてしまうこともありますので、それを避ける効果があります。
また、自主返納をすることによって、自治体によって違いますが様々な特典を受けることができます。
車を運転しなくなった代わりに公共交通機関をお得に利用できるようのはもちろん、様々なサービスで割引を受けられるようになります。
車を運転しなくても、日常生活にできるだけ不便を感じないように自治体からの助けがあるのです。
自主返納を支援する特典の事例
日本国内で統一のものはありませんが、それぞれの自治体で、車の免許の自主返納をした人に特典が準備されています。
特典の内容としては、やはり返納後の生活支援という意味合いで、バスや電車などの利用料金を割引したり、タクシーの割引が受けられるところが多い傾向にあります。
交通に関する割引の他にも、レジャー施設の割引やお買い物の割引など魅力的な特典を提供しているところもありますので、自主返納をするモチベーションとなります。
いくつか、例を紹介します。(いずれも2018年11月時点の情報です)
東京都の特典
東京都の運転経歴証明書を持ってる人への特典はかなり多岐にわたっています。
- イオンの店舗で買い物をした場合の配達料を100円から300円にする
- 高島屋のショッピングについて配達料無料
- 帝国ホテル東京のバー、ラウンジ10パーセント割引
- アシックスでは商品価格の15パーセントオフ
岩手県の特典例
岩手県では運転経歴証明書を持っているかどうかに関わらず自主返納した人に交通手段に関する特典を提供しています。
- 市街地もしくは病院までの路線バスの6か月乗り放題チケットを最大5,400円で購入可
- タクシー運賃10パーセントオフ
宮城県の特典例
- 仙台市でタクシー料金10パーセント割引
- 富谷など自治体数箇所でバスの無料利用
- 指定された入浴施設での入浴が無料
埼玉県の特典例
- ヨシケイ埼玉の夕食材料などが5パーセントオフ
- 伊勢丹浦和店の配送料無料
- タクシー運賃5パーセントオフ
山梨県の特典例
- 甲府市で利用できるPASMO1万円分付与
- 指定タクシー運賃10パーセント割引
愛知県の特典例
- 寿がきやのミニセットが90円引き
- スギ薬局での買い物5パーセント引き
このほかにも交通機関割引など多数の特典があります。
参考:愛知県のホームページ
大阪府の特典
- 通天閣入場料100円引き
- 商店街での飲食代割引き
この他も、様々な施設や交通機関での割引があります。
島根県の特典
- 電動アシスト自転車、バスチケット、温泉入浴券などの選択肢の中から2万円以内の補助
高知県の特典
- タクシー運賃10パーセント割引
- 美容院利用の料金10パーセント割引
大分県の特典
- 大分市でタクシー乗車券1万円分
- 別府市で指定された温泉の宿泊割引特典
自主返納手続き方法
自主返納の手続きは、警察署や運転免許センターで行うことができます。
数十分もあれば終わる手続きですので、思いついたらすぐ・気軽に行うことができます。
自主返納をする際に持参するものとしては、免許証と印鑑です。
警察署や運転免許センターについたら、免許の自主返納を受け付ける窓口に行って申請をしたい旨を伝えます。
そうすると申請書をもらうことができますので、その書類に記入、押印をして持っている免許証と一緒に提出します。
その際には、「運転経歴証明書」を発行してほしいという欄にしるしをつけておくと良いでしょう。
運転経歴証明書とは
運転書を返納する代わりにもらえるIDのことです。
発行手数料で1,100円かかります。
見た目上は普通の運転免許証に似ていて、運転免許証と同等に本人確認として使えます。
本人の写真や住所などが記載されていますが、「自動車等の運転はできません」という但し書きが大きく記載してあります。
少し注意が必要なのが、自主返納の手続き自体はすぐにできますが、運転経歴証明書の発行には多少の時間がかかることもあります。
たいていのその日のうちに出ますが、混雑している場合は数日かかるケースもありますので余裕を持って申請を行うようにしましょう。
運転免許の自主返納をするための条件は?
条件は特になく、年齢の制限もありません。
ただし、行政処分等で停止中の方及び取消・停止の基準に該当している方は自主返納できません。
また、自主返納手続きをして運転経歴証明書をもらう場合は、運転免許のすべての区分(4輪も2輪も)削除してもらう必要があります。
4輪自動車は返納するけれども2輪は運転し続けたいという場合には、運転経歴証明書は発行できません。
自主返納で車が無くても不自由の無い暮らしを!
最初は不自由に感じる車の無い生活も、自治体の特典も上手に利用しながら公共交通機関やタクシーで案外快適に過ごせるかもしれません。
しかも、自動車を持ち維持する必要がなくなりますので、出費が減って家計も助かるというメリットもあります。
ご自身が免許の自主返納を考える場合も、ご両親のに自主返納をしてもらいたい場合も、なんとなく年齢というものを感じて不安なものですよね。
でも、メリットも多いこの免許の自主返納と、それを支援する特典を大いに利用して、今までとは一味違った生活を楽しんでみるという気持ちになってみてはいかがでしょうか。
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