交通死亡事故の1割の原因がコリジョンコース現象!なぜ起きるの?原因と対策を知って事故防止!
見通しの良い場所で頻繁に起こる「コリジョンコース現象」。このコリジョンコース現象で、交通事故死亡者数の1割にあたる400人もの方が死亡しています。非常に危険な現象なので、原因や対策方法をしっかり理解しておく必要があります。 見通しがいいからといって、安全だとは限りません。このようなことが起きてしまう原因や予防法を詳しく見ていきましょう。
免許取得歴:6年 今乗っている車種:MINI クロスオーバー クーパーS(新車で購入…
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- 投稿日:2017-12-27
コリジョンコース現象とは?
コリジョンコース現象とは、錯覚によって、運転手が相手の車が近づいてきていたことに気づかない、または止まって見えてしまうような現象のことです。
見通しの良い田園や平原の交差点で発生します。
「collision(衝突)」「course(進路)」を合わせた言葉で、衝突への進路を意味しています。
見通しの良い場所にもかかわらず、お互いの車両が認識できず、重大な事故となるケースが多いです。
このコリジョンコース現象によって引き起こされる事故で、年間400人もの人が亡くなっています。
そのことからも、コリジョンコース現象は非常に大きな事故につながる危険な現象ということがわかりますね。
では、見通しが悪かったり、塀や建物の陰から車が飛び出す事故というわけではないのに、なぜこのような重大な事故になってしまうのでしょうか?
コリジョンコース現象はなぜ起こってしまうのか
□ コリジョンコース現象が起こってしまう原因
このコリジョンコース現象が起こる原因は、人間の目の錯覚によるものです。
同じ速度で動いているものが止まって見えることによるものなのです。
例えば、一般道を走行中に隣の車が同じ速度で走行していたら、2つの車両は動いているのに止まって見えてしまうことがありますね。
これと同じ錯覚がコリジョンコース現象にも起こっています。
○ コリジョンコース現象に見られる特徴
直角に交わる見通しの良い交差点付近を走行していると仮定しましょう。
左側から車両が近づいてきています。
斜め45度の角度から、自分の車と相手の車が交差点に向かって同じ速度で進んでいます。
同じ速度で2つの車両が交差点に向かって進み続けているため、運転席から見ると左側の車が止まっているように見えてしまいます。
実際には車は動いていますが、私たちの目は止まっているように認識してしまうというのが原因です。
○ 人間の視野による見え方の違い
人間の視界の中には、「中心視野」と「周辺視野」というものがあります。
中心視野とは、物の色や形をハッキリ認識できる範囲を言い、動いているものの速度などを相対的に認識できる場所です。
一方、周辺視野とは物の色や形をぼんやりと捉えている範囲を言います。
その場所に、『物がある』ということは認識していますが、ハッキリとしていないため、速度を確実にとらえることができない場所です。
視界の中心付近は「中心視野」、視界の左右(外側)は「周辺視野」となっています。
先程ご紹介した例のように、左斜め45度を走行している車両は「周辺視野」で見ているので、同じ速度で近づいているようには見えません。
中心視野に入ってきた瞬間速度を認識できるため、見通しの良い場所ではコリジョンコース現象を伴う事故が多く発生してしまっています。
コリジョンコース現象と同じタイミングで起きる危険
□ ピラーによる死角
車にはルーフを支える柱が設置されています。
この柱の部分に、同じ速度で近づいてくる車両が隠れてしまい、交差点での衝突事故が発生します。
同じ速度で走行しているため、ピラー部分から相手の車両が出ないまま交差点に進入してくるので、直前まで相手を認識できず、大きな事故になってしまうのです。
□ 優先道路と勘違い
見通しの良い道路の交差点では、自分の道路が広く見えてしまいがちです。
このことから、自分が走行している道路が優先だと勘違いして、減速せずに交差点へ侵入します。
思い込みや勘違いで大きな事故につながってしまいますから、交差点では必ず減速・一時停止などをして十分注意することが必要です。
コリジョンコース現象を防ぐには?
コリジョンコース現象が原因で起こる事故を防ぐには、意識的に視線を動かすことです。
目だけの視界では、「中心視野」や「周辺視野」の影響で、車両の認識が遅れます。
頭ごと動かして、対象車両をしっかり確認するようにしましょう。相手車両の速度や距離なども掴みやすくなります。
また、頭を動かすことで、ピラーによる死角をなくすこともできます。
できるだけ視線を大きく動かすことで目の錯覚を減らすことができますから、交差点付近では意識して行ってみてください。
特に信号機のない交差点では、コリジョンコース現象が起きやすいので、十分に減速し周囲を確認して走行することが大切です。
周囲を確認し、安全運転を心がけよう
見通しが良い道路・場所では、つい速度が出てしまいます。
いつも通りの運転をしていても、気づかないうちに法定速度をオーバーしていることもあります。
注意深く周囲の状況を確認して、交差点へ侵入するようにしましょう。
止まって見えても動いているかもしれないというように「かもしれない運転」を心がけ、安全運転をしてください。
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