
ガソリンが腐るってほんと?劣化したガソリンを使ってダメな理由や使用期限を調査
「ガソリンが腐る」と言いますが本当でしょうか?実はガソリンは固まったり酸化したりすることで劣化してしまいます。そして劣化したガソリンをそのまま使用した場合、エンジン周りなどに不具合が生じて車の故障の原因となります。 ガソリンはどれくらいで劣化し始めるのか、また劣化してしまったガソリンはどのように処理をすれば良いのかなど、詳しくまとめました。

免許取得歴:6年 今乗っている車種:MINI クロスオーバー クーパーS(新車で購入…
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- 最終更新日:2018-9-13 / 投稿日:2018-9-12
ガソリンが腐るってほんと?
ガソリンが腐るという表現を使ったりしますが、本当でしょうか?
実際には酸化などによる「ガソリンの劣化」が起きます。
食用の油でも空気と触れて酸化が起きて変質したりしますが、ガソリンも同じです。
また、劣化した燃料については、身近な出来事でいうと去年の冬に買った「灯油」をそのまま使ってしまうのはダメだと聞いたことがありませんか?
劣化した灯油を使用すると正常燃焼せずに点火や消火不良を起こし、石油ストーブ、ファンヒーターのトラブルの原因になります。
灯油は冬の間でちょうどよく使い切っていればいいですが、つい残っていた灯油があればもったいない…と翌年に使ってしまいがちですよね。
でも、本当に危険なようなのでやめておきましょう。
ガソリンの場合、長期間乗っていなかった車などはガソリンが劣化していることが考えられます。
劣化している状態とはどのようなことを指すのでしょうか?
劣化は見た目でわかるの?
使用したらダメなの?
このような疑問について詳しく解説します。
ガソリンが劣化している状態とは?
ガソリンは変色し強烈な臭いを放つことがあります。
通常この状態を劣化していると考えて下さい。
給油口から今まで嗅いだことのない臭いがしたら劣化を疑いましょう!
見た目でいうと、ガソリンは劣化すると液体からドロドロのオイル状になっていき、最終的には樹脂のように固まっていきます。
時間が経つにつれて、ガソリンに含まれる揮発性の高い成分がどんどん蒸発して、粘着質の高い成分が残ることによって固まってしまうんですね。
また、新しいガソリンはオレンジ色ですが、空気と長時間触れることで褐色に変化していきます。
時間が経過して起こる劣化の他に、車のガソリンタンク内に発生した結露が原因でガソリンに水分が混ざってしまうのも劣化の原因と言われています。
ガゾリンの使用期限(寿命)はどれくらい?
では、実際どれぐらいの時間が経つとガソリンは劣化していくのか、知り合いの整備工場で聞いてみました!
ガソリンは、携行缶などに入れて保存して空気に触れることがない状態なら長期間もつとのことでした。
長期間という曖昧な回答だった理由としては「そのガソリンの状態を見て判断するので、ハッキリとは答えられないし場合による」ということでした。
また、ガソリンスタンドのコスモを運営する企業では、保存する場合の携行缶の状態について条件をつけています。
携行缶における適切な保存条件は次の3点です。
(1)十分な密栓状態にある
(2)高温にさらさない
(3)保存期間が長すぎない
ひとつ注意が必要なこととして、個人が買い溜めをしてガソリンを保管するには条件があることです。
引火性が高いガソリンの保管には、買い方・保管場所や保管方法などがかなり細かく規定があるのです。
そのため、一般的には車以外の場所にガソリンを入れておいて保管しておくことは難しいと考えられます。
□ ガソリンの使用期間の目安は?
エネオスやエッソ・モービルなどのガソリンスタンドを運営する会社によると、気温差のない冷暗所での保管であれば半年程度なら劣化せずもつとのことでした。
一般的には気温の変化が少ない冷暗所の保管であれば、ガソリン・灯油・軽油は半年程度、A重油は3カ月程度使用に関して問題ないものと思われます。
駐車場が室内の車庫などではない場合は、早めに使い切ったほうが安心です。
保存状態、環境にもよるため、ガソリンの使用できる期間はハッキリと、何ヶ月、何年とは言えないことがわかります。
また、カー用品店やガソリンスタンドには「燃料劣化防止剤」が売られています。
あまり頻繁に車に乗らない方は、ガソリンの劣化を防ぐグッズも使ってみると良いのではないでしょうか?
□ 劣化したガソリンをそのまま使うとどうなる?
ドロドロになったガソリンを使うと、まず「始動性」が悪くなります。
エンジンがうまく動かず、ガソリンも綺麗に循環しないため、カーボンが詰まり車の故障の原因になります。
また、劣化したガソリンは金属を腐らせてしまうため、エンジン内に使用されている部品などが使えなくなってしまいますので注意してください。
劣化してしまったガソリンはどうすればいいの?
劣化してしまったガソリンをどのように処理したらいいのでしょうか。
劣化したガソリンは、残念ながら捨てるしかありません。
そして捨てる場合は自分で処理せず、専門家に回収してもらいましょう!
ガソリンが気化して引火する可能性があり非常に危険だからです。
廃油を取り扱っている業者や、産業廃棄物協会が各県にありますので、そこへ相談してみてください。
▶産業廃棄物協会の一覧はコチラ|日本産業廃棄物処理振興センター
また、少量しかタンクに残っていないからといって、エンジンをかけて使い切り処分をすることも危険です。
劣化したガソリンでエンジンやその他の部品が故障する可能性がありますので、業者にお願いして処分するようにしましょう。
こまめな給油でガソリンを劣化させないようにしよう!
ガソリンを劣化させない方法として一番良いのは、こまめに給油をしてガソリンをきちんと使い切ることです。
普通に車を運転していれば、ガソリンの劣化が問題になることはあまりありません。
そして、長期間放置された車を再び使用する際には、ガソリンの臭いや色を確認をしてから乗るようにしましょう。
確認に関してもガソリンの取り扱いは非常に難しく危険ですから、ガソリンスタンドなどで見てもらうようにしましょう。
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