死んでしまったら、とにかく何も出来ない・・

万が一、自分が死んでしまったら車はどうなるでしょうか？

天国に持っていくわけにはいきません。

ご家族から死亡届が出されると、故人の持ち物は総て凍結されます。

理由は、相続手続きが必要になるからです。

相続すべき資産がどれだけ、何があるのかを確定する必要があるために、資産の移動や変更が一切出来ません。

基本的にご家族も運転もしないほうが良いでしょう。

誰のものになるのかがポイント

死んでしまったら、車は誰のものになるでしょうか？

基本的にはご家族(法定相続人)が相続する権利を有することになります。

ただ、あくまでも相続資産の1つとして資産計上されるだけですので、相続状況よって変わってきます。

皆で相続するわけではなく、あくまでも誰かが相続する形になるでしょう。

車の免許を持っていない人が相続することになれば、売却するしかありません。

ご家族がスムーズに相続出来るかどうか、まずは車検証を確認しましょう。

所有者と使用者の欄をみて、両方ともご自身の名前ならご家族がそのまま相続できるでしょう。

では、もし所有者が別の名前例えば、ローン会社の名前が記載されていたら？

次にみていきましょう。

ローンで車を購入している場合は注意が必要です！

車をローンで購入している場合、所有権解除の手続きをしていなければ、車検証の所有者はローン会社の名義になっています。

■ローンで購入、ローンが完済されている場合

既に車のローンを返済できていれば問題はありません。

※ローン完済したら、もしもの時を考えて、ご家族の為にも早めに所有権移転手続きをしておきましょう。

名義変更がスムーズに出来ない場合が出てくる可能性があります。

■ローンで購入、ローンが残っていた場合

万が一、死んでしまった時点で車のローンが未だ残っていたら、月々の返済が資産凍結されることによって停止してしまいます。

結果、車をローン会社に返還しなくてはなりません。

車を今後もご家族がお使いになりたいのであれば、車を相続してローンの残金全額をご家族が支払います。

ご自分に借金(！)があった場合は、相続すると借金も相続することになります。

借金を相続したくないのであれば、相続放棄するしかありません。

自動的に車も放棄、手放してしまうことになります。

■車を家族に乗ってもらいたい場合は？

どうしても車をご家族に使ってもらいたいのであれば、今のうちに車のローンを完済して、ご家族に名義変更を済ませておくことです。

ご自分が死んでしまって、その時のご自分の借金をご家族が相続放棄したとしても、既に名義変更されているので相続放棄する資産の中に含まれません。

ご家族の相続放棄も問題ありません。

余談になりますが、車の所有者が死亡すると、該当する車の名義変更に関して相続人全員の実印(共有財産になります)を押印した印鑑証明付き譲渡書と戸籍謄本が必要なってきます。

もしもの時のために、いまできることはしておきましょう。

いかがでしたか？

「死んだら後は頼んだぞ！」

なんて、言ってはいられないかもしれませんね。

愛車は愛車でもお金を借りて購入している以上、途中で返済が出来ない場合は返還をしなくてはなりません。

車検証には所有者欄と使用者欄に分かれているということを意識しましょう。

飛ぶ鳥後を濁さずですよ♪

※相続に関しては、相続人が複数いたり、遺言書があったりなどいろいろなケースが想定されます。もし分からないことがあれば、司法書士や弁護士といったプロにきちんと確認しましょう！