いざというときのために。覚えておきたい雪道の種類と対策
雪道の運転って運転に慣れていても、その年の最初の雪の後はやはり怖いものです。免許を取ったばかりであったり、運転があまり得意でない人はなおさら怖いです。都会であれば他の移動手段をとることも出来ますが、地方に住んでいると他の移動手段をとることが難しく車を使わざるをえない・・・そんな方もいると思います。 そこで、あらかじめ雪道の種類と注意点を知っておくと雪道を運転するときの危険を回避する確率もぐっと減らせます。今回はそんな雪道の種類や運転するときのコツなどを自分の経験も交えてご紹介します。
免許取得歴:10年 今乗っている車種:ダイハツタント(新車で購入) 車に対する思い:色…
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- 最終更新日:2021-4-12 / 投稿日:2016-12-20
目次
まずは危険な雪道の種類を理解しましょう!
「雪道」といっても、実はいろいろな種類があります。
雪道の種類によって、運転方法や注意する点も異なります。
代表的な雪道をご紹介します。
危険な雪道1:アイスバーン(路面凍結)
気温が氷点下以下になって道路の上の水分が凍り付いている状態のこと、もしくは雪が降り積もりその表面が凍った状態のことをアイスバーン(路面凍結)といいます。
太陽の光や熱、車の交通量などにも左右されますが、極寒の土地のように完全に凍ってしまうような場合には意外と滑りにくいです。
0℃から氷点下数度ぐらいの温度帯で、表面に薄い水の膜ができる事によって飛躍的に滑りやすくなります。日本のように雪は降るけど、気温が下がりにくい地域は、滑りやすいアイスバーンが出現しやすくなります。
危険な雪道2:ミラーバーン(鏡面圧雪)
今日の盛岡は見事なミラーバーンになりました!
いつ雪が降ってもよい様に一昨年の冬からスタッドレスタイヤをはきっぱなしで備えてました!! pic.twitter.com/T2jJ8W9g— みちのくキャプテン (@michinoku_cp) December 8, 2012
交差点付近で多くみられるのがこのミラーバーンです。スパイクタイヤが禁止され、スタッドレスタイヤが主流になった事でおきやすくなったアイスバーンです。
これはタイヤで雪面が磨かれ鏡面のような圧雪がみられ、信号待ちなどの時に車両の下部からの排熱などで道路の雪が少し溶けることにより、その水が凍結することが原因で発生します。
ミラーバーンになると融雪剤を撒いても効果が薄く、スタッドレスタイヤは装着していても滑りやすくなります。
危険な雪道3:ブラックアイスバーン
函館は連日の雪で気温もマイナスの寒い日が続いています。写真は一見雪がとけているように見えますが、凍ってます。有名なブラックアイスバーンです。めちゃくちゃ滑るのでドライバーは安全運転を!#北海道旅行 #ブラックアイスバーン pic.twitter.com/9x7UOW224m
— 満喫!北海道旅行 (@hokkai_oyaji) January 12, 2016
目視しにくいことで有名なアイスバーンです。路面の水分が凍結して薄い氷の膜ができ単なる湿潤路面のように黒く見えるのに凍っていることを言います。
一見すると凍結していることに気づかない場合も多く、昼間でも注意が必要です。夜間では氷の厚みによってはライトの光の反射で気づくこともありますが、周囲と比べて認識しにくいので特に注意が必要になります。
普通の道のつもりで運転してしてブレーキを踏んだら急にハンドルをとられヒヤッとする。そんなことが起こりえるので恐ろしいと言われるのがこのブラックアイスバーンです。
危険な雪道4:圧雪路(圧雪アイスバーン)
交差点手前のアイスバーンの怖さを身をもって感じた
— 自宅循環 (@rori_yuri_love) February 21, 2018
職場付近で原付のおじさんスリップして派手に転けてたし二カ所で事故起きてパトカー来てたしアイスバーン怖すぎ…
— Shi△ri (@The_W0r1d) February 12, 2018
道路の水分が自然に凍結した路面とは違い、降り積もった雪の上を繰り返し車両が通行する時に、車両の重量で圧縮され、踏み固められた硬い雪の層になります。そうして出来た路面が圧雪路または圧雪アイスバーンといいます。
昼間に走行車両が多い場所では、踏み固められた雪の表面がとけてたまった水が、夜間にそれが凍結するようになる。それを繰り返す事で発生します。
完全に硬化した表面は摩擦係数が低くなりかなり滑りやすくなります。
危険な雪道5:シャーベット状の路面
北海道余市町の現在の天気。
気温が高いので路面の雪は溶けて、
シャーベット状になっています。#イマソラ#北海道#余市町 pic.twitter.com/kB38EYkOkn— ラビット清水(北海道) (@rabbit_hokkaido) December 2, 2016
気温上昇などにより降り積もった雪が溶け氷と水が入り混じったシャリシャリの状態。普通に雪の積もった状態と違い、アスファルトも見えていて大丈夫だと思い普通の路面と同じように運転している人も意外と多いです。
しかし、水分を多く含んだシャーベット状の雪というのは実はとても滑りやすいのです。スタッドレスタイヤを履いていたとしても、車線を変えたりしたときにシャーベット状の雪の上に乗りハンドルがきかないということがあります。
法定速度にとらわれずハンドルのきく速度で走るぐらいの注意が必要な路面です。
危険な雪道6:新雪が積もっている路面
新雪に覆われた林道。 pic.twitter.com/g7xza2Caeg
— nicoloco (@nicoloco_00) December 3, 2016
道路に雪が降り積もり一面真っ白な状態です。一面真っ白なので道路の境界がわかりにくく道路外の場所に突っ込んでしまったり、また雪の下の状態が目視では確認できないため、道路脇の側溝などにタイヤを取られたり、やわらかい新雪にタイヤがはまり動けなくなったりする危険性があります。
それほどの積雪がない場合には車の走行で雪が溶けやすく意外と滑りやすい路面状況です。
参考:雪みちドライブ講座 PART1|国土交通省 東北地方整備局 郡山国道事務所
雪道を運転する際の対策
■とにかくスピードは出さないこと!
