ノンアルコール飲料を飲んだ後に運転してもいいの?「アルコール未満」と「アルコールゼロ」の違いで飲酒運転になるかも!
ノンアルコール飲料をどれだけ飲んでも飲酒運転にはならないのでしょうか?厳密に言うと0.5%以下のアルコールを含んだ飲料もノンアルコールと表記されます。これをたくさん飲みすぎると、飲酒運転や酒気帯びとなってしまいます!飲み会や法事などお酒の席に参加したけれど、帰りに車の運転があるのでお酒が飲めない。でも、少しぐらいは飲みたいしその場の雰囲気を楽しみたいという時に重宝するノンアルコール飲料ですが、きちんと内容を理解していないと意図せず犯罪に手を染めてしまった…なんてことになりかねません。きちんとノンアルコール飲料と飲酒運転について知りましょう。
免許取得歴:10年 今乗っている車種:ダイハツタント(新車で購入) 車に対する思い:色…
- 293
- 21,771
- 投稿日:2017-6-27
ノンアルコール飲料とは?
ノンアルコール飲料とはそもそもどのようなものなのでしょうか?
国によって違いがありますが、日本ではアルコール分1%未満のものは清涼飲料水として扱われ『ノンアルコール』として表記することができます。
通常、ノンアルコールと表記されているものはアルコール分0.5%以下のものです。
アルコール分0.5~1%以下のものは低アルコール飲料と呼ばれています。
2000年代の中ほどまで、ノンアルコール飲料は低アルコール飲料(アルコール分が10%未満)がほとんどでした。
その後の2009年4月に、キリンよりアルコール分が0.00%の日本初ノンアルコールビールであるキリンフリーが発売。これによりアルコール分が入っていないものが登場しました。
このような商品はビールテイスト飲料と呼ばれ、キリンフリーやオールフリーなどは品名が炭酸飲料と表記されています。
また、アルコール度数0.00%というのは、酒税法に当てはまらないビールテイスト飲料で表示されます。
ビールテイスト飲料は、アルコール含有量の表記に四捨五入の使用が認められているため、0.4%以下であれば0%表示になるんですね。
2000年代後半以降の消費者は食品表示に敏感になり、消費者の安心感を得るといった理由から0.00%といった小数点以下まで表記しています。
このようにノンアルコール飲料といっても、微量のアルコールを含んでいるものと含んでいないものに分類されるわけです。
ノンアルコール飲料を飲んで運転しても平気?
先に書いたように、ノンアルコール飲料といってもアルコール分が0.5%未満であればノンアルコール飲料と表記できます。
個人差や体調・量の問題などもありますが、「ノンアルコール飲料だから飲んでも大丈夫」と思ってたくさん摂取してしまうと危険です。
飲みすぎると結局たくさんのアルコールを摂取することになり酒気帯び運転や飲酒運転になってしまったり、思いがけない事故を起こしてしまう事もあるかもしれません。
実際ノンアルコール飲料が発売されたばかりの頃の2000年代前半には、ノンアルコール飲料を摂取したことによる事故や酒気帯び・飲酒運転による検挙などの事例が多くありました。
ですので、ノンアルコール飲料といえど1%未満のものを飲む際には注意が必要になります。
また、ノンアルコール飲料の中にはキリンフリーなどのようにアルコール分ゼロ(0.00%)と表記されているものがあります。
ゼロと表記されているものにはアルコールは含まれていませんので、車を運転することがあるのであればゼロ表記のものを選びましょう。
飲み会や法事の席などでノンアルコール飲料を用意してあるので、「ノンアル飲みなよ!」と勧められることもあると思います。
その際は、表記を確認してゼロ表記のないものはなるべく多量に飲まないようにしてください。
※できれば全く飲まない方が安全です。
居酒屋などでメニューにも表記がないような場合にはお店の方に確認を取るようにしましょう!
飲酒運転は一体どこから?
どこからが飲酒運転になるの?
飲酒運転とは、いったいどの程度からになるのかご存知ですか?
