
車検が必要な3つの理由とは?費用の節約方法や世界の車検事情も!
期間ごとに受けなければならない『車検』はなぜ必要なのでしょうか?それは、安全に車を走らせるためです。 この車検は必ず受けなければならず、受けていない車は公道を走れません。このほかにも車検を受ける理由についてご紹介します。また、車検費用が高くなってしまった時の対処法や海外での車検制度はどのようになっているのかも詳しく見てきましょう。

免許取得歴:6年 今乗っている車種:MINI クロスオーバー クーパーS(新車で購入…
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- 投稿日:2018-2-28
目次
車検ってなぜ必要なの?車検が必要な3つの理由
気づくとやってくる「車検」の時期。
結構なまとまった出費なので、
「車検ってほんとうに必要なの?」「なんでこんなに高いの?」
と、車検の度に考えてしまいますよね。
その疑問について調べてみた内容について、まとめました。
まず、車検が必要な理由を探してみましたのですが、大きく3つの理由がありました。
1.安全に車を走らせ、危険を予防するため
車検が行われている目的は、『安全に車を走らせること』というのは、ほとんどの方がご存知だと思います。
車検では、国土交通省によって定められた自動車点検基準に基づいて、検査が行われます。
車検(自動車検査登録制度)に関しては、道路運送車両法で決められており、車検を受けていない自動車は公道を走行することができません。
- 新規検査(道路運送車両法第59条)→新たに自動車を使用しようとするときに受ける検査
- 継続検査(道路運送車両法第62条)→新車購入の3年後、その後2年毎にうける検査(みなさんが車検と通常呼んでいるものはこれ)
- 構造等変更検査(道路運送車両法第67条)
道路運送車両法という法律は「安全性の確保」「公害防止」「環境保全」「整備技術の向上」などを目的としています。
この目的は道路運送車両法の第1条に記載されています。
(この法律の目的)第一条 この法律は、道路運送車両に関し、所有権についての公証等を行い、並びに安全性の確保及び公害の防止その他の環境の保全並びに整備についての技術の向上を図り、併せて自動車の整備事業の健全な発達に資することにより、公共の福祉を増進することを目的とする。
出典:道路運送車両法
2.車を識別したり、公害防止の効果も
2018年現在、日本の自動車所有台数は8,000万台を超えており、自動車なしの生活は考えられないほど「車社会」は浸透しています。
大変便利なその一方で、事故を引き起こす危険性や公害を引き起こす原因とも・・・。
実は、車検制度は事故や公害にとっても重要な役割を持っています。
国土交通省のサイトには下記のような記載があります。
自動車は、また財産としての価値を有しています。
しかし、自動車は大量生産されるものであり、また移動するものであるため、外形上誰のものかを特定するのは困難です。
このため、個々の自動車を制度的に識別し、所有者、使用者等を判別し得るようにしなければ、自動車に対する公的、私的な権利義務関係の確定が困難となります。
出典:自動車検査・登録ガイド
車検の正式名称は「自動車検査登録制度」なので、「検査」だけでなく「登録」も行っている制度です。
事故などを起こした時に、すぐに「この車の所有者は誰なのか」とすぐに識別できるのも車検制度のおかげなのです。
また、検査項目に「エアクリーナーの汚れ」「エンジンの不調による不完全燃焼が起きていないか」「マフラーの排気漏れはないか」「排気ガスは基準内かどうか」など、「公害が発生することを未然に防ぐため」のチェック項目がきちんと含まれています。
3.税金の定期的な徴収のため
車検時には、必ず払わなければならない「法定費用」というものがあります。
車検時にかかる法定費用は、自賠責保険料・重量税・印紙代(検査手数料)を合わせたものです。
これらの費用の使用用途を調べてみた所、下記のようなものに使われているようです。
- 自賠責保険料…交通事故が発生した場合の被害者の補償の費用
- 自動車重量税…道路の建設・維持など
- 印紙代(検査手数料)…車検の検査機器の更新、検査の高度化など
軽自動車の場合は、約3万円程度、小型車(~1,000kg)の場合は、約4~5万円程度。
中型車、大型車の場合は、約5~7万円程度と決して安くはないお金なので、無駄がないように、安全な車社会のために必要な用途で使用されていると信じたいですね!
