ラジエーターとは?役割・寿命・交換時の費用・液漏れ時の応急処置法・故障原因など解説!
ラジエーターとはどんな装置なのでしょうか。ラジエーターはエンジンの温度を一定に保ち、オーバーヒートの危険から車を守ってくれる役割を持っています。ラジエーター液を循環させて、エンジンを適切な温度に保ってくれるので、非常の重要な装置です。では、故障の原因や、故障してしまった時の対処方法などを詳しく紹介します。
免許取得歴:6年 今乗っている車種:MINI クロスオーバー クーパーS(新車で購入…
- 352
- 1,933
- 投稿日:2018-8-24
目次
基礎知識:車のラジエーターって何?
こちらがラジエーターです(ちょっとアップ気味の写真です)。
ラジエーターとは、様々な機械を冷やす装置全般の名前です。
車のラジエーターは、車のエンジンルームに設置されています。
ボンネットを開けるとラジエーター本体よりも、ラジエーター液という赤または緑の液体が入っているタンクがあり他の装置やパーツよりも目立ちます。
ラジエーター本体はこのタンクの近くにあります。
ラジエーターの役割とは?
車に設置されたラジエーターは、車のエンジンを冷やす役割を持っています。
ラジエーター液と呼ばれる液体とボンネット内に入る風を利用して、エンジンを冷やします。
ラジエーター液を循環させることで、エンジン自体の温度上昇を防ぐことができます。
エンジンは、始動させて走行すると温度がどんどん上昇します。そのまま冷やされなければオーバーヒートを起こし、最悪の場合エンジンが焼付き車が動かなくなってしまいます。
エンジン温度を適切な状態に保ち車が走行できるためには、ラジエーターが正常に働くことが非常に重要です。
ラジエーターの寿命は?交換方法と費用
ラジエーターの寿命は7~13年程度と言われています。
ですから、頻繁に交換するようなパーツではありません。
新車購入から、買い替えるまで一度も交換しない方も多くいるのではないでしょうか。
ただ、ラジエーター液が入っているタンク自体は樹脂でできていますから、年々劣化していきます。
そのため、タンクが腐食や劣化していないかなどの点検は必要です。
劣化がひどく交換する場合は、およそ3~5万円程度かかります。
また、ラジエーターはエンジン周辺を循環しているため、専門の知識や工具が必要になります。
交換する際はカーディーラーや整備工場に依頼しましょう。
ラジエーターが正常に作動しないと危険な「オーバーヒート」の恐れ!
□ オーバーヒートとは?
オーバーヒートとはエンジンの温度が正常の温度よりも上がり過ぎてしまい、本来のエンジンの性能が発揮できなくなってしまうことです。
オーバーヒートした状態で走行し続けるとエンジン自体の故障の原因になってしまい、エンジンそのものを交換することになってしまいます。
エンジンの交換は非常に費用がかかり、数十万から数百万になることもあります。
車に大きなダメージを与えてしまうので、オーバーヒートには十分注意する必要があります。
□ オーバーヒートしているかチェックするには?
オーバーヒートを起こしていないかどうか、実はチェックすることができます。
意外と見逃しがちですが、水温計の状態を見ることです。
水温計には「クール(冷たい)の『C』」と「ホット(熱い)の『H』」の表示がされているので、
水温計の針が『H』付近まできていたら危険です。
もし水温計がそのようになっていたら、すぐ車を停めてエンジンを切りましょう。
自分で判断してそのまま運転し続けるのでは無く、JAFなどのロードサービスに相談したり近くのガソリンスタンドで見てもらったりすると安心です。
ラジエーターが故障!原因で考えられること3つはコレ!
1.ホースの破損
ラジーエーターホースはゴムでできているため、劣化していきます。
劣化がひどいと、穴が空いたり破れたりしてラジエーター液が漏れる原因となってしまいます。
ラジエーター液が漏れると、エンジンの冷却がうまく行かず非常に危険です。
もしも、目視した際にラジエーター液が極端に少なかったりしている場合には、ホースのどこかに亀裂がないかこまめにチェックしましょう。
2.キャップの破損
ラジエーターキャップが故障すると、圧力弁が正常に動かなくなり、ラジエーター内の圧力も低くなります。
圧力が下がると、冷却効率が悪くなりオーバーヒートしやすくなってしまいます。
ホースやタンクに問題がないのに、オーバーヒートしてしまう…という時は、キャップが破損しているかもしれません。
車検や点検の際に、専門家に必ずチェックしてもらい、正常に破損や故障がないか確認してください。
3.ラジエーター液の不足
ラジエーター液は冷却水なので、とても重要です。
ラジエーター液がきちんと循環しないと、エンジンを冷やすことができません。
タンクの中身が不足している場合は「タンクから漏れていないか」「ホースから漏れていないか」チェックして修理や液の補充をする必要があります。
まとめ:ラジエーター故障の原因
ラジエーターの故障は、タンク部分の劣化やラジエーターホースの破損などによるラジエーター液の不足と、キャップが壊れているために起こる圧力不足が原因です。
これらの部品が壊れてしまう理由としては、事故での破損、水などによる腐食、さらには経年劣化です。
エンジン周辺に張り巡らされたホースが劣化し、亀裂が入ったりして、ラジエーター液がうまく循環しないことになります。
さらに、ホース内にラジエーター液が固形化し詰まってしまったり、水垢やサビなどで詰まることもあります。
交通事故の影響でボンネット内が変形したりしても、詰まりの原因となります。
ラジエーター液が漏れてしまったら?水道水入れてもいいの?
ラジエーターに水道水を追加してもいいの?
突然の冷却水漏れ…近くにはお店もない…あるのは水のみ!
そんなときは、応急処置としてならば、水を入れても問題ないです。
(実際、私もガソリンスタンドでの応急処置で水を補充してもらったことがありました)
しかし、あくまでも応急処置なので、すぐに整備工場へ行き見てもらいましょう。
ホースに亀裂が入っていたら防水テープで応急処置
ホースに亀裂が入ったりタンクから液が漏れると、車の下まで液が漏れ出ます。
ボンネットを開けて、見える範囲のホース部分に亀裂が入っていれば、防水テープなどで塞ぎましょう。
しかしあくまで応急処置なので、この状態で長距離を走ることは危険です。
車を整備工場まで走らすための応急処置として、対応してくださいね。
定期的にラジエーターの点検をしましょう
ラジエーターは非常に重要な役割を持っていることがわかっていただけたと思います。
実は私も一度ラジエーターホースの亀裂により、オーバーヒートしてしまい廃車寸前までなったことがあります。
特に中古車で購入した車は、ホースやタンクが経年による劣化が考えられますから、しっかりと点検しておくと良いです。
また、ラジエーター液の補充も忘れずに行ってくださいね。
フロントガラスの汚れをワイパーで落とす際に使うウォッシャー液と少し間違えやすいので、補充の際には注意しましょう。
■こちらの記事もオススメです!
このあとによく読まれている記事
クラッチのカテゴリー一覧
当社は、この記事の情報(個人の感想等を含む)及びこの情報を用いて行う利用者の判断について、正確性、完全性、有益性、特定目的への適合性、その他一切について責任を負うものではありません。この記事の情報を用いて行う行動に関する判断・決定は、利用者ご自身の責任において行っていただくと共に、必要に応じてご自身で専門家等に相談されることを推奨いたします。