日本の法律にて飲酒運転は、
- 酒気帯び運転
- 酒酔い運転
の、2種類に分類されます。
1.酒気帯び運転
血中アルコール濃度、もしくはそれと相当の呼気中アルコール濃度がどれくらいか?で判断されます。
違反点数は以下です。
酒気帯び運転(0.15以上0.25未満) 13点
酒気帯び運転(0.25以上)35点以上適用の違反以外一律 25点
2.酒酔い運転
アルコールの影響により正常な運転ができない状態を指します。
※アルコール濃度の検知値は問いません。
そのため、個人の体質などによっては酒気帯びに該当しないアルコール濃度でも酒酔い運転に該当する可能性があります。
違反点数は以下です。
酒酔い運転 35点
欠格期間は最低3年(特定違反行為によるものなので最長10年になる場合も)といった処分が下されることになります。
★参考データ★
呼気中アルコール濃度0.15mgというのがどれぐらいでしょうか?
→2時間の飲み会で最初にビールを1杯飲み、その後お酒を全く飲まなかった状態程度と思ってください!
※個人差があります。
要するに、ビール一杯でも飲んでしまえば飲酒運転に該当してしまうということです。
そのため、お酒を飲んだら絶対に運転をしてはいけません!
飲酒後、何時間経ったら運転して大丈夫?
飲酒後、どれぐらいの時間が経てば運転しても大丈夫なのでしょうか?
あくまでも目安になりますが、アルコール1単位(20g前後の純アルコール)を分解するのに、体重約60kgの成人男性で4時間かかります。
アルコール摂取量は、アルコール度数×飲酒量(ml)×0.8(アルコール1mlあたりの重さ)で求められます。
この計算式で計算すると、アルコール1単位はビールの中瓶1本あたりに相当します。
ですので、ビールの中瓶を1本飲んだら、最低でも4時間は休まなければアルコールが分解されないということになります。
前日に大量にお酒を飲んだ人が翌日に酒気帯びで検挙されたという例もありますので、お酒を大量に飲むような機会の場合は注意が必要です。
また、アルコールの分解は約9割が肝臓で行われ、残りの1割が呼吸・尿・汗で行われます。
なので、酔い覚ましにサウナや運動・睡眠を取ったとしても酔い覚ましにはほとんど効果が得られません。
それでなくても飲酒後のサウナや運動は危険なので、控えたほうがいいでしょう。
ノンアルコール飲料の場合はどうなの?
完全にアルコールゼロ(0.00%)のノンアルコール飲料の場合は、ゼロなので問題はありません。
しかし、0.5%や1%といったアルコールの入っているものに関しては飲んでしまえば分解まで時間をおく必要があります。
アルコール1単位を4時間で分解とした場合アルコール1%の飲料を350ml飲んだ場合でおよそ40分。
0.5%のもので20分程度休む必要がありますので注意が必要です(個人差やその時の体調によります)
参考:Q&A|KIRIN
運転をするのであれば、ノンアルコールでも飲まないほうが安心
ノンアルコール飲料を飲んだ後の運転について書いてきましたがいかがでしたでしょうか?
車の運転は平常時でも危険を伴う事が多くあります。
そのため、確実に正常な判断を下せない飲酒運転はもってのほかです。
ノンアルコールだからと勧められた場合でもきちんと表示を確認し、不安であれば飲まないといった対処が必要です。
0.00%であったとしても、プラシーボ効果(精神的思い込み)によって、アルコールを摂取していないのに摂取したかのようにふわふわとしてくる人もいます。
飲み会の場に呑まれやすいタイプの方は、完全に避けたほうが安心でしょう。
車を運転するという行為が、自分だけでなく様々な人の人生にも関わる行為だという事を各人がしっかり認識することが大事だと思います。
■こちらの記事もオススメです!
このあとによく読まれている記事
クラッチのカテゴリー一覧
当社は、この記事の情報(個人の感想等を含む)及びこの情報を用いて行う利用者の判断について、正確性、完全性、有益性、特定目的への適合性、その他一切について責任を負うものではありません。この記事の情報を用いて行う行動に関する判断・決定は、利用者ご自身の責任において行っていただくと共に、必要に応じてご自身で専門家等に相談されることを推奨いたします。