雪道を走る上ではとにかくスピードは出さないように気をつけてください。スピードを出せば当然滑る危険性はあがります。道路には法定速度が決まっていますが、それはあくまで普通の路面状態の時と思ってください。雪が積もっている、路面が凍結しているなどの場合は法定速度などにとらわれず、安全に運転できる速度で運転してください。
■急発進や急ハンドル、急ブレーキは避けて!
次に急発進や急ハンドル、急ブレーキは避けてください。これら3つの行為は普通の路面でも避けたほうがいいですが、雪道で行えば確実に滑ります。雪道での運転はどれだけ滑らないように運転するかが安全に関わってきます。
その為には・・・
- ・急いで運転しなくてもいいようにいつもより早めに出発して時間と心に余裕を持ってください。
- ・前の車の挙動に対応できるように、前の車との間隔を通常の路面状態の時よりも2~3倍ほど大きく取るように心がけてください。
- ・信号待ちなどで停車するときはいつもより早めにブレーキをかけるようにしてください。強くぎゅっと踏み込むのではなく、軽く断続的に踏んで止まるようにするといいです。シフトダウンしてエンジンブレーキを使って減速するのも効果的です。
- ・カーブは手前でしっかりと減速してから曲がるようにしてください。減速が不十分でカーブの途中でブレーキを踏むと横滑りをする危険性があります。安全のためにも減速はしっかりと行ってください。
- ・道を選ぶときも少し遠回りになってもなるべく坂が少なく広い道を通るようにしてください。幹線道路などの広い道は比較的早めに除雪が行われますので安全に運転できます。除雪が行われていないような道を通ると轍が深かったり、降り積もった雪で道路の境界がわからず溝にタイヤがはまったりする場合があります。そういう道を通らないといけない場合は、ほかの車がつけた跡などを目印に走るなど、なるべく道が把握しやすい場所を通るようにしてください。
雪道を運転する際に用意しておくといい装備と持ち物
■スタッドレスタイヤ
スタッドレスタイヤは雪道を走る上では当たり前の装備になります。ノーマルタイヤでの雪道は制御不能に陥りやすく本当に危険です。雪の多い地域では必需品です。
<私のオススメタイヤ>
なるべく氷上性能・雪上性能のいいスタッドレスタイヤを選ぶといいです。
例えばヨコハマタイヤのiceGUARD 5 PLUSやブリヂストンのBLIZZAK VRXなどは氷上性能・雪上性能はトップクラスだと思います。
自分の乗っている車や予算などで選ぶといいでしょう。
スタッドレスタイヤではありませんがグッドイヤー「Vector 4Seasons Hybrid」、ファルケン「EUROWINTER HS449」などのように夏冬の特性を備えたオールシーズンタイヤも発売されています。突然の雪などに対応できます。そうはいってもやはり冬専用のスタッドレスとは違いますので氷上性能・雪上性能の面で過酷な雪道や凍結路などは厳しいです。
GOODYEAR(グッドイヤー) サマータイヤ Vector 4Seasons Hybrid 195/65R15 91H |
■タイヤチェーン
坂の多い道や雪の多い山道などに出かける際にはタイヤチェーンもあると便利です。特に前輪駆動や後輪駆動の車は駆動輪が雪にはまったり、凍結路面でスリップして空転してしまうと身動きが取れなくなりますので、いざという時のために持っておくことをお勧めします。
ほかにも屋根の雪下ろしや、タイヤがはまったときのためにスコップや雪掻き棒、雪の中での作業のために長靴、軍手やビニール手袋などを持っておくといいでしょう。
用意しておくのとしておかないのとでは安心感が全然違います。心にゆとりをもつためにも最低限の装備は用意して出かけるようにしてください。
雪道運転で本当に気をつけること
ブログを更新しました。 『高速道路はザクザク、ツルツルの北海道はまだ12月頭よ。今年の冬は早く来たわ2016』https://t.co/e965p8KoHj#雪の女王#雪道#アメブロ pic.twitter.com/AJa1YZhgJw
— ふなおか薬局 (@qtqtg9081) December 9, 2016
降り積もる雪、深い轍、時折光る路面など雪道って気をつけないといけない部分がたくさんあって大変だな~っと思った人も多いと思います。
でも本当に雪道運転で怖いのは慣れからくる甘い判断や過信、焦りなど運転する人の気持ちです。テクニックさえあればとか装備が整っているから大丈夫ということはありません。プロのドライバーではなく一般の人間が運転するのですから、まずは滑らないことを第一に考え、その為のコツを頭の中に入れて運転することが大事なのではないでしょうか。
雪道の運転は本当に奥が深いものです。路面状況や気象状況、乗っている車によっても変わってきます。だからこそ無理をせず、慎重に周りに迷惑をかけないように目的地に到達することが雪道を安全に運転する方法ではないでしょうか。ここで紹介した方法が少しでもお役に立てば幸いです。
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