車検・日常点検・法定点検の違いとは?12ヶ月点検・24ヶ月点検は絶対しないとダメ?
車の点検には、どのような種類があるのでしょうか。 私たちが行う日常点検から法定定期点検、車検など車を安全に走行させるために行う点検があります。それぞれには決められた項目が法律で定められており、非常に細かなチェックポイントがあります。 また、車検は公道を走るための資格であり、この資格がないと公道を走行できないことになります。 では、車の点検にはどのような種類があるのか、車検と法定定期点検とは何が違うのか詳しく見ていきましょう。
免許取得歴:6年 今乗っている車種:MINI クロスオーバー クーパーS(新車で購入…
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- 投稿日:2018-10-22
目次
車検は必須と知っているけど12ヶ月点検はどう?
「去年車検受けたばかりなのに、点検のお知らせが来た!」
「車検は必要だって知ってるけど、定期点検も受けないと罰金??」
車検は通さないと車に乗れなくなると知っている方は多いので、費用の負担が大きいですが皆さん必ず車検の準備をしますよね。
では、ハガキなどで案内が来る「12ヶ月定期点検」も必ず受けなければならないのでしょうか?
トヨペットからアルファードの12ヶ月点検のハガキきた♡
じゅんヨロシク♡
まだかいねーか( ゚д゚) pic.twitter.com/DQZxEujopP— まー (@ALPHARD_1011) March 17, 2014
一体いくつある?車の点検の種類について
車の点検は大きく3種類あります。
- 日常定期点検
- 定期点検整備(12ヶ月点検・24ヶ月点検)
- 車検(自動車検査登録制度)
日常定期点検
車を持っている人や、運転する人が自分自身で行う点検です。
日常的に簡単に実施可能な内容のことを指し、道路運送車両法では1日1回の点検をしないといけないとも記載がありました。
第四十七条 自動車の使用者は、自動車の点検をし、及び必要に応じ整備をすることにより、当該自動車を保安基準に適合するように維持しなければならない。
(日常点検整備)
定期点検整備(12ヶ月点検・24ヶ月点検)
日常点検よりも詳しくチェックする点検です。
自家用の普通車・軽自動車の場合は、1年毎に26項目、2年毎に56項目の点検整備を行う。
車のトラブルの防止や性能の維持を目的にしています。
大きな病気(故障)にならないように定期的に大事なところをチェックする、車の「定期健康診断」のようなものです。
点検項目には整備のプロでないと難しい「分解整備作業」が必要となるので、指定工場や認証工場などで資格のある整備士さんに点検をお願いする場合が多い。
車検(自動車検査登録制度)
新車登録時と、その後乗用車の場合は2年に一度「公道を走っていい保安基準に達した状態の車かどうか見る」制度のことです。
2 国土交通大臣は、継続検査の結果、当該自動車が保安基準に適合すると認めるときは、当該自動車検査証に有効期間を記入して、これを当該自動車の使用者に返付し、当該自動車が保安基準に適合しないと認めるときは、当該自動車検査証を当該自動車の使用者に返付しないものとする。
出典:道路運送車両法 第4章 第62条、継続検査 第2項
法律の文章を読んでみると、車検証の発行の意味がわかりますね。
車の日常点検は具体的にどうすれば良い?
日常点検とは、日頃から車の点検をし、車を適切な状態に保つことをいいます。
私たちは所有している車をしっかりとメンテナンスを行い、安全に走行できるようにしておかなければなりません。
では、日頃からどのような部分を点検すればいいのでしょうか。
日常点検項目
車の日常点検に関しては、運転免許を取る教習所で、具体的に習った記憶がありませんか?