参考:自動車の税金って何に使われているの?|教えてMJブロンディ【オートックワン】、JAF|自動車の税金についてJAFと考えよう|JAFの自動車税制改正に関する要望活動、自動車の検査手数料が変わります|国土交通省
きちんと調べてみると、車検は高いけれども、車社会の安全・安心や環境のためにも、必要なものなのだな…と考えるきっかけとなりました。
車検を受けていない車と一緒に走って事故に巻き込まれたり…自分が車検を受けていなくて事故を起こしてしまったら…考えるだけでとっても怖いですね。
車検費用が高い…費用を抑える3つの方法!
必要だとわかっている車検だからこそ・・・少しでも安くしたいですよね。
一般的に車検の回数が増えるごとに、車検費用も高くなっていきます。
前回の車検よりも安くなることは、あまりありません。
車検時に支払う料金には、
- 法定費用
- 車検基本料
の2つからできています。
法定費用はあらかじめ決められている金額で安く抑えることはできないのですが、「車検基本料」を抑えて車検費用を節約することは可能です。
1.自分でできるメンテナンスで費用を抑える
冷却水やウォッシャー液の補充は自分でできるメンテナンスの一つです。
液剤を補充するだけなので、ディーラーや整備工場で行わなくても自分で簡単にできますよ。
これだけでも費用が節約できます。
2.車の状態を理解して費用を抑える
オイルやバッテリーなどの適切な交換時期を把握しておき、不要な交換を防ぐのも節約に繋がります。
まだ交換しなくても問題ない時期なのに「調子が悪いから交換しておきますね」や「エンジンオイルを入れ替えましょう」と言われてお願いしてしまうともったいないですよね。
車の状態を知っているだけで対策ができますから、いつ・何を交換した・どこを整備した等がわかるようメモをとっておくのもいいですよ。
3.ユーザー車検などを利用してみる
自分で点検・整備ができるのであれば、ユーザー車検の利用で車検費用を安くすることができます。
また、法定定期点検を専門業者にお願いして、車検のみを自分で通すことも自分でできますから、一度挑戦してみてください。
かなり費用を抑えることができますよ。
海外での車検はどうなっているの?世界の車検事情をチェック
世界の車検事情に目を向けて見ると、制度や金額はバラバラでした。
- イギリス:新車購入後3年目、それ以降は1年ごと 検査手数料は約9,800円
- ドイツ :新車購入後3年目、それ以降は2年ごと 検査手数料は約10,800円
- スウェーデン:検査手数料は0円
- フランス:検査手数料は約7,800円
- ベルギー、スペイン:検査手数料は約5,200円
- オーストラリア:1年に1回 検査手数料は約2,600円~
- イタリア:購入から10年までは不要
- 台湾:新車購入後3年目、それ以降は1年ごと
- ノルウェー:4年に1度、購入後10年以上経過で1年半ごと
- カナダ:特になし
- アメリカ:州ごとに異なる 検査手数料は約2,000円~
- ロシア:車両を交通警察に持ち込んで検査をする
- 香港:新車登録から6年経過後は義務
- シンガポール:検査手数料は約5,000円
先進国は何かしらの車検制度があり、発展途上国はきちんとした車検制度が整っていない傾向があるようです。
また、海外は日本ほどの厳格な車検制度ではないため、「車のメンテナンスは自分で責任をもつ!」といった考えが根付いている国も多く、ブレーキやタイヤの点検などのメンテナンスは日頃から自分たちで行っているようです。
日本の検査手数料は、約1,000~2,000円なので、世界的にみるとそれほど高くないのですが、「自賠責保険料」「自動車重量税」の部分が高いため、「海外よりも車検が高い」と言われています。
車検は安全な車社会のために必要なものだった!
どのドライバーも必ず受けなくてはならない『車検』。
車検を受けてから次の車検まで特にメンテナンスをしなくても安全に走行できるのは、きちんとした車検制度や点検制度があるからです。
費用がかかる、高いなどの意見も多く見られますが、それほど車の点検というものは大事で重要なものだということです。
走行中に事故や故障が起きてからでは遅いので、有効期限切れにならないようきちんと受けましょう。
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