
水害で車が冠水・水没したらどうすればいい?梅雨の大雨、台風の心構えと必須グッズ
梅雨の時期や台風の時期、またゲリラ豪雨などによって道路が冠水することがありますよね。 冠水した道路を走行中や自宅に停めておいた車が浸水・水没してしまったら、どのような対応をしたら良いのでしょうか。 また水没してしまった車の修理には保険金は支払われるのか、車が水没してしまわないための対策などもご紹介します。 大切な愛車が水没してしまわないためにも、ぜひ参考にしてみてください。

免許取得歴:6年 今乗っている車種:MINI クロスオーバー クーパーS(新車で購入…
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- 最終更新日:2020-1-21 / 投稿日:2017-5-16
目次
梅雨や台風の時期…大雨や災害で停めてた車が水没したらどうすればいいの?
ニュースなどで、急な大雨や災害で車が水没している…なんて映像を目にしたことありませんか?
もし、自分の車がそうなってしまった場合、どうすればいいのでしょうか。
車が水没してしまった時の対処法を知っているだけで、パニックにならず冷静に対応できますから、「自分は大丈夫」と思わず、知識として知っておくと安心ですよ。
□ 水没後、すぐにエンジンをかけてはいけません!
車が水没してしまった場合、マフラーなどから水が侵入し、排気ができなくなることでエンジンが停止します。
このような時、もう一度エンジンをかけて車を移動させたいと思いますよね。
ですがこの状態でエンジンをかけてしまうと、エンジンが水を吸い込んでしまって故障してしまう恐れがあります。
そのため、エンジンはかけず状況が落ち着くまでそのままにしておきましょう。
無理やり動かそうとすると、そのまま流されてしまったり車から出られなくなったりと、二次災害に巻き込まれかねません。
また、電気自動車やハイブリッド車などは、感電してしまう可能性もあるので注意してください。
特に電気自動車で使われるレギュレータは、一見浅いと思った水たまりなどに入ってしまった場合でも、ケースによっては水しぶきの巻き上げでレギュレーター内部に水が入ってしまえば、ショートして感電の原因となる恐れがあります。
どうしても移動させたい場合は、シフトをニュートラルに入れ、車を押して移動させましょう。
その際は、周りの交通状況や被害状況など見て、十分注意してくださいね。
□ 車内に水が入ってきたら車から離れた方がいい!
地面から20~30センチ以上水没すると、車内にも水が入ってきて浸水してしまうということもあります。
雨が降っていたり、車が水に浸かった状態で車内に入り込んだ水をかき出そうとしても、どんどん入ってくるためかき出して車を発進させることは厳しいでしょう。
ですから、このような場合は速やかに車から離れてください。
車に水が溜まるほどの被害なのであれば、状況はかなり悪く大変危険です。
また、車内に雨水などが入り込んでしまうと、高確率で臭いが取れなくなりますのでカーペットなどの交換になります。
自分ではなかなか作業の難しいところなので、ブレーキ等の錆びの点検もしてもらいつつ、ディーラーに見てもらうことになるでしょう。
運転中、冠水道路に入ってしまった!車内に閉じ込められてしまったら?
走行中に車が水没してしまう多くの場合は、冠水路の水の深さを見誤っていることが多いです。
「少し大きな水たまり」という認識で侵入したら意外と深く、車が浮いてしまい動かなくなる場合がほとんどです。
このような状態になってしまったら、車は全く動きませんから、車を置いて車内から脱出をしなくてはなりません。
□ ドア下部の水深レベル
浸水してしまい車が動かなくなったら、すぐドアを開けて脱出してください。
水深が浅い場合は、人の力でなんとか開きます。
ドアの下部あたりまでの水深でしたら、水圧もそれほどないため力を入れれば開けることができます。
ただそれは、車内と車外の水位が同じ程度の場合に限ります。
水位が中と外で違うと、圧力が変わり開けることが出来ません。
以下の、JAFの実験動画がわかりやすいです。
増水なのか?転落なのか?で中と外の水位が違い、水圧も変わってくることがよくわかります。
↑ 車を停めたまま、増水のようにどんどん水かさが増えていく場合です。
どれくらいの水位までドアを開けることが出来るのか?がわかります。
ドライバーも女性なので、力の弱い人ではどうなのかというのもわかりやすいですね。
↑ 車の高さより深いところへ、転落してしまった場合です。
運転席のドアと後部座席のスライドドアの両方で実験しています。
転落だと、最初は車内に水が入っておりませんので水位が異なりなかなかドアが開かないということがよくわかります。
□ 水が窓付近まできているレベル
水が窓付近まで浸水している場合は、水圧によってドアを開けることができません。
どんなに頑張っても、開けることはできないので車用ハンマーで窓を割り脱出します。
JAFでは、ハンマー以外にもヘッドレストや車のキー、スマホなど車内にある道具で窓が割れるのか?の実験を行っています。
結果として、ハンマー以外で窓を割ることは出来ていません。
車の窓は、特殊な加工がされているため、逃げる際に触れてしまっても人を傷つけにくくなっています。
そのため、脱出用ハンマーは必ず手の届くところに置いておきましょう。
ガラスを割る際は、フロントガラスは割れないため、横の窓か後ろの席の窓を割ってください。
□ それでも割れない場合は...?
