
運転免許に必要な視力はどれくらい?コンタクト・眼鏡せず運転したら違反?レーシックをしたら裸眼でいいの?
運転免許の取得や更新には、視力に関する適正検査が行われます。普段から眼鏡やコンタクトで矯正している方は検査時に適正度数のものが必要ですし、最近視力が下がってきたという方は視力が足りず免許の取得・更新ができないかもしれません。視力は免許の種類毎に微妙に異なりますので、必要な視力や行われる適正検査の内容について解説いたします。眼鏡の度数などは徐々に合わなくなってくることもあります。免許の更新時を機会に定期的にチェックすれば、運転中の疲れ目なども改善されるかもしれません。

免許取得歴:20年以上 今乗っている車種:Nissan Skyline(中古で購入) …
- 200
- 2,274
- 投稿日:2018-4-17
目次
普通免許に必要な視力の基準や条件は?
筆者は普段メガネを使用して運転しています。
普段パソコンの画面を見ることが多いので、視力矯正を弱めにして近くを見やすくしているのですが、そうすると遠くが見えにくく、運転するにはちょっと矯正が弱いかな?と思うことがあります。
そんなときに免許の更新があると、「果たして大丈夫だろうか?」と思う方は私だけではないでしょう。
以下の道路交通法施行規則によりますと、
普通免許の場合は、両眼で0.7以上、片眼でそれぞれ0.3以上の視力があることが条件です。
片方の眼が失明している場合は、物が見える範囲が左右150°以上あれば免許を取得できます。
三 前二号の免許以外の免許に係る適性試験にあつては、視力が両眼で〇・七以上、かつ、一眼でそれぞれ〇・三以上であること又は一眼の視力が〇・三に満たない者若しくは一眼が見えない者については、他眼の視野が左右一五〇度以上で、視力が〇・七以上であること。
その他の条件には、「色彩別能力」として赤・青・黄の識別ができる必要があります。
免許更新時の視力に関する検査は?
では、実際に免許更新時などに行われる検査には、どのようなものがあるのでしょうか?
1.万国式試視力表(ばんこくしきししりょくひょう)による検査
ランドルト環(C)の向きや、ひらがななどで表された視力表で測定が行われます。
私達が一般的に学校や眼科医で行なっている検査ですね。
両眼、および一眼ずつ、機械を覗き込むようにして行います。
2.色彩識別検査
機械によって、赤・黄・青を識別する(赤を選ぶなど)検査です。
すでに有効な免許証を持っている場合は、免許更新時にこの検査が無い場合もあるようです。
微妙な色を判別できる詳細な色彩感覚を調べるのではなく、あくまで信号を識別できるかどうかを検査するものです。
3.深視力検査
大型や2種など免許を取得・更新をするときに必要な、奥行きや遠近感を測る検査です。
※普通免許や原付免許ではこの適性検査は必要ありません。
こちらは左右の視力矯正具合によっても見え方が変わってくる場合もあるそうです。
眼鏡店によっては深視力検査の検査機を設置している店舗もあるようですので、お困りの方は相談してみるのも良いと思います。
免許の種類によって必要な視力が異なる?
視力条件は、免許の種類によって少し異なります。
- 大型免許
- 中型免許
- 準中型免許
- 大型自動車仮免許
- 中型自動車仮免許
- 準中型自動車仮免許
- けん引免許
- 第二種運転免許
上記8種の免許では、両眼で視力が0.8以上、片目はそれぞれ0.5以上必要です。
さらにこれらの免許では、「深視力」の規定をクリアする必要があります。
深視力とは、遠近感・動的遠近感・立体感・奥行きを捉えるもので、奥行知覚検査器を使って三桿法(さんかんほう)という方法で測定します。
機械を覗くと2本の棒が固定されており、その間を1本の棒が前後に動いています。
動いている棒が、固定されている2本の棒と並んだ瞬間にボタンを押してストップさせます。
3回行い、誤差2センチ以内だと合格です。
□ 深視力検査の動画
実際に動いているのを見ると、なかなかわかりにくいですね。
大型車は視力だけではなく、このような奥行き感覚が要求されます。
車体が大きい分、周りとの距離感を掴む必要性が高いためです。
目が疲れていると距離感がわからず不合格になる人も出るようですので、大型車を運転する際は目をきちんと休ませてあげてください。
□ 原付免許、小型特殊自動車免許の場合
両眼で視力が0.5以上必要です。
片方の眼が失明している場合は、物が見える範囲が左右150度以上あれば免許取得が可能です。
視力が満たないのにコンタクトや眼鏡をせずに運転したら違反?
