目次
秋の車のメンテナンスの2大ポイント
9月~10月の愛車のメンテナンスのポイントは大きく下記の2点になります。
- 車の夏の疲れをとってあげる
夏の強烈な紫外線、エアコンのフル稼働など、夏は車がとても酷使される時期でした。車も人間と同じで、とても疲れています。少し過ごしやすくなった今のタイミングで、夏にたまった疲れを癒やしてあげることが必要です。
- 秋の行楽の長距離ドライブに備える
9月、10月にはそれぞれ三連休がありますし、秋の紅葉、秋のグルメと、ドライブに出かける方も多くなります。急に長距離ドライブに出かけると、車も予想外のトラブルが起こりやすくなります。トラブルは、事前のメンテナンスでほとんど防ぐことができます。
JAFのデータからみる秋の車のトラブル
平成27年度(2015年4月~2016年3月)の調査によると、9月のロードサービス実施数は約19万件で6位、10月は8位となっています。
ドライブが多いのは夏と冬なので、秋はドライブシーズンの割にはドラブルは少ない季節と言えるのかもしれません。かといって、油断は禁物です!
出動数が多いのは年間通して、1位:過放電バッテリー(バッテリーあがり)、2位: タイヤのパンク、バースト、エアー圧不足が多いので、バッテリーのチェック、タイヤのチェックは行っていたほうがトラブルを予防できます。
参考までに、JAFのロードサービスの利用料金(非会員・一般道・昼間の場合)は、バッテリーあがりは12,880円、パンク交換は11,020円、パンク応急処置は12,880円です。(料金のご案内|JAF)
夏のエアコンで酷使された【バッテリー】のメンテナンス
実は、暑い夏には、バッテリーは酷使されているのです。その原因は、エアコンの使用です。
特に夏場にエアコンの電力消費量は電気を作れる容量の最大4割近くを使っています。
電気消費量のTOP5は、
- 1位エアコン
- 2位ブレーキランプ
- 3位リアデフォッガー(後ろのガラスの電熱線)
- 4位ヘッドライト
- 5位ワイパー
となっています。
ある実験データによると、中型乗用車が1時間に40~60A(アンペア)の電力を発電するのですが、その中でエアコンの消費電力は17.3A(アンペア)なので、1時間の発電量の約1/4をエアコンは使用してしまいます。ワイパーは7.0Aなので、エアコンの消費電力はワイパーの2.5倍です。
これだけのエアコンの使用により、夏が終わった秋には、バッテリーにはとても負担がかかっていて、トラブルが起こりやすい状態になっている場合もあります。
バッテリーのチェックや、交換などをしてみてください。バッテリー寿命の目安は2~3年といわれています。
バッテリーの寿命が近づいていると下記のような症状が現れるそうなので、チェックしてみてください
□キーを回したときのキュルキュルというセルモーターの回転音が鈍くなってきた。
□パワーウィンドウの動きが遅い。
□ヘッドライトが暗い。
□バッテリー本体が膨らんでいる。
□バッテリー液が減りやすい。
□バッテリーの天板にバッテリー液が漏れている。
□バッテリーの端子付近に粉がふいている。
チェック項目が多ければ、寿命が近づいています。トラブルが起こる前にきちんと交換しましょう。
交換するまでではないけど、バッテリーあがりが少し心配…な方は、ジャンプスターターやジャンプケープルを常備しておくのもオススメです。最新のジャンプスターターがあれば1分でバッテリー上がりが自分で解決できてしまいます。詳しくは下記の記事を参考にしてみてください。
夏の暑さで劣化したかも?【タイヤ】メンテナンス
タイヤは紫外線にあたったり、高温の場所に長期間置いておいたりすると、ひび割れなどの劣化が起こります。
タイヤはゴムでできています。そのため高温や紫外線には弱いです。家にある輪ゴムがゆるんでしまった状態になるように、車のタイヤもどんどん劣化していきます。
タイヤにも夏の疲れの影響が出ていないか、チェックやお手入れを行ないましょう。
簡単タイヤチェック
- スリップサインがでていないか
- 外観の傷みはないか
- 空気圧チェック(月1回!)