日常点検は自分で出来るので、教えられているはずです。
1.ボンネット内の点検
- ウィンドウォッシャー液の量の確認
- ブレーキオイルの量や色の確認
- バッテリー液の量の確認
- 冷却水の量の確認
- エンジンオイルの量や色の確認
2.タイヤなどの外回りの点検
- タイヤに亀裂や裂傷および不自然な摩耗などないか確認
- タイヤの溝の深さの確認(スリップ・サインに注意)
- ランプ類の点灯や点滅、汚れや損傷の確認
3.運転席で行う点検
- アクセルペダルを踏み、加速・低速の確認
- ブレーキペダルの踏みしろの確認
- ブレーキペダルのききの確認
- パーキングブレーキレバーの確認
- ウィンドウォッシャー液の噴射状態の確認
車の法定12ヶ月点検・24ヶ月点検の内容は?
定期点検には「法定12ヶ月点検」と「法定24ヶ月点検」の2種類があります。
それぞれどのような点検なのか、ご紹介します。
法定12か月点検
車検を受けてから1年後に受ける点検のことを「法定12か月点検」といいます。
日常点検よりもより細かい点検項目に分かれており、チェックする部分も多くなっています。
法定12か月点検も法律でしっかりと定められていますので、点検を受ける義務があります。
受けなかったっときの罰則がないため、法定12か月点検を受けないドライバーが多いと言われているのが現状です。
ただし、法定12か月点検を受けなかった場合は、メーカー補償の対象にならなかったり事故での法的責任が大きくなるリスクがあります。
法定24か月点検
法定24ヶ月点検は地方運輸局長から認証された事業者が行います。
法定12か月点検よりもさらに詳しく車の状態を点検し、安全に車を走らせることができるかどうかチェックします。
車のパーツごとに56項目の検査を行い、劣化している部品などを交換します。
法定24ヶ月点検は、車検と同時に行われることが多いようです。
法定24ヶ月点検は、安全性を維持する為にも大切な検査であり、業者へ車検を依頼する場合は24ヶ月点検を同時に行うのが一般的
車検と法定24ヶ月点検でチェックされる項目例
- フットブレーキ
- パーキングブレーキ
- 自動車の下回りの各種ブーツ
- ヘッドライト
- ブレーキランプ
この他に、ボディやマフラーの損傷などなど多岐にわたります。
車検はこのチェックを行い、法律で決まった基準のレベルであればOKとなります。
ただし法定24ヶ月点検では、これらのパーツをちゃんと分解してチェックし消耗や劣化のレベルの確認を行います。
その結果問題が見つかれば、部品の交換や調整を行います。
車検と法定定期点検の違い
同じタイミングで点検を行うため、法定24か月点検と車検が同じだと思ってしまいがちですが、実は違います。
- 「法定24か月点検」…消耗品や劣化した部品などをチェックし、安全に故障なく走行できるように行うもの
- 「車検」 …公道を走るために必要な資格を得るもの
車検は保安基準を満たしているかのチェックをするだけですので、消耗している部品があっても基準をクリアしていれば問題なく車検を通すことができます。
車の点検整備記録簿って何?
点検整備記録簿とは、車のどの部分が修理されたのか、部品の交換がいつ誰が行ったのかなどが記録されたものをいいます。
道路運送車両法の第四章「道路運送車両の点検及び整備」の中でも定義づけられています。
これは、法定12か月点検や24か月点検の時に検査員が記入します。
いわゆる車のカルテのようなもので、どの部分が故障して修理したのか、いつ点検をどのように行ったのかがすぐにわかりますから、車の状態を把握することができます。
中には点検整備記録簿がない車も存在しますので、特に中古車を購入する時には「キチンと整備された車なのか」の判断材料にもなります。
このような場合は、事故歴や修復歴などが確認できないので、点検整備記録簿がない中古車の購入は避けたほうがいいでしょう。
車検以外にも定期的な車の点検・メンテナンスは重要
車検はもちろんのこと、日々の点検も安全運転を行なうにあたって大切なものです。
日常から点検をしておけば、急な不具合や故障も出にくくなります。
普段から出来ること・簡単に定期的に自分で出来るメンテナンスもありますので、ぜひ次の記事も参考にして頂き日常的な点検を行って下さい。
日常的な点検やメンテナンスの作業はちょっと難しいという方は、積極的に6ヶ月点検・12ヶ月点検・24ヶ月点検など整備工場などで見てもらうようにして下さい。
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