高速道路の落下物は危険!見つけたらどこに通報?自分が落下させた時の違反点数・罰金は?
道路での落下物による事故のニュースは、よく耳にする問題です。高速道路であるだけに走行速度が速いのも大事故の原因になっています。今回は、この落下物を発見した場合の対処方法や、事故にあわないための方法についてまとめてみました。冬場でスキーキャリアなどでスキーを運ぶ方も多くいると思いますので、積荷の固定には十分ご注意ください。
免許取得歴:20年以上 今乗っている車種:Nissan Skyline(中古で購入) …
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- 最終更新日:2018-2-22 / 投稿日:2018-2-23
目次
高速道路の落下物にはどんなものが多い?
高速道路を走っていると、ときどき道路に物が落ちているのに遭遇することがあります。
ある程度道路が空いているときは、そこそこスピードも出ていますから、避けるだけでも結構な緊張感をもって対処しなくてはなりません。
では、どんなものが落下することが多いのでしょうか?
落下物の処理件数ランキング(NEXCO中日本 2016年調査)
NEXCO中日本が管理している道路での落下物数です。
こうしてみますと、車の荷台などを覆うために使用されたと思われるシートや布類、タイヤをはじめとする自動車部品の脱落が多くを占めるようです。
意外にも動物の死骸というのも結構あるものなんですね。
高速道路の落下物は責任重大!
道路上に積載物を落下させた場合には、次のような違反が適用されます。
- 高速自動車国道等措置命令違反
- 違反点数:2点
そして『道路交通法 第75条の10の違反』となり、故意に行われた場合には3ヶ月以下の懲役または5万円以下の罰金、
過失でも10万円以下の罰金です。
さらに落下させてしまった物によって重大な事故が発生した場合には、賠償責任も生じる可能性があります。
筆者はこの記事を執筆していて、積荷を落下させることによるリスクがとても大きいことを改めて認識しました。
落下物は大事故にも繋がる…
2017年10月に、道路に落ちていたタイヤに乗り上げてしまったため路肩に非難していていた母娘が、そのタイヤに乗り上げて横転した大型トレーラーに引かれてしまう事故がありました。
県警高速隊によると、死亡事故の直前、親子が乗っていた軽乗用車が追い越し車線に落ちていた大型トラック用タイヤ1個に乗り上げた。親子は軽乗用車を追い越し車線側に止め、110番して走行車線側で助けを待っていた。その後、後続の大型トレーラーが同じタイヤに乗り上げて横転。タイヤは他の大型トラックから落下したとみられる。
母娘の前を先行して走っていたトラックが、車体下に取り付けていたはずのタイヤを落下させたことが原因だそうです。
1つのタイヤで、ここまで重大な事故になってしまうこともあるので、落下の危険があるもの・予備タイヤを付けているといった際には、出かける前に必ず問題ないかチェックする必要があります。
道路で落下物をみつけたら、この番号に通報を!
高速道路に限らず、道路上の穴、路肩の損壊、落下物の発見など、道路の異常を見つけたときは以下のダイヤルに通報してください。
- 道路緊急ダイヤル:#9910
もしも落下物とぶつかったり、荷崩れを起こしてしまってやむを得ず停車するときには、非常停車帯を利用して安全確認して停止し、携帯電話や最寄の非常電話から通報してください。
非常電話は、本線でしたら1キロ置きに、トンネルでは200m置きに設置されています。
またインターチェンジやサービスエリアなどにもありますので、近いところのを利用してください。
また、こちらの番号は一般道路の場合でも使用できます。
場所や目印になるものなどを伝えるようにしましょう。
落下物による事故の過失割合
高速道路などで先行車のトラックが積荷を落下させてしまい、後続の乗用車がその落下物にぶつかって事故になってしまった際の基本過失割合は、
先行車:後続車 = 60:40
となります。
先行のトラックは、荷物を落下させたことで道路交通法 第75条の10の違反となるわけですか、後続車にも前方不注意の過失があると扱われます。
落下物が確認しにくい夜間や、降雨の状況により、先行車の過失が高くなるなど過失割合も変わってきます。
落下物回収方法
さて実際に落下物を回収するところは、見たことのある人も多いのではないでしょうか?
