
冬はスタッドレスタイヤって絶対買わなきゃダメ?選び方・節約術をご紹介!
雪が降る地域に住む人はスタッドレスタイヤを「冬タイヤ」と呼び、カー用品では当たり前のように準備します。実際に車を持ったら、冬になったら必ずスタッドレスタイヤを購入しないとダメなのでしょうか?スタッドレスタイヤを買おうか悩んでいる方、どうにか節約して利用できないかと思っている方に、スタッドレスタイヤの必要性や選び方・気になる疑問の答えを紹介していきます。

免許取得歴:17年 今乗っている車種:スズキ・アルトワークス(新車で購入) 車に対する…
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- 最終更新日:2018-12-15 / 投稿日:2018-10-15
目次
スタッドレスタイヤとは?
スタッドレスタイヤとは、雪の積もった道路や凍結していて滑りやすくなっている路面を走行する為に開発されたスノータイヤの一種です。
スタッドレスは滑りやすい路面でも、駆動力や制動力を路面に伝えることが出来る工夫がされているタイヤという特徴があります。
日本では1960年代に雪国仕様のタイヤとして、最初にスパイクタイヤが販売開始されました。
その後、雪が降る地域を中心に国内で普及したのですが、スパイクタイヤはアスファルトを削って粉塵が出てそれが環境に良くないと言われはじめます。
1990年に環境省から『スパイクタイヤ粉じんの発生の防止に関する法律』による規制がされて以降、スパイクタイヤでは無く、スパイク(スタッド)が無い(レス)タイヤの「スタッドレスタイヤ」がメインで販売されています。
スタッドレスタイヤの必要性
特に冬の初め、初雪が降り始める頃には、街のあちこちでスリップしたり、立ち往生したりする車がニュースになったりします。
このように、雪が降る地域に冬場欠かせないスタッドレスタイヤですが、スタッドレスタイヤは高価なものなので購入をためらってしまいますよね。
普通のタイヤとどう違うのか?
スタッドレスタイヤでなくても実は支障はないんじゃないか?
そうと考えてしまう方の為に、スタッドレスタイヤの必要性について解説していきます。
法律上、冬には必ず車にスタッドレスタイヤを装着していなければならないということはありません。
法律でスタッドレスタイヤを履かなければならないと決まりがあるのは、冬の高速道路や、一部雪の多い地域の一般道路に「冬タイヤ」や「チェーン装着」の規制が出た場合です。
実際の冬タイヤの規制で注意点や罰則について詳しくはこちらの記事で解説しています。
また、タイヤの性能で気になるのは安全面です。
スタッドレスタイヤとノーマルタイヤとでは、雪道など冬に道路を安全に走行する為の性能の違いが大きくあります。
結論として、スタッドレスタイヤは法律や安全の面で「雪や凍結の恐れがある道を走る場合は必要」といえます。
スタッドレスタイヤとノーマルタイヤの違い
車はタイヤがスリップしてしまって、ハンドル操作が上手く行かない、ということが起こると危険です。
スリップの原因が、「雨」の路面と、「雪・氷」の路面とでは違う為、それぞれに合ったタイヤとして、夏タイヤとスタッドレスタイヤを使い分ける必要があります。
具体的には、「雨の路面」と「雪・凍結の路面」では次のような現象の違いがあります。
- 雨の路面→路面の水の量が多くてタイヤに水が触れる面積が広い
- 雪や氷の路面→水が発生するのはタイヤと道路がくっつくとても小さな面積のみ
こうした違いから、スタッドレスと夏タイヤはゴムの素材の違いや、溝の構造も全く違います。
スタッドレスは雪と氷に対して、夏タイヤ(ノーマルタイヤ)は雨に対してそれぞれ、「水をタイヤから取り除く」機能をしているのだそうです。
このことから、実は夏にスタッドレスタイヤを履きっぱなしも危険なのです。
スタッドレスタイヤの履きっぱなしについての危険性についてはこちらの記事で詳しく紹介しています
スタッドレスタイヤの価格の相場は?
スタッドレスタイヤは雪や凍結した路面では必須のアイテムとわかりましたが、お値段の相場はどのくらいなのか気になりますよね?
