
ヘッドレストは怪我から身を守るための大切なもの!外すと違反?車検も通らない?
ヘッドレストの正しい役割はご存知ですか?普段はあまり気にせず、ただの枕代わりなんて思っている方もいるのではないでしょうか。 実は、ヘッドレストは追突事故の際に非常に役立つアイテムとなっています。ムチウチなどの怪我から守ってくれる、大切な役割があるのです。 今回はヘッドレストの役割と正しい使い方をご紹介します。 また、邪魔だからという理由で外してしまうと違法になってしまうことやヘッドレストモニターと取り付け可能なのかも詳しく見ていきましょう。

免許取得歴:6年 今乗っている車種:MINI クロスオーバー クーパーS(新車で購入…
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- 投稿日:2017-10-12
目次
車のヘッドレストの役割とは?
ヘッドレストとは、シートの上部に取り付けられた頭をもたせかける部分です。
ですが、人によってはヘッドレストが非常に邪魔であまり意味を感じないという方もいるのではないでしょうか。
しかし、ある場面でヘッドレストはとても役に立つものとなっているので、外さずに正しく利用しましょう。
□ どんな時に役立つの?
このヘッドレストは運転の疲労を軽減するものではなく、追突事故をされた際に役立ちます。
シートなどと違い、ヘッドレストは運転を快適にするアイテムではありません。
後続の車に追突された時に頭をムチ打ちなどから守ってくれるものです。
もし、ヘッドレストがなかったら、追突された際に受ける強い衝撃によって体や頭、首が前後に揺さぶられ、大きな負担がかかります。
作用反作用の働きから、体はシートベルトで固定されているので、固定されていない頭と首が前後に揺れます。
この揺れを最小限にし、なおかつ頭と首を守る役目があるのがヘッドレストです。
ヘッドレストがあることで、頭部が後ろにしなるのを防いでくれます。
ヘッドレストがないとどういう怪我をする?
一番起きやすい怪我は、ムチウチです。
後ろから追突され、支えられていない首が一番負担を受けます。
そこで、ヘッドレストが無いとムチウチになってしまいます。
ムチウチは、症状の重さによっては治るまで何年もかかる人もいます。
首は、身体の中でもとても重要な部分です。
「ムチウチくらい」「ヘッドレスト邪魔だし…」なんて思わず、必ず正しい方法で使用しましょう。
ヘッドレストの正しい使い方
ヘッドレストは、追突事故の際に頭を守ったり、ムチ打ちを防ぐ役割を持っています。
ですが、正しい位置で使用しなければ、十分な機能を発揮できません。
では、どの位置が正しい位置なのかご紹介します。
○ 頭とヘッドレストの位置関係
頭の重心とヘッドレストの中心を合わせることが重要です。
頭の重心は、耳の位置と言われていますから、この部分とヘッドレストの中心の高さが同じであればOKです。
ヘッドレストが上すぎたり、下すぎたりする場合は、高さ調節を行ってください。
シートに座った状態で、頭をヘッドレストにあてて、頭がヘッドレストを超えてしまうような高さではダメです。
追突された衝撃をしっかりと受け止められる位置に調節しましょう。
JAFでは、ヘッドレストの高さがいかに重要かを実験している動画を上げています。
○ 角度が付けられるヘッドレストの場合
ヘッドレストの角度が変えられる場合は、少しだけ前方に傾けましょう。
運転中に常に頭に当たらない程度の位置で合わせるといいです。
常に頭に当たっていると邪魔に感じてしまうことがありますが、そうでない角度であれば、万が一追突された時にうまく衝撃を和らげてくれるでしょう。
アクティブヘッドレストとは?
最近では、新型の車に多く採用されている『アクティブヘッドレスト』というものがあります。
アクティブヘッドレストとは、追突時に体が後方に下がる力を利用して、ヘッドレストを前に動かし頭への衝撃を緩和するものです。
従来のヘッドレストは、位置が固定されていますが、アクティブヘッドレストは体の動きに合わせてヘッドレストが動くのが特長です。
○ アクティブヘッドレストのメリット
- 通常のヘッドレストに比べて、怪我の確率が下がる
- 追突事故で起こるムチ打ちを防げる
アクティブヘッドレストは、怪我の確率を倍以上下げることができます。
人の動きに合わせて、ヘッドレストも動くので、首が後ろに反るのを高い確率で防いでくれます。
また、適切な位置と角度で使用するば追突事故の負傷を完全に防ぐことも可能になるそうです。
○ アクティブヘッドレストのデメリット
アクティブヘッドレストのデメリットは一つだけで、「あとから装着できない」ことです。
シート自体がアクティブヘッドレスト専用に設計されていますので、車を購入したあとに取り付けることができません。
どうしてもアクティブヘッドレストがいいう方は、すでに装着されている車種を選びましょう。
車のヘッドレストを外すと違反になる?
基本的に、ヘッドレストを外すと違反になります。
ただ、後部座席のヘッドレストを外しても違反にならないとされています。
自動車(車両総重量が三・五トンを超える自動車(専ら乗用の用に供する自動車であつて乗車定員十人以下のものを除く。)、二輪自動車、側車付二輪自動車、大型特殊自動車、農耕作業用小型特殊自動車及び最高速度二十キロメートル毎時未満の自動車を除く。)の座席(第二十二条第三項第一号から第四号までに掲げる座席及び自動車の側面に隣接しない座席を除く。)のうち運転者席及びこれと並列の座席には、他の自動車の追突等による衝撃を受けた場合において、乗車人員の頭部の過度の後傾を有効に抑止し、かつ、乗車人員の頭部等に傷害を与えるおそれの少ないものとして、構造等に関し告示で定める基準に適合する頭部後傾抑止装置を備えなければならない。ただし、当該座席自体が当該装置と同等の性能を有するものであるときは、この限りでない。
道路運送車両の保安基準に定められています。
ですから、邪魔だという理由で取り外してはいけません。
また、ヘッドレストを外した状態で事故を起こしても、保険が効かなくなる可能性があるので注意してください。
○ モニター付きのヘッドレストは違反になる?
ヘッドレストにモニターをつけている車を見かけたことありませんか?
実は、モニターのついたヘッドレストは違反にあたります。
ヘッドレストに直接埋め込まれているモニターでも、ヘッドレストに固定するタイプのもの、どちらも保安基準に抵触するため設置できません。
もちろん車検も通らないと思っていたほうが良いでしょう。
埋め込み式のヘッドレストにカバーをつけて車検を通そうとしても検査官がカバーを外してチェックするので、純正のヘッドレストはないか聞かれる可能性があります。
天井に取り付けるタイプの「フリップダウンモニター」であれば違法にならないため取り付けができます。
ただし、モニターの大きさによっては、後方確認ができないので車検に通らない場合もあるので注意してください。
安全のためにヘッドレストは正しく使おう!
ヘッドレストは、万が一の時に私たちを怪我から守ってくれます。
邪魔だからという理由で外してしまうと違法になりますから、必ず装着するようにしましょう。
万が一の時に備えて、ヘッドレストの位置を調節しておくといいですよ。

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