それでも割れない場合は、車内に水が入ってくるのを待つことで開けることも出来ます。
車内に入ってきた水と車外の水位が同じぐらいになった時を狙ってドアを開け、脱出します。
車内と車外の圧力が同じになるため、比較的脱出しやすいです。
ですが、大雨や台風で水の勢いが強い場合には、この状態になるのは一瞬です。
また、車内に水が入ってくるとかなりの恐怖を感じます。
冷静な判断が難しい状況にありますから、危険な状態になる前にハンマーで窓を割ってできるだけ早く脱出してください。
冠水・水没でも保険金は支払われるの?
水没によって車が故障してしまった場合、車両保険から支払われます。
※ただし、水没に対する車両保険に入っていることが条件です!
また、修理が不可能な場合(いわゆる廃車)でも全損扱いで保険金が満額支払われます。
しかし修理した後に故障してしまった場合は、保険金が支払われるかどうか曖昧です。
その故障の原因が、水害によるものなのか判断するのが難しいからです。
ですから、保険会社から修理するように言われたら、全損扱いで交渉した方が良いかもしれません。
加入している保険によって保証の範囲は様々ですから、一度災害での保険金支払い条件を確認することをオススメします。
実際に私がやっている、台風や梅雨に向けて今すぐできる対策!
駐車場が低い場所にあれば、土のうを組んで駐車場にバリアを作ることができますが、なかなか大変な作業ですよね。
今回は私が行っている中で、簡単にできる方法をご紹介します。
・家の周りで高い場所はどこか調べておく
車が水没してしまわないように、車をあらかじめ高い場所へ避難させられる場所を調べておきましょう。
車が水没して、マフラー部分から水が侵入すると故障の原因となります。
マフラーから水が侵入しない程度の高さがある場所を見つけておくといいですね。
私は以前、自宅前が冠水しマフラー部分に水が侵入しそうになったことがあります。
自宅より少し高くなっている近くのコンビニへ事情を話し、一時避難させたことがあります。
大切な車を守るためにもあらかじめ調べておきましょう。
・水たまりができやすい場所を把握しておく
普段車でよく通る道をよく観察し、水たまりができやすい場所を把握しておくといいでしょう。
出勤時や帰宅時など、車で移動中に台風や大雨にあうことがあります。
このような時に、車が水没してしまう恐れのある道を通らないためにも、日頃から路面状況を確認します。
雨の日に水たまりがいつもできているゾーンは、その周辺は水はけが悪いため、大雨や台風になれば必ず水がたまります。
そのような道路を知っていれば、大雨や台風の時は避けて帰宅することができます。
日頃からよく通る道の路面状況を把握しておきましょう!
冠水・水没した時用の必須グッズ!絶対車に載せておこう!
緊急用脱出ハンマー
![]() |
Liwerb 家用 車用 緊急脱出ハンマー 緊急ライフハンマー 緊急ツール 安全ハンマー シートベルカッター付き ケースホルダー付き オレンジ |
車の窓を割るハンマーです。
軽い力で割ることができるため、女性の方でも簡単に使用できます。
また、このハンマーにはシートベルトカッターもついていますので更に便利です。
ハンマーは、水害以外でも車から脱出しなければならない時に役立ちます。
安全のために、必ず積んでおくことをオススメします。
LEDライト
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Readaeer CREE社製 CREE-T6搭載 超高輝度LED 懐中電灯 ハンディライト ズームフォーカス機能付 軍事用 防水 防災 (ブラック 2個セット) |
水没した際、車の電気系とがダメになり車内の明かりが使えなくなってしまいます。
そのような時にLEDライトがあるといいですね。
水害にあう時は、昼間の明るい時とは限りません。
夜間に被害にあってしまうことも想定して、LEDライトを携帯しておきましょう。
これも、もちろん水害以外でも役立ちますので1つは持っていたほうがよいです。
梅雨や台風による水害・水没・冠水から、愛車を守りましょう
大切な愛車を守るためにも、車の仕組みや対策をしておく必要があります。
車は上からの水には強いですが、下からの水には弱いです!
万が一水没してしまっても脱出できるよう、事前の準備は怠らないようにしましょう。
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