裸眼で上記の条件の視力に満たない場合には、眼鏡やコンタクトレンズの使用が認められています。
ただし、免許証の条件等の欄に「眼鏡等」と記載されますので、運転中は必ず眼鏡やコンタクトレンズを装着していなくてはなりません。
もし、条件に設定されている眼鏡やコンタクトを装着しないで運転すると、「免許条件違反」として取り締まりの対象となります。
また、反則金と違反点数は以下の通りです。
□ 普通免許の場合
- 反則金:7000円
- 違反点数:2点
片目の視力が極端に低い場合は?
普通免許および原付免許・小型特殊免許では、片眼の視力が著しく低い場合でも免許を取得・更新することが可能です。
ただし、他眼(もう片方の目)で0.7以上の視力と150度以上の視野があることが条件です。
原付や小型特殊は、他眼で0.5以上の視力と150度以上の視野があることが条件となります。
大型や2種免許は、左右どちらかが0.5以下の視力だった場合は免許の取得や更新ができません。
視力の悪い方は、メガネやコンタクトの度数をきちんと合わせてから免許取得・更新に向かいましょう。
レーシック手術をして視力が回復したら?
今や受けている人も増えてきたレーシック手術。
手術によって視力が回復した際、免許証に「眼鏡等」と書かれたまま裸眼で運転をすると条件違反となります。
眼鏡等の条件を取り消す手続きを、免許センターや警察署で行う必要があるので注意してください。
手続きをする際は、免許センター等の窓口に置いてある「限定解除申請書」に記入してから視力を測り、合格になれば裸眼で運転できるようになります。
この手続きを行なわずに事故などを起こしてしまうと、条件違反として反則金や違反点数を取られてしまいます。
必ず、解除手続きは行なうようにしましょう!
カラコンや度付きサングラスを付けての運転はOK?
カラーコンタクトレンズは、多くの方がオシャレアイテムとして着用していますよね。
また、度付きのサングラスを使っている方もいるでしょう。
運転をする際、上記2つのアイテムは使用してOKです。
運転する上できちんと必要な視力になっていれば大丈夫なので、自分の視力に合ったものを着用しましょう。
ただし、免許証を作成・更新する際の写真撮影時は、カラコン・サングラス共にNGです。
免許証の写真は、顔がはっきりと写っている必要があります。
そのため、目元が隠れてしまうサングラスはもちろん、元の目の色や形・大きさと異なるカラコンも本人確認ができない可能性があるためNGとされているのです。
写真撮影時は着用しないように気をつけてください。
免許取得・更新時は視力が適正か確認してから!
同じ免許といえども、免許の種類によって微妙に規定が異なっていることがわかりました。
普段の生活で、眼鏡やコンタクトの度が合っていなくとも慣れてしまってあまり気にしていない人もいるのではないでしょうか。
ですが度が合っていない状態のまま免許センターに行き、いざ検査をする直前で合っていないことに気づいた!なんてことになったら大変ですよね。
検査に落ちてしまえば、免許も発行してもらえません。
この免許更新の機会を有効に使って、眼鏡の矯正度合いを定期的にチェックすると安心ではないでしょうか
視力検査で免許が取れなかったり更新できなかったりなどが無いよう、気をつけましょう。
■こちらの記事もオススメです!

このあとによく読まれている記事
クラッチのカテゴリー一覧
当社は、この記事の情報(個人の感想等を含む)及びこの情報を用いて行う利用者の判断について、正確性、完全性、有益性、特定目的への適合性、その他一切について責任を負うものではありません。この記事の情報を用いて行う行動に関する判断・決定は、利用者ご自身の責任において行っていただくと共に、必要に応じてご自身で専門家等に相談されることを推奨いたします。