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ETC車載器にカード入れっぱなしのメリット・デメリット
ETCカードを利用していると、車を降りる際に車載機に入れっぱなしにするか、使うたびにこまめに抜き差しするのか迷いませんか?
当然、こまめな抜き差しは面倒なので入れっぱなしにするほうが楽でいいのですが、問題は無いのでしょうか?
ETCカードを入れっぱなしの場合にはメリットもデメリットもありますので、紹介します。
ETCカードを入れっぱなしにする2つのメリット
1.カードを入れ忘れることが無い
ETCカードが機器に入っていなければ、ETC割引の恩恵も受けられませんしゲートも開かず危険です。
入れっぱなしにしておけば、当然このETC機器にカードを挿し忘れた、というウッカリがありません。
最近では、エンジンをかけたときにお知らせしてくれたり、料金所の少し手前でETCカードが挿されているかをセンサーで確認してくれる場所もあります。
ただ、うまくそれらが機能しておらず、ETCカードが挿入されていないと、開閉するゲートまでいかないと挿し忘れに気づくことが無くゲートのところで急停車したりと危険なのです。
2.カードを無くすリスクが減る
車を離れるときに毎回抜いていれば財布やポケットに入れたりして保管することになります。
落としてしまったり、どこにしまったかわからなくなるリスクは減りますよね。
次にETCカードを車内に入れっぱなしのデメリットにはどんなことがあるのでしょうか?
実はデメリットのほうが3つもあり、リスクも高いので丁寧に解説しますね。
デメリット1.夏に入れっぱなしするとETCカードが壊れる
車内の温度は夏場であれば簡単に50度近くまで上昇してしまいます。
特にダッシュボード付近になると70度以上になることもあるようです。
カード自体がプラスチックなので、熱で変形したりと正しく読み込めないトラブルも発生しがちです。
そのため、夏場にとても高温となる車内にETCカードを置きっぱなしにすることは、カード自体の変形や故障の原因となるので注意が必要です。
デメリット2.夏に入れっぱなしするとカードのICチップが壊れる
ETCカード自体が変形するリスクの他に、夏の車内ではICチップにヒビが入って読み取れなくなる危険性もあります。
カードの変形と同様に、ICチップが破損するとETCカードは利用できなくなります。
【実体験】ETCカードのICチップが壊れて起きた私の恐怖体験
以前私が高速道路を利用したときのことです。
料金所の入り口は問題なく通過したのに途中で車載器から「ETCカードが入っていない」という内容のエラーメッセージが。
ただ、かなり長距離の運転だったのでエラーメッセージが出たこと忘れてしまい、そのまま出口のゲートへ・・・
当然、ゲートが開かずに車を急停止させてしまい、後方の車から追突されそうになり焦ったという怖い経験があります。
「入り口では問題なかったのになぜ?」と不思議でしたが、
料金所の入り口ゲートはカードの情報が読み取れなくても車載器にカードが入っていれば開いてしまうそうです。
カードは問題無くても、ICチップが壊れていればETCは正しく動作しません。
夏の暑さのためか、チップが壊れてしまった為に高速道路の出口側では、ゲートが開かなかったということなのです。
デメリット3.ETCカード盗難のリスクは避けらけない
車載機に入れっぱなしにしていると、車上荒らしによるカード盗難のリスクもあります。
盗難にあってしまうとETCを利用できないばかりか、クレジットカードとETCカードの一体型を利用している人はクレジットカードの不正利用のリスクが高まるので注意が必要です。
最近の車はセキュリティなども充実してきていますが、車のドアさえ開けることができれば、車載機のボタンを押すだけでカードは簡単に取り出されてしまいます。
ETCカードを盗難されたらどうなるの?
料金所にはNシステムというシステムが導入されています。
Nシステムとは、料金所を通過した車のナンバーを読み取り犯罪の手配車両などを追跡するのに用いられるシステムです。
実は、ETCカードが盗難に合った場合には、ETCカードを不正利用されたと思われる場所と日時、Nシステムで読み取ったナンバーを照らし合わせれば犯人が特定できることもあるそうです。
デメリット4.カードを不正利用されたときの補償が受けられないこともある
万が一ETCカードが盗難された場合、警察とカード会社に盗難届を出してカードの利用を停止してもらうことになります。
ただしETCカードが無くなったと、すぐに気づけ無い場合があるかもしれません。
通常であればその間に不正に利用された場合はカード会社が補償してくれます。
しかし、三井住友カードの場合利用規約にはETCカードを放置したなら補償しないと書いてあるのです。
次の場合は、当社はてん補の責を負いません。
① 会員の故意若しくは重大な過失に起因する損害。なお、会員が ETC カードを車内
に放置していた場合、紛失・盗難について、会員に重大な過失があったものと見
なします。
つまり、ETCの車載機にカードを入れっぱなしにしていて盗難にあった場合は、当人の管理責任に問題があったとみなされるということです。
利用するカードによっては、不正使用の補償が受けられないこともあるので、クレジット機能付きのETCカードの入れっぱなしはさらにリスクが高いといえます。
車載器のタイプによる設置場所の違いを知っておこう!
ETCの車載器には大きく分けて3つのタイプがあり、タイプによって設置場所や形が異なります。
そのためデメリットのポイントなども少々異なってきますので、タイプを頭に入れながらデメリット対策を考えましょう。
1)2ピースタイプ
車内に設置するものが車載器本体しかないタイプです。
車載器のみで通信するので、通信の妨げにならないダッシュボードに設置します。
2ピースタイプはダッシュボード上に設置するため、温度が高温になってしまい故障の原因になったり、車外から見えてしまうので盗難に遭いやすいなど、入れっぱなしにするのには向いていません。
2)3ピースタイプ
車載器本体とは別にアンテナを設置するタイプです。
アンテナが通信するので、車載器の設置場所は自由に決めることができます。
3ピースタイプなら、ダッシュボード付近を避けたり、車内でもなるべく高温にならない場所を選んで設置することができます。
3)ビルドインタイプ
主にメーカーオプションのタイプですが、インテリアと一体化されています。
珍しいものだと、ルームミラーやナビと一体化しているものなどもあります。
メーカーオプションのETC車載器は、車内温度に耐えうる設計となっていることが多いので、高温による影響は受けにくいかもしれません。
ETCカードの入れっぱなしは危険!
ETCカードを入れっぱなしにするリスクは次の3つです。
- ETCカードは熱に弱いため、エラーや故障の原因になる
- 車載器の場所によっては簡単に盗難にあってしまう
- 盗難されて不正利用されても補償が受けらけない
そうは言っても、実際にはETCカードを入れっぱなしにしている人も多いのではないでしょうか?
抜き差しすることのわずらわしさ、挿し忘れでゲートが開かない不安などから私も入れっぱなしにしてしまいます。
ただ、今回あらためて入れっぱなしのリスクを確認して、盗難されて不正利用されても補填されなかったりすることなどは怖いと思いました。
- 車上荒らしの対策をする
- 夏の暑い時には入れっぱなしにしない
など工夫をしてリスクを最小にするなど、全ては自己責任で行いましょう!
カードを運転後に抜くことを習慣にしたり、保管場所を財布や他のクレジットカードとまとめてカードケースに入れるなどの工夫で、なるべく入れっぱなしを避けることをおすすめしますよ。
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