一般的な相場ではタイヤ1本あたりの価格が
- 12インチ~14インチが5000円~12000円
- 15インチ~16インチが13000円~30000円
- 17インチが20000円~40000円
- 18インチ以上では40000円以上
が相場になっています。
なお、スタッドレスタイヤの値段は、夏タイヤと同様にサイズが大きくなると値段もアップしていきます。
また、メーカーによる違いもありますので、ここに記載した価格はあくまで目安としてください。
スタッドレスタイヤの選び方のポイント5点
実際にスタッドレスタイヤを購入する場合にどんなスタッドレスタイヤを選んだらいいのでしょうか。
スタッドレスタイヤの選び方のポイントを5つ紹介します。
ポイント1 燃費性能
タイヤを選ぶポイントの一つである燃費ですが、スタッドレスタイヤの場合は滑りにくくしているため摩擦が多くなるので一般的なノーマルタイヤよりも燃費が悪くなります。
スタッドレスの中でも省燃費タイプのものがあります。
ガソリンが高いここ数年は、運転もタイヤも少しでも燃費を抑える工夫をしたいものですね。
ポイント2 氷上性能タイプか雪上性能タイプか
スタッドレスタイヤはその種類により性能が異なります。
凍った路面での性能が高いタイプ(氷上性能タイプ)や雪の積もった道路での性能が高いタイプ(雪上性能タイプ)などです。
積雪が多く、アイスバーンが少ない北陸の地方では雪上タイプを選ぶなど、自分の住んでいる地方にあったものを選びましょう。
ポイント3 撥水タイプか吸水タイプか
その他にスタッドレスタイヤはタイヤと氷の間に発生する水膜の除去方法によってもタイプが異なります。
撥水タイプ
撥水タイプはタイヤ表面のゴムが水を弾く素材で、水を弾くことにより路面との密着度を高めてグリップを良くします。
吸水タイプ
吸水タイプと呼ばれるものはタイヤの表面に水を吸収する穴があり、水を吸収してグリップを高める作りになっています。
アイスバーンを走る上では、吸水タイプの方が性能が高い為、路面の凍結の多い地方では吸水タイプをおすすめします。
ポイント4 製造年月日
意外に大事なのが製造年月日です。
タイヤはゴムなので時間の経過と共に劣化が進むので新しいほうが良いです。
スタッドレスタイヤでは特に使用後の劣化も夏タイヤに比べて早いので、製造年月日は重要なのです。
夏タイヤは、トレッド面のゴムの硬さなど、耐摩耗性を念頭に耐久性を考慮した設計になっている
スタッドレスも耐久性は考慮してはいますが、まず優先しているのは雪道や凍結路での走破性
タイヤの製造年月日がわかる方法があります。
タイヤには「YYY2207」といった、ローマ字と数字の組み合わせた表示があります。
YYY:前半のアルファベットがメーカーやタイヤの型番です。
07:4桁の数字の下2桁は製造された西暦年→2007年
22:上2桁はその年の何週目か→22週
を表しています。
ポイント5 タイヤのサイズ
最後に当たり前ですがとても大事なのがタイヤのサイズです。
サイズを間違えてしまうと車にタイヤを装着することが出来なくなってしまうので一番重要だといえます。
性能などは料金ともバランスをみて決める必要がありますが、サイズに関しては確実なのはタイヤ店、カー用品店、ディーラー、ガソリンスタンドと、購入するところで聞くほうが早いです。
通販で買う場合には、サイズの見かたを理解しておく必要があります。
「165/55/R15」という表記になっていれば
- 左から165がタイヤの幅
- 中央の55が扁平率(タイヤの幅の高さに対する比率)
- 右のR15がインチサイズなので、15インチ
となります。
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ブリヂストンBLIZZAK【VRX】155/65R14【4本価格】【新品】【2018年製造】【送料無料】【N-BOX N-WAGON タント ムーブ ウェイク ステラ ワゴンR ミライース】 感想(19件) |
この商品でいえば、サイズは
155ミリ幅で、扁平率65%、14インチのタイヤ ということになります。
スタッドレスタイヤの主要メーカー・商品の紹介
タイヤの主要メーカー5社の特徴と、それぞれのスタッドレスタイヤ商品を紹介します。
ブリジストン BLIZZAK(ブリザック)
海外のメーカーが多いタイヤ業界において、株式会社ブリヂストンは日本の企業です。
社名は、創業者の石橋正二郎の名前から「ブリッジ」(橋)と「ストーン」(石)を合わせて名づけられました。
ブリジストンのスタッドレスタイヤは「ブリザック」です。
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スタッドレスタイヤとしての氷上性能や雪上性能はもちろんのこと、ドライの路面やウエットの路面でも性能を発揮できる万能タイプのものです。
タイヤタイプは吸水タイプで、水膜の除去効果でアイスバーンでの性能が特に高くなっているので路面が凍結しやすい地方では、特におすすめのタイヤです。
ヨコハマ ice GUARD(アイスガード)
ヨコハマゴムはドイツのコンチネンタルタイヤの販売元の一つです。
ヨコハマの「アイスガード」は吸水タイプで氷上性能特に重視しているタイヤです。
優れた氷上性能のおかげでアイスバーンの走行でも安心して運転できるスタッドレスタイヤです。
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感想(2件) |
氷上の性能の高さに加えて省燃費性能にもこだわっている製品です。
同社の低燃費タイヤ「ECOS ES31」にも迫る、と定評がありますので燃費が気になる方にはおすすめのスタッドレスタイヤです。
ダンロップ WINTER MAXX(ウインターマックス)
ダンロップはイギリスを発祥とするタイヤブランドです。