そうです、あの黄色い道路パトロールカーが作業をしています。
東名下り3キロポストで落下物見つけて、東京料金所一般レーンにて発券機のインターホンから係員に通報。落下物の通報は緊急ダイヤル♯9910の他に、非常電話やSA・PA係員や料金所係員(発券機や機械収受の場合はインターホン)で通報できます。すぐ交通管理隊道路パトロールカーが急行します。#落下物 pic.twitter.com/xUib3bKQFc
— ぜかまし赤城 艦これ冬イベ、多忙につき苦戦中 (@zekamashiakagi) January 28, 2018
交通管理隊が2人1組で作業にあたり、1人の隊員が周囲の交通に旗などで合図を送り、もう一人の隊員が回収します。
車が途切れずに走ってくるような状況では、回収にもとても時間がかかります。
先にもご紹介しましたが、このような落下物処理が年間数万件も行われているかと思うと、交通管理隊の方も大変ですよね。
そしてそれだけ頻繁に落下が起こっているのですから、我々も走行の際にはよく周りを見て運転しなければなりません。
走行速度もほどほどにして、十分に危険回避できるようにしておきましょう。
また、一般道路でも同様にパトロールをしてくれています。
人が落としたものではなく、風などで飛んできた物や木なども回収してくれているんです。
高速道路で落下物がある場所を知る方法とは?
道路交通情報センターのラジオ放送でも、高速道路上の落下物情報をお知らせしています。
また、VICS対応カーナビでは、落下物のある地点をアイコンでお知らせする機能もあります。
落下直後の情報は取得できませんのでそこは普段から注意が必要ですが、落下物情報を受け取ったらその周辺で速度を落とし、注意して走行しましょう。
また、『Yahoo!カーナビ』でも落下物のお知らせをしてくれるようです。
この間首都高走った時はスマホのYahoo!カーナビ使ったんだけど、以前よりもずっと分かりやすくなってた。地下に入ってもある程度追従してくれるし、「トンネルを出てすぐ左です」とか言ってくれる。一キロ先落下物とかもアナウンスあった。https://t.co/buIk8qXmEe
— かるくちいわし (@karukuchiiwashi) August 9, 2017
危険回避には、車間距離をとって走るのが有効です。
特に、いかにも荷物の積み方がずさんな車には近づかないこと!
角材や鉄パイプ、個人で引越し荷物を荷台で運んでいるような車には注意が必要です。
真横や真後ろなど、荷崩れが予想されるところには車を近づけないようにすることも身を守るためには必要です。
どんなに小さくても車にとっては危険な落下物…落とさないよう注意!
たとえ小さな荷物でも、100キロ近い速度で走っている車にとっては大変大きな異物です。
たとえばスキーをルーフキャリアに積んで走っていたけど、降りたら2枚のスキーをまとめるバンドがどこかへ飛んでいってしまっていた!なんてこともありえます。
人によっては簡単に避けられる小さなバンドだったとしても、高速道路を走る車にとっては危険な落下物です。
このように車の外側に物をくくり付けるだけで、物を落とすリスクは上がります。
あまり車外へ荷物を積むのは避けたほうが安心ですが、やむをえず車外に取り付けたキャリアを使う場合には、しっかりと荷物を固定して絶対に物を落とさないよう準備をしましょう。
また、2018年1月には高速バスの荷物入れが開いて、道路に荷物が散乱するということもありましたね。
名古屋高速でうちらの車を追い越した観光バス。すごいスピードで怖いねって話してたらカーブでトランク開いてスーツケースたくさん落ちてきた!旦那の冷静な判断で回避できたけど危うく事故になるとこだったよ! pic.twitter.com/e3py2no42C
— ゆ~かり (@yukarinb1p) January 18, 2018
高速バスは荷物を入れる場所をしっかり閉めているはずなので、まさか荷物が飛び出てくるなんて思えず事前対策は難しいと思いますが、車間距離を取っていれば事故を防げる可能性は上がります。
速いスピードで走行している高速道路では、「まさか」の事態も頭の片隅において、安全運転に努めましょう。
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