- ホイ―ルやタイヤの変形はないか
雨の高速道路では【ハイドロプレーニング現象】にも注意!
水がたまった路面で、ある程度のスピードを出したとき、タイヤが路面をつかみきれずクルマのコントロールがきかなくなる‥‥そう、それが「ハイドロプレーニング」現象です。
「タイヤの溝」「タイヤの空気圧」をきちんとチェックして、ハイドロプレーニング現象を防ぎましょう!
車も紫外線で日焼けしてます!【ボディ】の傷みのケア
車も日焼けします!紫外線ケアは重要
5~9月は「紫外線」が強い時期です。
女性の方ならご存知とは思いますが、肌の老化、シワの一番の原因は「紫外線」です。
車のボディ(塗装)の一番の敵も実はこの「紫外線」なんです。
車も人間と同じです。紫外線は塗装を破壊していきます。3~5層の車の塗装を表面から徐々に破壊していき、最終的には塗装の深部まで進行していきます。
最初の劣化は目に見えないので、知らないうちに塗装の破壊が進み、何も対策をしていないと、「色あせ」などの目にはっきり見える劣化となります。
紫外線カット効果のあるコーティング剤などで日常からメンテナンスをしたり、早めの対策を行ないましょう。
ワコーズ VAC バリアスコート プラスチック、塗装、金属の洗浄・保護・コート剤 A141 300ml A141 [HTRC2.1] |
車で海に行った方はボディの下回りもチェック
夏の海に車でドライブ!そんな素敵な夏を過ごした方も多いと思います。
海に車で行かれた方、車の下回りの洗浄はしましたか?そのままにすると、マフラーの穴あきや、ボディ下部のサビ・腐食の進行につながります!
沿岸部の道路にも潮風や波しぶきで、常に道路には塩分が付着していますので、釣りや海水浴、サーフィン等で海沿いを自動車で走行又は駐車すると自動車に塩分が付着します。特に雨の日には、塩分が水溶液となり下部底面に大量に付着してしまいます。
マフラーに穴があいて、マフラー交換となると、数万円がいっきに無くなってしまいます…
海にいったらすぐ洗車!が良さそうですね。車の下の部分の塩分を洗い流すようにしましょう。
今まで下回りは洗車したことない…という方は、この機会にプロに下回りの洗浄をお願いしてみてもよいかもしれません。
夏の塩分を貯めこんだまま冬に突入すると、融雪剤(塩化カルシウム)で余計錆びてしまうので、今のうちにケアしておきましょう。
洗車の基本を再確認したい方はこちらの記事もオススメです。
花粉対策!カビ・雑菌予防に!【エアコンフィルター】を交換しよう
秋の花粉対策に
東京ガス都市生活研究所が、首都圏在住の花粉症の男女979人に調査したところ、症状が出る月として9~11月を挙げた人は30.3%もいたという。およそ3割の人が、秋の花粉症に悩まされていることになる。
秋に症状が出る人は意外と多いのではないでしょうか?8~10月には、ブタクサ、ヨモギ、カナムグラなどの花粉が飛散します。
エアコンフィルターを交換することで、花粉症の軽減にもつながります。
デンソー(DENSO)カーエアコン用フィルター クリーンエアフィルター DCC1004 (014535-0850)※必ず車種別適合をご確認下さい |
夏の汚れを放置するとカビや雑菌が…
夏にガンガン使ったエアコンなので、このまま放置してしまうと、カビや雑菌が発生してしまいます。ひどくなるとエアコンからイヤな臭いがしてくることも。
写真の左側が1年経過したエアコンフィルターです。フィルターが沢山の汚れを吸い取ってくれていることがわかります。しかしフィルターがこのままだと、効果も半減してしまいますし、フィルターがカビや雑菌の原因になってしまいます。
秋はエアコンそんなに使わないし…というかたも、冬に寒くなってエアコンをいれたら、カビや雑菌がいっきに車内に拡散されてしまうかもしれません。
夏のエアコンの汚れは秋のうちにリセットしておきましょう。エアコンフィルターは最低でも年に1度の交換がメーカーからも推奨されています。
■その他の車のエアコンのメンテナンス関連の記事はこちら
9月は雨が1番多い月!夏の暑さで【ワイパー】劣化してませんか?