歴史は古く1905年に車用のタイヤを開発していて、日本でも1900年代中に展開を初めたそうです。
現在は、日本の住友ゴム工業株式会社がダンロップのブランドをアジアで展開しています。
ダンロップのスタッドレスタイヤは「ウインターマックス」シリーズです。
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【2018年製 在庫有/正規品】ダンロップ WINTER MAXX ( ウィンターマックス WM01 ) 185/65R15 88Q スタッドレスタイヤ4本セット
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ウィンターマックスは撥水タイプで雪をがっちりと掴むような作りで、雪道での走行性能が特に高いタイプです。
しかし、タイヤのエッジ部分のアップにより路面への引っかき効果も高めているので、氷上でもブレーキ性能が良いスタッドレスタイヤです。
ミシュラン X‐ice(エックスアイス)
ミシュランはフランスに拠点を持つタイヤメーカーです。
最高に嬉しいニュースが入ってきました!@advertisingweek! で、私たちのミシュランマンが“ミレニアム・アイコン”の栄誉に輝きました!120歳になるミシュランマンは、世界中で、常にBetter Way Forwardを人々人に提供してきて、今後もずっと続けていきます!#MichelinMan120yo #AWNewYork pic.twitter.com/6LR7VR8Imx
— MICHELIN_JP【ミシュラン公式】 (@MICHELIN_JP) October 3, 2018
ミシュランマンやミシュランガイドを知っている方も多いかと思います。
世界で始めて、現在の乗用車で一番使用されているラジアルタイヤという種類のタイヤを製品化したメーカーです。
日本では1975年に日本ミシュランタイヤ株式会社が設立されています。
ミシュランのスタッドレスタイヤ「エックスアイス」は、北海道の中でも冬の寒さが厳しい”士別市”の氷上・雪上で走行テストを繰り返し、その性能を上げてきました。
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【2018年製在庫あり・今ならご用意可能です】【4本セット・国内正規品】MICHELIN (ミシュラン)X-ICE XI3 175/65R15 スタッドレスタイヤ エックスアイスリー 感想(1件) |
スタッドレスタイヤのレンタルはどこで出来る?節約になる?
スタッドレスタイヤの金額は安くても4本で5万円から、高い場合には10万円は超えてしまうことがわかりました。
あまり雪の降らない地方に住んでいたりすると、たった数日の為にスタッドレスタイヤを購入するべきなのか?と考えてしまいますよね。
スタッドレスタイヤは実はレンタルできます。
カー用品販売、カートータルメンテナンスサービスの「オートウェーブ」を例にご紹介します。
オートウェーブでのスタッドレスタイヤのレンタル料金は、サイズによっても多少変わりますが
レンタル料金が1泊2日で1万円前後、5泊6日で2万円前後でした。(2018年10月調べ)
関東エリアでは、オートウェーブ以外でもいくつかカー用品店などで、スタッドレスタイヤのレンタルサービスがありましたので、探してみて下さい。
もちろん購入する金額よりは安いですが、長期間必要になるかも、、と思うと買ったほうがいいか迷いそうな金額です。
スタッドレスタイヤのレンタルについて、メリットや、おすすめのお店についての情報はこちらの記事で確認ください。
スタッドレスタイヤの変わりにチェーンでは駄目なの?
雪上やアイスバーンの走行では「タイヤチェーン」をまいて走行している車もみかけます。
特に、雪の多い地域でのバスやタクシーは雪道でチェーンをまいて走行しています。
スタッドレスタイヤとチェーンの違いを紹介します。
- 購入金額ではチェーンのほうが圧倒的に安い
- 冬の間ずっと付け替えの不要なスタッドレスタイヤのほうが便利
- チェーンは雪道には強いが凍結路面では万能では無い
スタッドレスタイヤは、購入するとなると5~10万円ほどかかります。
それに対してチェーンは1万円前後で購入ができます。
そこで、スタッドレスタイヤよりも安い、夏タイヤにチェーンをまいてスタッドレスタイヤの代わりとするのではダメなのでしょうか?
「高速道路のチェーン規制の時に、チェーンをつけていないと走行出来ない」とはされているのですが、夏タイヤにチェーンをつけて走行してダメという規制ではありません。
そのため、金額と携帯性を考えると、通常雪の降らないエリアで生活をしていて稀に雪が降る可能性があるところに高速道路で行く場合はチェーンを購入しておくと良いでしょう。
ただし、雪が頻繁に降るエリアでチェーンを冬場使い続けることは現実的ではありません。
チェーンの場合は乾燥した道路では切れてしまうことがあるため、こまめに脱着しなければならないからです。
スタッドレスタイヤ選びのポイントは道路の状態に合わせること
スタッドレスタイヤを選ぶ時には、ご自身が冬に車を運転するエリアの道路の状況をよく知ることから始まります。
凍結することが多い、例えば冬の日本海の海沿いの道ならば、アイスバーンに強いタイヤを。
豪雪地帯ならば、雪上性能の高いタイヤを選びましょう。
また例年冬季で数回だけ凍結や降雪することがある地域などは、スタッドレスタイヤを買うよりもレンタルを選んだほうが節約になるかもしれません。
ご自身がお住まいの地域の道路状況を理解して、一番安全に走行できるようなスタッドレスタイヤを選んで下さいね。
引っ越したばかりの方であれば、タイヤショップやカーショップの方に相談して、最低限必要な性能のあるスタッドレスタイヤを紹介してもらうと良いでしょう。
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