ワイパーは黒色なので、夏の紫外線の影響を受けやすく、ゴムの部分がいたんだり、ワイパーブレードが錆びてしまっているかもしれません。
9月は1年に一番降水量が多い月なので、急な雨に備えて、きちんとワイパーもメンテナンスしておきましょう。
ワイパーの交換は簡単で、誰でもできます!作業時間も10分程度なので、効き目が悪いな?と感じたら、後回しにせずすぐ交換しましょう。
長距離ドライブに備えて【ウォッシャー液】【冷却水】も万全に!
灰雨の中、ウォッシャー液切れ…見にくい…。
— なんくろ (@nan_kuro) May 23, 2015
ワイパーが万全でも、ウォッシャー液が無かった!では、視界はなかなかクリアにはなりません。カーショップやガソリンスタンドでも工賃無料で入れてくれるみたいなので、きちんと補充しておきましょう。
15分位走っても水温上がらんしくさいと思ったら冷却水全部抜けとるし
三日前くらいに交換したのに
タイヤの空気いきなり抜けたりいたずらされてるのか( °_° )— 稜介 (@ryosf85) September 8, 2016
冷却液(別名:ラジエーター液、クーラント液)は、エンジンを冷やしてオーバーヒートを防ぐという大切な役割を担っています。
クラッチ編集部でも、実際秋のドライブで、ラジエーターが故障(ひび割れ)し、冷却水がもれて、あわやエンジンがオーバーヒート…というトラブルにあったスタッフがいます。
「高速道路上で異臭に気づき、いそいで高速をおりてガソリンスタンドに駆け込みました…」と、相当冷や汗をかいたそうです。
ガソリンスタンドでも丁寧にチェックしてもらえますので、給油のついでにみてもらいましょう。
夏の大量の紫外線で、あなたの愛車の【ライト】黄ばんできてませんか?
9月になると、日の入りは17時台になります。10月後半になると16時台に日は沈みます。そのためライトの出番が増えてきます。
実は、ライトは紫外線が原因で黄ばみが発生します。黄ばんだままにしていると、ライトが暗くて見えづらくなったり、ひどいばあいは車検に通らなくなってしまいます。
黄ばんでしまう前に、きちんとメンテナンスをしておくことが重要です。
黄ばみを防ぐためには、洗車をしてコーティング剤を付けるという、誰にでも簡単にできるメンテナンスが大変有効です。
より詳しく!ヘッドライトの黄ばみ落としについて知りたい方はこちらの記事からどうぞ
もうすでに黄ばみが…という方は、ヘッドライト専用のクリーナーでケアしてあげましょう。
長距離ドライブ前には必ず実施!【エンジンオイル】の点検と交換
エンジンオイルは【車の血液】!
車にとって、エンジンはとても重要な部分で、人間に例えれば「心臓」です。心臓は血液が無いと機能しませんが、エンジンも血液にあたる「エンジンオイル」が無いと全く機能しません。
このように、心臓に送られる血液にあたるのが「エンジンオイル」です。あなたの車の血液はドロドロになっていませんか?
秋は連休も多く、ドライブシーズンなので、長時間、車は働き続けることになります。運動不足のまま、急にマラソンをすると、すぐに辛くなってしまいますよね。車も同じです。
長距離のドライブの予定がある場合は、準備運動していたほうが良いですし、体調も整えておくことが必要です。血液であるエンジンオイルはサラサラの状態にしておきましょう!
愛車の夏の疲れを徹底的に癒やして安心安全なドライブを♪
暑い夏に車のメンテナンスをするのは、とても大変な作業ですが、天気の良い休日であれば、外の空気も心地よく、メンテナンスも楽しく出来るのではないでしょうか??
あっという間に冬も来てしまいます。冬は、寒さや雪など、車にとっては過酷な季節です。夏の疲れを引きずったまま冬に突入してしまうと、車にとってのダメージは大きくなってしまいます。
秋は車のメンテナンスに最適な季節!いつもよりも注意深く愛車を点検&ケアしてあげましょう。
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